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坂東武者・畠山重忠ゆかりの地、埼玉県嵐山へ。渓谷さんぽ&地粉のカンパーニュも♪

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坂東武者・畠山重忠ゆかりの地、埼玉県嵐山へ。渓谷さんぽ&地粉のカンパーニュも♪
今、大河ドラマで話題の「鎌倉殿」にゆかりのある人物は、埼玉県にも居るのはご存じでしょうか? 今回は「坂東武者の鑑」といわれた畠山重忠ゆかりの地、嵐山町(らんざんまち)を中心にご紹介します。重忠の館があったと伝わる菅谷館跡や館の鬼門封じの神社を訪ね、一軒家カフェや珍しいカンパーニュ専門店へおいしいものを探しに行きましょう。

歴史に思いを馳せながら、「鎌倉殿」ゆかりの地をめぐりませんか?
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京の風情を感じる嵐山渓谷でおさんぽ

京の風情を感じる嵐山渓谷でおさんぽ 飛び石を渡って向こう岸へ。飛び石を挟んで川の流れも変わる
まずは東武東上線武蔵嵐山駅からバスで約10分の場所にある「嵐山(らんざん)渓谷」へ。清らかな槻川(つきかわ)が流れ、紅葉の名所として知られる景勝地です。昭和初期、林学者の本多静六博士が渓谷を訪れ、紅葉に彩られたその景観が京都の嵐山と似ていたことから、「これは武蔵嵐山だ」と言ったそう。その言葉は町名の由来になっています。

渓谷を散策するなら、スタートは河原でバーベキューができる嵐山渓谷バーベキュー場がおすすめ。まずは槻川沿いを歩いていきます。この付近は浅瀬で、小さな魚が泳ぐ姿も見えますよ。少し歩くと、川に置かれた珍しい飛び石があります。川の上からの景色を眺めながら渡りましょう。
(左上)飛び石の上から上流を眺める。穏やかで水面が鏡のよう (右上)展望台から続く遊歩道。青紅葉も美しい (左下)与謝野晶子の歌碑が遊歩道の最奥 (右下)川で遊ぶハグロトンボ
階段を上がると緑豊かな遊歩道があり、11月下旬から12月上旬には紅葉も楽しめるコースになります。しばらく歩くと展望台へ。ここは料理旅館「松月楼」があった場所で、戦前は多くの観光客で賑わったそう。展望台まではバーベキュー場から約15分です。

紅葉の時期にとくにおすすめなのが、展望台から与謝野晶子の歌碑までの約5分の遊歩道。両側にモミジが植えられ、まさに紅葉のトンネルのよう。この地を訪れて短歌を詠んだ与謝野晶子のように、一句詠みたくなるかもしれません。展望台近くの冠水橋も紅葉スポットなので、訪れてみてはいかがでしょうか。往復1時間ほどで散策できますよ。

嵐山渓谷(ランザンケイコク)

埼玉県嵐山町鎌形地内MAP

0493-81-4511  (嵐山町観光協会)

見学自由

嵐山渓谷

庭園を眺める和モダンカフェでカレー&スイーツを

庭園を眺める和モダンカフェでカレー&スイーツを 「骨付きチキンコンフィの自家製総菜のカレープレート」1680円。カレーは小麦粉不使用
菅谷館跡の近くある、料亭のようなたたずまいの「カレーと甘味 ここか」は、2021年にオープンしたカフェ。スパイスカレーと発酵食材を使ったスイーツが味わえます。木の温もりが感じられる店内は、大きな窓から手入れされた庭園が眺められる癒しの空間。ここはオーナーの松浦さん姉妹が生まれ育った家をリノベーションしたカフェで、庭を愛する父親が作った苔庭を、当時と変わらず眺められるようにしているのだそう。

一番人気の「骨付きチキンコンフィの自家製総菜のカレープレート」は、8種類のスパイスを調合したスパイスカレー。スパイシーですが、まろやかなカレーです。ルーの中の鶏肉は塩麹とスパイスを使い、ホロホロになるほど煮込んでいるので、その旨みに驚きます。
(左)「贅沢果実の甘酒フレンチトースト」1180円、「自家製レモネード」550円 (右上)かつて松浦家のリビングダイニングだった店内。当時の椅子も使われている (右下)絵画のように美しい店内からの眺め。11月ごろの紅葉の庭もおすすめ
「和の発酵調味料を使っているのが特徴です。キーマカレーには味噌も入れています」と松浦さん。カレーには自家製のピクルスや、いぶりがっこを混ぜたポテトサラダ、紫キャベツのザワークラウトなどの惣菜が添えられ、食感や香りも楽しめます。

