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2022.05.05
希少な天然くるみを使ったスイーツが味わえる「カフェ杉と胡桃」
那須街道から見える、木をふんだんにあしらった外観が目を引く「カフェ杉と胡桃」。店名にもある天然杉のインテリアが心地よい店内で、胡桃を使った素朴なスイーツを味わいながら、ゆったりとしたひとときを過ごすことができます。那須ドライブの途中に立ち寄ってみてはいかがですか?
会津の老舗蕎麦処が営むカフェ
格子状の大きな窓が印象的な外観
那須インターチェンジから車で約5分、那須街道の田代交差点の近くにある「カフェ杉と胡桃」。天井まで届く大きなガラス窓と木の格子の組み合わせが美しい建物に、和の落ち着きと温かみを感じます。 こちらは、福島県会津地方の大内宿にある老舗の蕎麦店「金太郎そば 山本屋」の2号店として、2020年9月にオープン。山本屋は、カフェで店長を務める鈴木美寿穂さんのご実家です。小さな頃から家族で那須を訪れていたそうで「会津と那須のかけ橋になるような店に」と、この地でカフェをスタートしました。
家族と相談し、開店の5年前から準備を進めたという鈴木さん
茅葺き屋根の建物が並ぶ、趣ある観光地として知られる大内宿は蕎麦が名物。「カフェ杉と胡桃」でも、平日の火曜日限定で本店のおいしい蕎麦を味わうことができますよ。
古い建具やたんすが馴染むインテリア
大きな窓から一日中優しい光がふりそそぎ、店内を満たす
暖簾をくぐったら、入口で靴をスリッパに履き替えて店内へ。開放感あふれる店内はテーブルとテーブルの間隔も広く、のんびりとくつろげる雰囲気です。北側に面したソファ席からは、窓越しに緑あふれる風景が眺められ、まるで森林浴をしているような気分になります。 外観と同様に、店内にも杉の木がふんだんに使われています。店名にもあるこの杉の木は、大内宿にある実家の裏山にあったものなのだそう。カフェオープンの計画を立ててから伐採し、3年かけて乾燥させ、建築材として利用したのだそうです。 実家の蔵に眠っていたものを再利用したという年代物のたんすや建具などが、杉の木目を生かした内装にぴったりと調和し、どこか懐かしい居心地のいい空間を作り出しています。
希少な会津の天然くるみを使ったスイーツ
天然くるみの甘酒プリン600円、天然くるみフロート700円
「カフェ杉と胡桃」で味わえるのは、天然くるみを使ったチーズケーキやシフォンケーキ、甘酒プリンといったスイーツや、オリジナルブレンドのコーヒーなどのドリンク類。スイーツには香り高く味が濃い、希少な会津の天然くるみがたっぷりと入っています。
実家の蔵にあった古い木型を再利用したメニュー
これからの季節には、天然くるみのアイスクリームもおすすめです。北海道の生乳と和三盆、会津産天然くるみで作るアイスクリームは、やわらかい甘みであと味もすっきり。カリカリとした食感も楽しいですよ。 胡桃は会津の伝統食で「ハレ」の日によく食べられるものなのだそう。お盆ではなく、朱塗りのお膳で運ばれてくるスイーツやコーヒーも、ちょっと特別な感じがします。
週に1度のお楽しみ。会津本店のお蕎麦が味わえる
晴れの日膳2300円
平日の火曜日にだけ登場する、30食限定の「晴れの日膳」を楽しみにしているリピーターも少なくありません。 「晴れの日膳」は、会津の本店で1番人気のセットメニュー。自家製の手打ち蕎麦に、栃の実が練りこまれた栃もち、刺身こんにゃく、天然くるみのアイスクリームなどが付いたぜいたくなランチです。 大内宿では昔からお祝いごとがあると、すった胡桃をつゆに混ぜて蕎麦を食べる習慣があるそう。「晴れの日膳」にも胡桃が添えてあり、昔ながらの食べ方を体験することができますよ。
食後はおみやげコーナーでお買いもの
蕎麦の乾麺や会津漆器のほか、胡桃の焼き菓子やアクセサリーも
入口正面にはおみやげコーナーがあり、本店の蕎麦や天然くるみのクッキーなど、おみやげに喜ばれそうな品々が並んでいます。 年代物のお椀やお盆など、光沢が美しい会津漆器を買い求めて行く人も多いそう。大内宿の人気カフェ「分家玉や」のアクセサリーも扱っていて、胡桃の殻にドライフラワーをあしらったブローチなど、どれもキュートで個性的。思わず衝動買いしたくなってしまいます。
カフェ杉と胡桃
カフェスギトクルミ
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小野澤啓子 写真:山田ミユキ
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