平安時代からの京都のパワースポット「石清水八幡宮」で、厄除開運祈願を
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平安時代からの京都のパワースポット「石清水八幡宮」で、厄除開運祈願を

厄除開運、必勝、交通安全、安産、病気平癒など、さまざまなご利益で古くから信仰を集める京都の石清水八幡宮(いわしみずはちまんぐう)は、平安京の裏鬼門に位置する男山という山全体が境内です。ケーブルカーで山頂まで上がって国宝の社殿でお参りをし、ご利益アイテムを授かった後は、見晴らしのよい展望台からの眺めも楽しめます。澄み渡る空気を思いっきり吸い込んで、新しい一年の幸せを願いましょう。

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創建から1100年を超える古社

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一ノ鳥居。ケーブルカーを利用する際の参拝ルートからは少し離れているので、立ち寄りたいときは境内図で確認を

石清水八幡宮のはじまりは、平安時代中期の859(貞観元)年。行教という名の僧侶が九州の宇佐八幡宮の神さまのお告げを受け、京の都の裏鬼門(鬼や災いが入ってくると恐れられている方角)にあたるこの地に八幡大神を祀りました。その翌年には、第56代清和天皇の命により社殿を建設。以来千年を超え、伊勢神宮に次ぐ格式高い社として朝廷の崇敬を集めてきました。 八幡大神のお使いが鳩であることから、仲良く向かい合った神鳩が石清水八幡宮のシンボル。境内のいたるところで神鳩の姿が見られます。

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中央の扁額に綴られた「八」の文字が向かい合う神鳩の形になっている

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ケーブルカーか徒歩で山上の社殿へ

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ケーブル八幡宮口駅は、京阪石清水八幡宮駅のすぐそば。ケーブルカーは15分間隔で運行。料金は片道300円

本殿を中心としたおもな社殿は、標高約143mの男山(鳩ヶ峰)の山頂付近にあります。一ノ鳥居からスタートし、参道を片道30分ほど歩いて上がるほか、山麓と山頂をむすぶ「石清水八幡宮参道ケーブル」を利用する方法も。行きはケーブルカーで旅情を味わいながら社殿を目指し、お参りをした後に森林浴を楽しみながら歩いて山を下りるのがおすすめです。 ケーブル八幡宮口駅から山頂までは3分でアクセスできます。山を上がっていくにつれて車窓に映る街並みはミニチュアのように小さく、その一方で青い空はぐんぐん広がっていき、爽快な気分が味わえます。

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令和元年、シンボルの神鳩とご神紋をモチーフに2つの車体をリニューアル。写真は「あかね」

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トンネル付近で線路が分岐し、もう一つの車両とすれ違う。向こうからやってくるのは「こがね」

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ケーブルカーの鉄橋としては日本一の高さを誇る

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鮮やかな丹塗りの本殿は国宝

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祭神は、応神(おうじん)天皇、神功(じんぐう)皇后、比咩大神(ひめおおかみ)の三柱。※「柱」は神様を数えるときの単位

ケーブル八幡宮山上駅から案内表示に従って進むと、ほどなくして鮮やかな丹塗りの社殿が現れます。八幡大神が勝運の神様であることから、織田信長、豊臣秀吉・秀頼、徳川家光など名だたる武士たちの信仰を集め、社殿の修復や再建がなされてきました。本殿は内殿と外殿を前後に並べた建築様式「八幡造」の代表格であり、2016年には本殿を含む10棟と棟札3枚が国宝に指定されました。丹塗りの社殿に施された欄間や蟇股(梁や桁の上の支柱)の華麗な装飾に、思わずため息がこぼれます。

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正面の欄間と蟇股(かえるまた)

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朝廷とのゆかりを示す菊の御紋など装飾の細部に目を凝らしてみて

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社殿の裏手に連なる摂社や末社。あたりには静謐な空気が漂う

本殿の前でお参りをした後は、大小の摂社や末社が連なる社殿のまわりを一周してみましょう。社殿を支える石垣が北東の角だけ切り取られた「鬼門封じ」や、織田信長が寄進したという築地塀「信長塀」、東総門、水若宮社、若宮殿社など重要文化財の数々が見どころです。

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織田信長が寄進した「信長塀」。土に瓦を挟むことによって強度が増し、耐火の面でもすぐれているという

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お参りの後は、授与品選び

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「鳩みくじ」各700円

授与所には、おみくじやお守りのほか、お札、神弓、神矢などさまざまな授与品がそろいます。「鳩みくじ」や、御霊水につけるとメッセージが浮かび上がる「はちまんさんの水みくじ」など、愛らしい姿をした神鳩の授与品が人気です。また、木の板に自身の名前と願いごとを書いたあと、「厄」と書かれたところを指で押してくり抜く。つまり自身の厄を落として福だけ持ち帰れるというユニークな割符もあります。

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「はちまんさんの水みくじ」500円

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「七符来福船(しちふらいふくせん)」3000円。厄年の人への贈りものに

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「割符」各1000円。「厄」と厄を落とした祈願札はそれぞれ専用の場所に納め、福札を持ち帰る

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男山の竹で作られた「オリジナル竹製マグネット」各500円

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社名の由来となった聖地へ

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90年前から守り継がれるエジソン記念碑

参拝の帰りは、森林浴を楽しみながら山を下りましょう。竹林を背に立つのは、アメリカ人発明家、トーマス・エジソン(1847-1931)の記念碑。世界中の竹を集めて白熱電球の実用化に向けた実験を重ねていたエジソンを成功へと導いたのが、ここ男山の真竹だったそうです。石清水八幡宮の授与所にエジソンを描いた絵馬があるのは、この逸話にちなんでいます。 また、中腹にたたずむ小さなお社は「石清水社」といって、石清水八幡宮の名の由来となった霊泉・石清水が湧き出る神聖な場所。一般の人が水を汲むことはできませんが、祭祀で使用する水はこちらで汲み上げているそうです。

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展望台からの眺め。桂川、宇治川、木津川の3つの川の合流地点の向こうに京都市街が広がる

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社名の由来となった石清水社

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参道では竹林も多く見られる。写真右は吉田兼好『徒然草』に綴られる高良神社。このときはイチョウが黄金色に輝いていた

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石清水祭で重要な役割をもつ頓宮殿

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年に一度の石清水祭に欠かせない頓宮殿

男山のふもとに立つ頓宮殿(とんぐうでん)は、毎年9月15日の深夜に行なわれる「石清水祭」において、本殿から遷られた神様が滞在するための社殿です。石清水祭は、天皇から勅使(お使いの者)が派遣されて執り行われる格調高いお祭りで、京都の上賀茂神社・下鴨神社の「葵祭」、奈良・春日大社の「春日祭」とともに三大勅祭のひとつとされています。

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門前茶屋でほっこり

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「走井餅セット」(抹茶付き)700円

お参りの締めくくりには、門前茶屋「やわた走井餅本舗」で一服を。江戸中期に大津で創業、明治時代に現在地に移転し、石清水八幡宮の門前茶屋として親しまれるようになりました。名物の「走井餅」は、奥ゆかしい甘さのこしあんをやわらかな羽二重餅でくるんだ餅菓子。地元八幡の茶商による香り高い抹茶や煎茶と一緒に味わえますよ。

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