おすすめのスイーツは「贅沢果実の甘酒フレンチトースト」。漬け込み液には甘酒を使っています。季節のフルーツと一緒に添えられているのが、珍しい塩麹ホイップ。甘すぎず、ほんのり塩味を感じるクリームで、ケーキなどにも添えられています。甜菜糖を使ったレモネードは、生のレモンのおいしさを感じられるので、一緒に味わってみては。

カレーと甘味 ここか(カレートカンミココカ)

埼玉県嵐山町菅谷819-2MAP

0493-62-5454

11:00~16:00(金曜は~14:00)

月・火曜

カレーと甘味 ここか

埼玉県の中世の城と武士を知る博物館

埼玉県の中世の城と武士を知る博物館 約2分間、畠山重忠のロボットが略歴を話してくれる
続いて、畠山重忠ゆかりのスポット「比企城館跡群菅谷館跡」へ行きましょう。ここは畠山重忠が居住していた館と伝わっている場所です。「埼玉県立嵐山史跡の博物館」が隣接していますので、先に博物館を見学するのがおすすめです。

博物館では埼玉県の中世・鎌倉時代を中心に、城が造られた戦国時代までの武士と城に関することを学べます。館内に入ると、鎧を身にまとった畠山重忠のロボットが出迎えてくれます。ここでは重忠自身が、生い立ちからの歴史を語ってくれますよ。なお、2022年10月1日~11月14日に開催される企画展「武蔵武士と源氏 ー鎌倉殿誕生の時代」の期間中は特別バージョンのアナウンスを聞くことができます。
(左上)入り口は畠山重忠にちなんだ展示が (左下)菅谷館跡で出土した陶磁器などが見られる (右)菅谷館跡の御城印200円 
菅谷館跡は一部しか発掘調査がされておらず、畠山重忠に結び付く遺物や遺跡は見つかっていませんが、戦国時代の土器などの出土品が展示されています。重忠がいた鎌倉時代を偲ばせるものや菅谷館跡についての展示、同様に国指定史跡「比企城館跡群」として指定された杉山城跡、松山城跡、小倉城跡の紹介もしています。

比企氏や源氏など、鎌倉殿ゆかりの人物の展示コーナーも。中世や武士に関する企画展も開催されているので、チェックをして訪れてみましょう。受付では菅谷館跡の御城印もいただけます。

埼玉県立嵐山史跡の博物館(サイタマケンリツランザンシセキノハクブツカン)

埼玉県嵐山町菅谷757MAP

0493-62-5896

9:00~16:00(7~8月は~16:30)

月曜(祝日の場合は開館)

埼玉県立嵐山史跡の博物館

畠山重忠がかつて居住していたと伝わる館跡

畠山重忠がかつて居住していたと伝わる館跡 42歳で亡くなった畠山重忠の像。はるか遠くの鎌倉の方角を向いている
博物館でガイドマップをもらい、「菅谷館跡」を歩きましょう。現在残っているのは、畠山重忠が居住したとされる館跡に造られた戦国時代の城跡です。東京ドーム3個分ほどの広さに平城跡があり、土塁や堀などの遺構を見ることができます。

まずは二ノ郭に立つ畠山重忠像へ。深谷市の畠山で誕生した重忠は数々の戦いで活躍。人望もあり、「坂東武者の鑑」といわれるほどの武蔵武士です。畠山から1187(文治3)年までに菅谷館に移り住んだといわれています。1205(元久2)年には、謀反を企んでいるという無実の罪を着せられ、北条義時に討たれました。このとき、菅谷館から兵を率いて、館の近くを通る鎌倉街道を進んでいったといわれています。
(左)出枡形土塁は見どころのひとつ (右上)自然豊かな本郭跡。菅谷館跡は桜や紅葉の時期も美しい (左下)三ノ郭の建物跡。発掘調査で屋敷の柱穴が発見され、木杭を入れて復元している
城の遺構がわかりやすいのが、屋敷があったとされる本郭を防御する出枡形(でますがた)土塁です。敵が侵入した際、横から矢を打てる構造になっています。堀は水が流れてない空堀ですが、土塁も高く築いているので、なかなか登れないそうです。

菅谷館跡は高台にあり、本郭の南側は都幾川が流れ、崖になっているため防御性も高く、鎌倉街道も通る交通の要衝であったことから、ここに館や城が築かれたといわれています。文献にしか残されていませんが、畠山重忠ゆかりの地として訪ね、思いを馳せてみませんか。

比企城館跡群 菅谷館跡(ヒキジョウカンアトグンスガヤヤカタアト)

埼玉県嵐山町菅谷757MAP

0493-62-5896 (埼玉県立嵐山史跡の博物館)

