江戸時代からの商売の街として繁栄してきた下町

東京メトロ日比谷線人形町駅徒歩約5分

江戸時代、水上交通の便がよかった日本橋界隈は京都や大阪から商人たちが集まり江戸の台所とも呼ばれるほど様々な商売が盛んな地域で、その東側にあたる人形町は繊維街として発展してきました。うなぎやお蕎麦などの老舗が点在し、大通りにあるからくり櫓は時間になると江戸の風情を今に伝えるかのように時を告げます。そんな下町の一角にある「ボンタンカフェ」は、賑やかな大通りから入った静かなエリアにたたずみます。

江戸の粋に触れる贅沢なひと時を過ごすカフェ

もともとはガレージとして使っていた車庫をリノベーションした店舗で小売りにも対応

軒先に珈琲の文字のある提灯が目印の「ボンタンコーヒー」は、和装小物を問屋さんに卸ろす会社・東京ゆかたが手掛けるカフェ。お店に足を踏み入れるとさらに大きな提灯が出迎え、壁側には浴衣の反物やうちわ、カゴバッグなどの和装小物がセンス良く並びます。

（左上）既成の浴衣（15000円～）（右上）赤い玉かんざし（1800円～）（左下）巾着（2800円）（右下）履きやすいサンダルのような下駄（4800円）

扱う和装小物の品ぞろえは約2000種類なのだそう。金魚や浜千鳥など伝統的な和柄の浴衣に半幅帯や巾着、かんざしなどがトータルで揃います。手ぬぐいも種類豊富でひょっとこやおかめ、麻葉など色もカラフルな柄行きは見ていて楽しくなるほど。普段使いにも取り入れたい1枚が見つかりますよ。

江戸の粋をデザインした柄行きの反物や手ぬぐいが並ぶ

釜戸をイメージしたというコーヒーカウンター

カウンター横のイートイン席のイスとテーブルは日本の伝統色である藍色に統一

カフェは細長いお店をずんずんと進んだ一番奥です。昭和の初め頃まではどこの家庭にもあった釜戸をイメージしたカウンターは角をとった丸みをおびた優しい雰囲気で、カウンターの中ではバリスタが毎週自家焙煎するこだわりの豆を使って丁寧にコーヒーを淹れます。

手ぬぐい（880円～）の並ぶ和箪笥の上では自家焙煎のコーヒー豆（1000円/100ｇ）の販売も

自家製小豆餡たっぷりのバタートースト

「餡バタートースト」（650円）「コールドブリューフロート」（650円）

ハンドドリップで淹れるコーヒーはアイスにしても美味しく、アイスクリームを浮かべる「コールドブリューフロート」もおすすめです。平日は朝10時までの時間限定でドリップコーヒーやカフェラテがモーニング価格（350円）になるので、トーストと一緒にゆったりとした朝の時間を過ごすのにもぴったり。

生クリームとカラメルがよく絡むレトロなプリン

コーヒーカップやお皿などの陶磁器は有田焼のオーダーメイド「カフェラテ」（500円）「プリン」（500円）

やや固めのまったりとした美味しさが人気の「プリン」。卵の甘みにほろ苦いカラメルがよく絡み、生クリームでさらに美味しさのコクが広がります。スタンダードな「プリン」に加えて抹茶の風味も楽しむ「抹茶プリン」、ほんのりとコーヒーの香りが漂う「エスプレッソプリン」（600円）など3種類。好みの味を楽しんで。

「抹茶プリン」（600円）

軒先の縁台に座ってちょっと一服

抹茶茶碗のようなカップにたっぷり「抹茶ラテ」（700円）

お天気のいい日はお店の外の縁台でのんびりするのも気持ちがいいものです。コーヒーのほかにも「抹茶ラテ」や「チャイティー」（500円）などドリンク類は豊富なうえ、テイクアウトにも対応しています。江戸の風情に触れながら一息ついてくださいね。