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2016.05.21
家にあるものをリサイクル!クラフト作家・エボニーさんに聞く旅のしおりの作り方
※こちらの記事は2016年5月21日に公開されたものです オーストラリアでは『Vogue Living』のアートディレクターとして活躍し、5年前より、東京を拠点に活動しているオーストラリア人アーティスト「ハローサンドイッチ」のエボニー・ビジスさん。クラフトアートを得意とする彼女に、身近な材料で手軽に作れる“旅のしおり”を作ってもらいました。難しいテクニックは必要なし。どこにでもある材料で作れる旅のしおりです。

ポップでキュート!誰でも気軽に作れる旅のしおり

今回作ってもらった旅のしおりは、何でも挟めるポケットファイル型。 初めのページには地図、そのあとにはページごとにポケットをつけ、行きたいお店の情報を雑誌から切り抜いて入れておいたり、現地で美術館などを訪れた時にもらうチケットなどを入れておけるようになっています。 シンプルな作りなので、誰でも簡単に作ることができるこちらのしおり。作り方のポイントを3つ教えてもらいました。

ポイント1:色や形の違うポケットをたくさん付けて♪

表紙に使った柄物の厚紙はクラフトショップなどで購入可能。中ページの紙は色画用紙などでOK
作りたいしおりのサイズを決めたら、表紙用の厚紙と中ページ用の紙を必要なページ分だけ同じサイズで切り揃え、真ん中を2箇所、中綴じ用ホッチキスで留めます。これに、コピーした地図を貼り付けたり、ポケットをつけていきます。

ポケットを作る時には、左右の下の角を斜めにカットしてからのりしろを折ると角が厚くならない
ポケットはすべて、色や柄、サイズが違うのがポイント。好きな紙でポケットを作り、テープのりで各ページに貼っていきます。補強のためにマスキングテープを周りに貼ってもアクセントになりますね。


デコレーション用に色々なシールやステッカーを用意しているとか
旅の行き先は、ラベルシールに書いて最初のページに。そのほかのページも、シールやステッカーなどで装飾したり、雑誌の切り抜きをクリップで留めたりして、自由にアレンジしていきます。あえて統一感を出すことを意識せず、思いのままに作っていくことがかわいく作るコツです。


ポイント2:グーグルマップで行きたい場所をピン付け

地図は、グーグルマップをプリントアウトしたものを貼り付けています。事前に行きたい場所を調べてピンをしてからプリントすれば、行きたい場所がどこにあるかが一目でわかり、効率的なスケジュールが立てやすいというメリットが。また、この1枚に集約されていれば、後で旅を振り返る時にも便利ですね。

行きたいお店の詳細は、ホームページから写真と情報をプリントアウトしたり、雑誌を切り抜いておいて、しおりのポケットに入れておくと良いでしょう。その際、お店の営業時間や定休日などの情報を事前に調べておくのも大切です。

ポイント3:手元にある郵便物や紙類をリサイクル

ダイレクトメールが入っていた中古封筒や、お店でもらった紙袋も材料に!
このしおりは、ダイレクトメールの封筒やチラシ、お店でもらった紙袋、お菓子のパッケージなど、家にある中古の紙類を材料として使っているのが特徴です。リサイクルできてエコなうえ、あえて色や質感を統一させないことで、オリジナリティのある面白いしおりに仕上がります。

ただのクリップもかわいい糸をつけるだけでデコアイテムに変身
たとえば、なんの変哲もないシンプルな封筒でも、ピンキングバサミを使って切るなど、ちょっと工夫するだけでかわいく変身します。宛名などが印刷されている場合は、ステッカーやマスキングテープで隠してしまいましょう。


時間が無いなら、もっとシンプルで簡単な「旅のしおり」も

上が名古屋に行った時に作ったメモ帳タイプのしおり。下が西荻窪で友人と雑貨屋さん巡りをした時のもの
そのほか、過去にエボニーさんが手作りした「旅のしおり」も見せていただきました。 「1つは友人と一緒に西荻窪の雑貨屋巡りをした時のしおりです。全ページの紙の下半分折り返してから、中綴じ用のホッチキスで留めてポケットにしています。もう1つは、手作りのメモ帳に、電車の時間など旅で必要な情報をメモしただけのもの。ただのメモ帳ですが、気に入った柄の紙で表紙を付けただけで、思い出の1冊になります。」

西荻窪の街を巡りながら、その時新しく学んだ日本語や、思いついたデザイン案、食べた料理のイラストなどをメモしたのだとか。

「オーストラリアにいた頃から大の日本好きで、毎年のように旅行していました。旅行のたびにオリジナルの行程表を作っていたら、友達や同僚から『おすすめはどこ?』と聞かれるようになって、それが『tokyo guide』を発行するきっかけになりました。現在は第3版まで作っています」 中をめくると、カフェや雑貨屋、古着屋など、かわいいお店の情報がぎっしり。一般的な外国人向けガイドブックにあるような、銀座や築地といった王道観光スポットではなく、東京在住ならではの裏道的な情報をピックアップしているのだそうです。

こんなかわいいガイドブックまで出版しているエボニーさん。今回提案してくれた旅のしおりも、見ているだけで楽しくなってきますね。誰でも簡単にトライできるので、手元にある紙などを使ってぜひ作ってみてください!
※掲載の内容は、記事公開時点のものです。変更される場合がありますのでご利用の際は事前にご確認ください。
※画像・文章の無断転載、改変などはご遠慮ください。
宇都宮薫 構成:相馬由子
取材協力:エボニー・ビジスさん

書籍や雑誌のアートディレクション、ファッションサイトのデザイン、クラフトワークショップの講師などとして活躍中。著書に『HELLO SANDWICH かわいく暮らす、ものづくりのアイデア帖』(ビー・エヌ・エヌ新社)など。
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