見学自由

比企城館跡群 菅谷館跡

重忠にちなんだ最中をおみやげに

重忠にちなんだ最中をおみやげに 畠山重忠をめぐる旅にぴったりのおみやげ「史跡最中」140円
菅谷館跡を見学した後は、畠山重忠をモチーフにした「史跡最中」を求めて「岡松屋」へ。約70年の歴史がある和菓子店です。約50年前に作られた史跡最中のパッケージには、平氏追討の一の谷の戦い「鵯越(ひよどりごえ)の逆落とし」の重忠の一場面が描かれています。行田市の職人がもち米だけで作る最中の皮は、桐の家紋をかたどったものです。

最中のおいしさの決め手は、ご主人が手間暇かけて作るあん。北海道産の小豆は時間をかけて水にさらすそう。丁寧に作ることで、甘さ控えめのあっさりした味わいのあんが出来上がります。あんがぎっしりの最中は重さを感じさせず、上品な甘さですよ。
(左上)和菓子や狭山茶が並ぶ店内 (右上)「嵐丸やき」200円。つぶあんとこしあんの2種類 (左下)おみやげにおすすめの「嵐山蝶の里」ミルククリーム、抹茶クリーム各370円 (右下)大福やみたらし団子などの定番も評判
もうひとつの名物が、嵐山町のキャラクター「むさし嵐丸」をかたどった、あん入りの「嵐丸やき」。嵐山町産の小麦「農林61号」を生地に使った人形焼きで、もちもちした食感が特徴です。約10cmの大きさで、食べ応えもありますよ。9月からは栗入りも加わります。杵でついた餅で作る「きねつき大福」や「みたらし団子」も、もっちりした味わいが人気です。

店内では和菓子のほかに、狭山茶も販売。店内で茶箱から袋に詰めています。「嵐山の香り」など地名が付いたお茶もあるので、和菓子と一緒にいただくのもおすすめです。

岡松屋(オカマツヤ)

埼玉県嵐山町菅谷390MAP

0493-62-2067

9:00~18:00

火曜

岡松屋

嵐山町産の小麦で作るもっちり食感のカンパーニュ

嵐山町産の小麦で作るもっちり食感のカンパーニュ 人気No.1「プレーンカンパーニュ」600円。小麦、水、天然酵母、塩だけで作ったシンプルなパン
住宅街の一角で、焼き立てパンの心地よい香りを漂わせている「ぱん工房たろたろ」。大好きなカンパーニュのおいしさを伝え、生まれ育った町にも貢献したいという思いの仁木美奈さん、従妹の新井有里さん、有里さんの妹の芳賀仁美さんが作る、カンパーニュの専門店です。小麦は嵐山町の希少な「農林61号」とその「ふすま」を使い、生地は一晩かけて熟成発酵をさせています。

うどんに使われる小麦のため、ハード系のパンには難しく、さらに天然酵母を使うことから難易度も上がり、レシピの開発には1年かかったそう。試行錯誤の結果、グレードの高い挽きたての嵐山町産小麦とそのふすまを使うことで、濃厚で芳醇な香りがする、もちもち食感のカンパーニュに。やわらかめに焼き上げているため、食パンのように食べられるのが「プレーンカンパーニュ」です。
(左上)「自家製あんこのカンパーニュ」300円 (右上)食事系の「プレーンカンパーニュピザ」なども人気 (左下)2021年にオープン。リピーターも多い (右下)滑川町産のきな粉で作るカリカリ食感のカンパーニュラスクなど焼き菓子も好評
プレーンをベースに、50種類以上のレシピから日替わりで10数種類のカンパーニュが並びます。ファンが多いのが「自家製あんこのカンパーニュ」。有里さんの母直伝のあんを使っています。ぼたもち用だったそうで、ほどよい甘さがもちもちの生地と相性ぴったり。

チーズやチョコレート、ドライフルーツなどを練りこんだカンパーニュや、具だくさんの「プレーンカンパーニュピザ」、季節のフルーツや狭山茶と合わせたものなど、新しい発見のあるカンパーニュばかり。早めに売り切れることが多いので、公式LINEでの予約がおすすめです。

ぱん工房たろたろ(パンコウボウタロタロ)

埼玉県嵐山町むさし台3-6-1 鶴巻荘14号MAP

公式LINEから問い合わせ

11:00~15:30(売切れ次第終了、営業日前日の12時までに公式LINEで予約可。予約の取り置きは~14:30)

