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2022.05.06
北鎌倉の古民家で奥ゆかしい和の文化に触れるひととき♪ねりきり細工とお抹茶体験「k o m i n k a .」
昔ながらの面影が残る北鎌倉の静かな住宅街に和菓子のねりきり細工を体験できる「k o m i n k a .」がオープンしました。4種類ほどのメニューから好きなデザインのねりきりを選んで2個作ったあとは、お抹茶を点ててのんびりとした雰囲気の中でいただけます。小鳥のさえずりも聞こえてくる古民家でゆったりとした時間を過ごしてはいかがでしょうか。
住宅街の中にたたずむ隠れ家のような古民家
JR北鎌倉駅臨時口から徒歩5分
ロゴをあしらった紺色のタペストリーが目印の「k o m i n k a .」。観光客でにぎわう円覚寺や東慶寺とは反対側のエリアの一軒家です。木々が生い茂る静かな住宅街の細い路地を曲がった先が玄関の古民家らしい情緒あるたたずまいで、知り合いの家を訪ねていくような気分になります。
クリーム色の塀沿いに進むと、白い暖簾が掛かる玄関が見えてくる
器や茶碗に触れて感じる和風の情緒
ガラス障子から日差しの入る明るい室内
古民家をリノベーションしたという家の中は、もともとあったガラス戸や障子を張った欄間などはそのまま活かし、4組が体験できるスペースがゆったりととってあります。季節の花が彩る畳敷きの一角は鎌倉らしさも漂い、作ったねりきりと自分で点てた抹茶をセットにして撮影会も楽しめますよ。
フレンドリーでお話し好きな三ツ木皓子さん
ねりきり細工をレクチャーするのはオーナーの三ツ木皓子さんです。三ツ木さんご自身も初めて体験した時にすっかりねりきり細工の奥深さに魅了された経験から、北鎌倉でねりきりとお抹茶を味わってゆっくりとした時間を過ごしてもらいたいという思いでオープンしたのだそう。 一度に入れるのは4組でスタート時間もずらしているので、一組ずつ丁寧に三ツ木さんが教えてくれて安心なうえ、ねりきりや北鎌倉の話も聞ける楽しい90分の体験会です。
(左)体験に没頭できる壁に向かった2人席(右上)4~5人定員の個室(右下)ショップのように並ぶ抹茶茶碗やお菓子の器もよりどりみどり
季節感と遊び心いっぱいの華やかな和菓子の世界
ねりきりのサンプル(左から)勿忘草・春手毬・花水木・牡丹
ねりきりは季節ごとに咲く花や風物詩をモチーフにした趣きのある生の和菓子で、上品な甘さも楽しめます。お祝いの席やお茶席でも振る舞われ、季節感を大切にしてきた日本人の繊細な感性を形と色で表現しています。 作成するねりきりは季節にあわせていつも4種類ほど用意していて、取材の時は北鎌倉に咲くイメージのお花3種類とやさしい色合いの手毬でした。
気がつけば夢中になっているねりきり細工の体験
素材のほか三角棒や竹ぐし、お手拭きなどの道具もセットに
今回はパステルカラーのかわいい手毬を体験しました。はじめにトレイーに2個分のねりきり生地と白あん、お道具セットが用意されます。
個人差があるものの30分~40分ほどで2個仕上がる
まずは生地をしっかりと練って2個ずつに分けていきます。この練る作業が大切で、これによって色合いも華やかに仕上がるのだとか。次に4色を一枚の皮になるよう円形に整えて白あんをくるみ、まん丸になったところで模様になるラインを全体にいれていきます。三角棒を使ってする繊細な手作業ですが、この仕上げにかかる頃には創作に集中して黙々と手を動かす人が多いのだそう。仕上げに金箔をのせて完成です。
愛着の湧く手づくりを塗りの器に
2個仕上がったら雰囲気にあうお皿を選びます。陶器や漆塗りの小皿など色合いも形も豊富。自分のセンスで黒文字と抹茶の茶碗も選んでいきます。
お気に入りの茶碗で点てる特別な一服
なつめや茶杓は三ツ木さんがおばあ様から譲りうけた大切な道具
抹茶はお湯と一緒に三ツ木さんが茶碗に入れるのでそれを自分で点てていきます。作法は気にせず自分のペースで大丈夫。
茶筅の音だけがするほっと落ち着く時間
ねりきりと抹茶がそろったら撮影タイムのはじまりです。古民家の背景はどこもベストポジション。季節のお花が活けてある畳敷きの窓辺もおすすめです。
お花の横でパチリッ
あっという間に過ぎていくほのぼのとした楽しいひととき
ねりきり細工と抹茶の体験(3300円)※ホームページからの完全予約制
最後にねりきりとお抹茶をのんびりといただきましょう。自分でつくったお菓子は思い入れもひとしおですよ。 おもてなし上手な三ツ木さんがナビゲートする90分はとても楽しく貴重な体験です。ぜひ自分だけのねりきりを作って北鎌倉の大切な思い出にしてくださいね。
k o m i n k a .
コミンカ
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高橋茉弓
Writer
高橋茉弓
おやつの時間を何よりも大切にするライター&カメラマン。波の音とカフェがあればそれで幸せ。
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