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2022.07.13
コーヒーと相性の良いスイーツでひと息つける金沢・尾山神社近くの「blanket cafe」
石川県・金沢の近江町市場から徒歩10分圏内。前田利家公とおまつの方を祀る尾山神社の神門から北へすぐのところに「blanket cafe(ブランケットカフェ)」はあります。店主の佐々木晋一さんが自ら焙煎、オーダーが入ってから豆を挽き淹れるコーヒーで、ホッとひと息つくだけでなく、クッキーなどつい味見したくなる自家製スイーツがいろいろ味わえるのもこの店ならでは。店主の趣味がうかがえる、癒し系植物から小さなおもちゃまで、ひとつひとつ眺める時間も楽しいカフェです。

珈琲豆を小型ロースターで少しずつ焙煎

店主が豆を焼きハンドピックし、ドリップして淹れる。丁寧な仕事のコーヒー
店主がコーヒーに魅了されたのは、まだサラリーマンの頃。コーヒーの果実はチェリーと呼ばれる果実で、完熟を迎えて収穫される農作物であることや、生豆は同じ種類でも農園や収穫の仕方などで違いがでること、また、焙煎度合いや豆の挽き方、淹れ方により味が変わるなど、不思議な飲み物であるコーヒーに目覚めて、その当時は手焙煎して趣味として楽しんでいたといいます。そこからカフェを開きたい夢を持ち、イタリアンバーなど飲食店を経て2014年に「blanket cafe」をオープン、今に至ります。 コーヒーの焙煎機は1㎏が焼ける小型を使用。そうすることで、均一に焼きやすくなります。また、少量なので、短時間で多種を焙煎できる良さがあり、店主一人で10種以上を焼くそうです。開店して数年経ち種類を減らすことを考えたこともあったそうですが、店主が焙煎する珈琲豆の種類それぞれにファンがいるので、種類を減らすことなく現在に至ります。

まずはオリジナルブレンドを味わいましょう

印象的な作家のカップでいただく「ホットコーヒー」各500円。+100円でたっぷりサイズも可能
オーダーをするカウンターには、浅煎りから深煎りまでを表示しているメニューがあり、例えば、浅煎りを見ると「エチオピアイルガチェフG1ウオッシュド」と書かれ「シトラスのような香りと甘み、豊かな香りが広がります」と丁寧な説明書きがあるので、選びやすくなっています。 スペシャルティコーヒー好きや興味がある方は、店主と話をしながら好みをオーダーすると良いですが、わからない方は、まずオリジナルブレンドコーヒーをオーダーしましょう。中深煎りのモカが香る飽きのこない味わいで、煎りたて挽きたて淹れたてのコーヒーが楽しめます。淹れ方は、ペーパードリップかフレンチプレスどちらかを選ぶことができますよ。 春ブレンドや秋ブレンドといった、季節限定のコーヒーも。ちなみに、夏ブレンドはありません、ぜひアイスコーヒーをセレクトしてくださいね。

コーヒーとともに種類豊富なスイーツもオーダーを

「レモンのパウンドケーキ」480円
コーヒーと合うスイーツをと、手づくりされているのは店内でのみ食べられるガトーショコラやコーヒー屋さんのティラミスに、持ち帰りできるスコーンなど、10種類以上と豊富です。イートインとテイクアウトの両方で人気なのがパウンドケーキ。1本に国産レモン1個分の皮を削って入れるレモンのパウンドケーキは、香りも良く爽やかな味わいです。 他にもカウンターには、片手で持って食べられるワンハンドスイーツもたくさんあります。カラメルココナッツといった4種のビスコッティ1個90円、チョコチップたっぷりザクザク食感のきりかぶクッキー1個80円など、童心に戻り指差しして「コレを」というのも旅の思い出になりそうです。

こだわり溢れる自家製ドリンクも注目

(左上)店内右にあるオーダーカウンター(右上・左下)雑多に置かれているのが面白いオブジェの数々(右下)カルダモンなどを使う「スパイス香る自家製ジンジャエール」600円
実は、コーヒーだけでなく、ほかのドリンクもいろいろあります。自家製が多く、うめソーダやしそソーダにスパイス香る自家製ジンジャエールなど、こちらも興味をそそります。 お店では、出来上がったメニューをカウンターで受け取り、お好きな席で味わうスタイル。テーブル席とソファ席があります。また店内には、癒される空間にという気持ちも込めた観葉植物から、アフリカの置物、キュートなおもちゃなど、「好きなものに囲まれて過ごしたい」と思う、店主の好きなものがいっぱい置かれています。

おみやげを買って帰りたくなるお店

(左上)毛布とくるまれている人のロゴが素敵なコーヒー豆のパッケージ(左下)コーヒーをモチーフにしたものがいろいろ(右)選ぶ基準にしたい札
自家焙煎した珈琲豆は、どれも100g550円~で買うことができます。豆の前の札には、苦みや酸味、コクや香りが5段階の星印で表示されているので、それを参考に選ぶのもおすすめです。もちろんペーパー用などにその場で豆を挽くこともしてくれますよ。 また店内を見渡すと、棚の上には、イタリアのバンキーニのチョコレートが置いてあったり、コーヒー豆形のイヤリングやピアスといったアクセサリーも置いています。

店名の由来はブランケットみたいなカフェ

2階のテーブル席とソファ席
店名の「blanket cafe」は、「毛布にくるまるような、温かい気持ちになってほしい」という思いが込められています。 それぞれの豆の個性を引き出すように焙煎された珈琲豆を、83度という絶妙な温度で淹れて出されるコーヒー。直接、作家に交渉して自身のコンセプトに合わせて選んだという器など、こだわりがさりげなく伝わる居心地の良いカフェです。 カップを両手でくるむように持ち、まずは香りを楽しんで…旅の時間が有意義になりそうなコーヒータイムを楽しみましょう。

blanket cafe
ブランケットカフェ
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土井淑子 撮影:藤原 慶
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