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2024.12.27
新しいお茶の楽しみを発見♪京都・東山「POUYUENJI KYOTO」で五感を刺激する体験
京都・八坂の塔から歩いてすぐのところにある「POUYUENJI KYOTO(ポウエンジキョウト)」。グローバルにお茶の世界を発信するブランド「POUYUENJI(ポウエンジ)」が、2024年夏にお茶ブティックをオープンし、京都を何度も訪れてきた旅好きな方に好評です。選び抜かれた茶葉を販売するほか、ティールームではお菓子とのペアリングも楽しめますよ。
京都の風情も感じる優雅で華やかな空間
吹き抜けの空間に大胆に飾られている季節の花々も素敵なギャラリー
八坂通りと東大路通りの交差点から東へ。石畳みの道を抜けた奥にある八坂の塔からさらに東へすぐのところにあるグローバルに展開するティー・ブティック「POUYUENJI KYOTO」。京都ならではの町家を改修した店は、美しい格子と水がしたたる石のオブジェが印象的です。エントランスから一歩入ると、店内に流れる音楽と町家の通り庭を意識させる販売スペース「縁側」、吹き抜けの「ギャラリー」、お庭が素敵な「ティールーム」と、POUYUENJIの世界観に浸る非日常空間が広がります。
その日の茶葉を見極め、温度や湿度を考えながら、最高においしいお茶をいれるティーマスター
店内ギャラリーには、貴重なヴィンテージティーからオリジナルティーまで、世界から選び抜かれた茶葉に、おいしいお茶を楽しむための茶器などが置かれています。 そして、お茶を入れる空間・ティーチャンバーも見ることができます。ここは、ゲストのための一煎を用意する神聖な場。それぞれの茶葉に最適な淹れ方を見極めるティーマスターが、雪見障子の向こう側に立ち、美しい所作や作法の美学を見て楽しませます。それは、まるで芸術的ワンシーンを見ているようですよ。
そもそも「POUYUENJI」とは?
ティールームには、世界的靴メーカー宝成グループの創業者という蔡其建さんがコレクションした貴重なお茶も並ぶ
「POUYUENJI」は、ジェネラルマネージャー兼キュレーターの蔡明倫(ミン・ルン・ツァイ)さんが、60年にわたり世界最高級の茶葉を集める名コレクターの父・蔡其建(チー・チェン・ツァイ)さんと設立。自国となる台湾内では、お茶とともに料理を楽しむレストランなどを展開する中、ブランド初となるブティックを開く地に日本・京都を選んでオープン。 京都には、奥深いお茶の歴史、世代を超えて受け継がれた職人の技術があることから「私の夢は、お茶への愛と情熱を世界と分かち合うこと」という、蔡其建さんの想いをカタチして、ここからグローバルにお茶を発信しています。
お庭を楽しみながらティールームでお茶に親しむ
高台寺や建仁寺の庭園を監修する作庭家・北山安夫氏が手がけた池泉回遊式庭園
ティールームからは、窓越しに灯籠を配した庭が広がります。おしゃべりするのも良いですが、静かに庭を眺めておいしいお茶を味わうのにもふさわしい空間です。個性的な木のテーブルに座り、スタッフのお話を聞きながらメニューを選んで、ゆったりとしたお茶時間を過ごしましょう。 ニューヨークを拠点にホテルの内装デザインなどを手がけるトニー・チー氏による、空間デザインに、聴き馴染みの良いオペラのBGMも優雅な気分を演出しますよ。
写真は、烏龍茶の東方美人2015。ティーメニューお茶菓子付きで4200円~7500 円。4種を試せるテイスティングメニュー8800円
ティールームでは予約制で約60 分の茶席体験が楽しめます。ホットブリューかコールドブリューから選んで、お茶菓子とのペアリングのおもしろさも体感できます。どれにしようか悩んだときは、4種類のお茶を次々に味わえるテイスティングメニューもおすすめです。 テイスティングメニューは、その時々で変わるそうですが、この日はコールドブリューの「東方美人2015」から始まりました。水出しの烏龍茶で、フローラルの香りが楽しめるだけでなくハチミツのような甘さが味わえます。
手前が「金達摩 生プーアル茶2020」奥が岩茶「水仙2023」
次は、福建省の岩茶「水仙2023」。こちらはガラスの茶器に入る、香りを存分に楽しめる温かいお茶です。季節のうつろいを表現する京都・創作和菓子の「御菓子丸」によるヨモギの蒸しケーキ「苔筵」とのペアリングを楽しみます。 そして3種類目は、フレッシュな味わいに驚く生プーアル茶です。「金達摩生プーアル茶2020」は、青梅のような味わいで、ウッディな香りに驚きます。お菓子は鉱物の実。その名前がユニークな柑橘風味の琥珀糖は、こちらも京都・創作和菓子の「御菓子丸」のものです。
クセになる味わいの「元紀熟プ―アル茶2012」は、黒糖のような甘さや奥深いウッディな香りが印象的な一杯
最後は「元紀熟プ―アル茶2012」です。日本で知られているプーアル茶の概念を覆すようなとても味わい深いお茶は、中国・雲南六大茶山に生息する樹齢100年以上の古樹の茶葉を10年以上もの歳月をかけて熟成。ペアリングのお菓子は、京都の老舗京菓子司 俵屋吉富の琥珀糖です。 テイスティングメニューは、すべて鏡のトレーで提供され、味や香りだけでなく水色なども楽しみましょう。また、それぞれ単品でもオーダーは可能です。単品の場合は3煎味わえます。
ブティックではPOUYUENJIのシグニチャーといえる「元紀熟プ―アル茶2012」などのお茶はもちろん茶器も販売
例えば、「元紀熟プ―アル茶2012」を単品で楽しむと1杯目はお茶のみ、2杯目にお菓子とペアリングを楽しみ、3杯目が出されます。この3杯目を飲むころには、このお茶の虜になっている人も多いとか。買って帰ってお家でもと思う方が多いようです。おみやげは1袋8g1200円~です。
お茶を知り学べるイベントも開催
生プーアル茶は、雲南六大茶山で育った古樹から手摘みされた春の新芽を使用。未酸化のまま茶葉に仕上げて、爽やかな青梅や花のような香り
「POUYUENJI」では、月に2度ほどスペシャルイベントも開催されています。茶文化にまつわる書籍や茶器コレクションが並ぶ2階のプライベートライブラリーで行われる「スペシャルイベント・ティーサロン」です。例えば、『五感で体験する生プーアル茶金達摩』。生プーアル茶「金達摩」のイベントは、ウエルカムティーから始まり、餅茶の歴史、餅茶をほぐす、お茶を味わう、季節のお菓子までの内容で、プレゼント付き8800円です。 貴重なヴィンテージから熟練マイスターによるオリジナルブレンドまで、世界最高級の茶を楽しめる「POUYUENJI KYOTO」。今は台湾や中国のお茶が多いですが、これからは日本茶なども視野にいれて展開していくそう。 いずれにしても京都の町家で、京都のお菓子とともに、本格的なお茶時間で新しいお茶文化を体感できます。
POUYUENJI KYOTO
ポウエンジキョウト
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