日~火曜

ぱん工房たろたろ

日本でも珍しい鬼を大切にしている神社を参拝

日本でも珍しい鬼を大切にしている神社を参拝 「鬼鎮神社」の本殿。赤鬼や青鬼の絵、鬼瓦、柱にくくりつけた金棒などにも注目を
嵐山町には全国でも4社ぐらいしかないといわれる、鬼を大切にしている珍しい神社「鬼鎮神社」があります。この神社は、畠山重忠が居住したとされる菅谷館の鬼門封じの守護神として、1182(寿永元)年に創建したと伝わっています。

本殿は神社には珍しい瓦屋根で、鬼瓦も取り付けられています。100年以上前は茅葺き屋根だったそう。本殿前には鬼に欠かせない金棒がずらり。本殿内には奉納された明治時代の絵をはじめ、鬼の像などが飾られています。奥にはお宮があり、建物の中に建物が造られている神社は非常に珍しいとのこと。ご神体の下に鬼のご神像が祀られています。
(左上)金棒は明治時代のものも (右上)金棒のお守りと身守り、御朱印。愛嬌のある赤鬼と青鬼が描かれている (左下)御簾の奥にあるのがお宮。その下に鬼のご神像がある (右下)ユーモラスな赤鬼も
強い力を授ける神、勝負運の神として知られ、受験や試験の前に参拝する人も多いそう。“鬼に金棒”の力を授けてもらう必勝の金棒お守りや、鬼が描かれたお守りを身につけるのもおすすめです。御朱印は書置きですが、ユネスコの無形文化遺産に登録された小川和紙に書いていただけるので、参拝後はぜひいただきましょう。

鬼鎮神社といえば有名なのが節分祭。赤鬼と青鬼のお面をつけた鬼も加わり、「福はうち、鬼はうち、悪魔外」と言いながら豆をまきます。「悪魔外」という珍しいかけ声はここだけといわれています。全国から多くの人が訪れ、境内を埋め尽くすそうですよ。

鬼鎮神社(キヂンジンジャ)

埼玉県嵐山町川島1898MAP

0493-62-2131

境内は参拝自由、御朱印は9:30~15:00

鬼鎮神社

古民家で体にやさしい有機野菜料理をいただく

古民家で体にやさしい有機野菜料理をいただく ディナーメニューの本日のパスタ「生ハムと野菜のクリームソース」1342円。セット4品は+660円
旅の最後は隣駅の小川町に移動し、「有機野菜食堂 わらしべ」でティータイム&ディナーを。小川町は有機農業が盛んですが、2004年にオープンしたこの店は有機野菜を使う料理店として草分け的な存在。ご主人の山下さんはパスタ店、有機農家を経てオーナーシェフに、奥様は天然酵母のベーカリーに勤めた経験を生かして、パンやスイーツを担当しています。

2018年、小川町にあった1888(明治21)年築の養蚕伝習所「玉成舎」を再生して利用することが決まり、「玉成舎」の1階に移転しました。昔の日本家屋の雰囲気が上手に生かされ、つい長居したくなるような空間です。2階にはインドネシア雑貨店や、武蔵ワイナリーの直売所、隣の蔵にはPEOPLEというカフェがあります。
(左上)甘酒入り米粉のベイクドチーズケーキ440円と有機栽培コーヒー440円 (右上)インテリアにも注目を (左下)小川町や近隣の有機食材や野菜を購入できる (右下)店で焼く全粒粉入りの山型食パンやカンパーニュなどは食事で味わえる
料理の主役は小川町や周辺の有機野菜。10~20軒の農家から旬の食材を仕入れています。パスタやオムライス、ハンバーグ、豆腐ステーキなどオーソドックスな洋食が中心ですが、オーガニックのパスタや有機野菜、無添加の調味料に置き換えれば、誰でも食卓に取り入れられるとの提案も兼ねているそう。ランチは平日が日替わり定食、土・日曜はハンバーグ定食などが味わえます。

食事には奥様が2種類の自家製酵母で焼いたパンが付きます。数に余裕があれば、ショップの棚に並んでいることも。スイーツは平飼いの卵や安心できる牛乳、季節の食材などを使ったケーキやミルクジェラートなどがおすすめ。小川町で焙煎したオーガニックコーヒーと合わせてどうぞ。

有機野菜食堂 わらしべ(ユウキヤサイショクドウワラシベ)

埼玉県小川町小川197MAP

0493-74-3013

11:00~20:00

月・火曜

有機野菜食堂 わらしべ

◎今回ご紹介した物件のマップはこちら

◎今回ご紹介した物件のマップはこちら
今回は東武東上線武蔵嵐山駅を中心としたコース。バスや徒歩、電車をうまく使ってめぐることもできます。嵐山渓谷の紅葉の時期に訪れるのもおすすめですよ。

※すべての価格は取材時のものです
埼玉県公式観光サイト ちょこたび埼玉

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