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2023.05.28
3年間限定の特別な「仮殿」太宰府天満宮「令和の大改修」文化芸術の発信地で日本を代表するクリエイターが共演
福岡の「太宰府天満宮」では、学問・文化芸術・至誠の神として広く仰がれている菅原道真公(天神さま)にご縁の深い25という数に因み、25年毎に式年大祭を執り行っています。 2027年、菅原道真公が薨去(こうきょ)されてから1125年という大きな節目となる式年大祭を前に、2023年5月から約3年間をかけ、124年ぶりに重要文化財「御本殿」の大改修を行います。そしてこの度、屋根に青々とした森が現れる新しくも穏やかで美しい、3年間限定の「仮殿」が完成しました。
「天神さま」が鎮まる全国約12000社の総本宮
太宰府天満宮は、全国天満宮の総本宮であり、菅原道真公の御墓所の上に御社殿を造営し、その御神霊を永久にお祀りしている神社です。 「学問・文化芸術・至誠の神」として、日本全国はもとより広く世の御崇敬を集め、年間に約1000万人の参拝者が訪れています。
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御本殿の改修計画
前回の檜皮葺替えの様子(平成2年)
現在の御本殿は、約430年前に筑前国主小早川隆景公が再建したもので、桃山時代の豪壮華麗な様式を伝え、国の重要文化財に指定されています。令和5年2月より仮殿の建設を行い、5月頃より3年をかけて国の重要文化財 御本殿の檜皮の葺替え、漆塗りなどを中心に防災工事も含めた大改修を行います。 これほど長期間にわたる修理は、御本殿再建以来初めてのこととなります。守り継がれてきた伝統を未来へ継承し、美しい姿を蘇らせるべく、伝統技術を用いて傷んだ箇所を修理することはもちろんのこと、建築史や歴史学の専門家を中心に有識者会議を立ち上げ、修理と並行して調査・研究を行い、御本殿の歴史的価値と文化的意義の再評価を行っています。
菅原道真公1125年式年大祭に向けた「御本殿」の“令和の大改修”
太宰府天満宮では、学問・文化芸術・至誠の神として広く仰がれている菅原道真公(天神さま)にご縁の深い25という数に因み、25年毎に式年大祭を執り行ってきました。そして令和9年(2027)に、菅原道真公が薨去(こうきょ)されてから1125年という大きな節目を迎えます。 この節目となる式年大祭を前に、令和5年5月から約3年間をかけ、124年ぶりに重要文化財「御本殿」の大改修を行います。そしてこの度、御本殿前に3年間限定で使用し、改修期間に参拝者を迎える「仮殿」が完成しました。
漢詩や和歌に秀でた才能を発揮された天神さまを慕って、古くから多くの文人や芸術家がそれぞれ時代の最先端の作品を奉納するなど、太宰府天満宮はいつの時代も“文化芸術の発信地”として親しまれてきました。 今回の仮殿建設にあたっても、文化芸術の神様である天神さまの御神徳を未来へ継承していきたいという想いから、現代の日本を代表するクリエイターが参画しています。
令和を代表するクリエイターが共演
仮殿のデザイン・設計は、国内外で活躍する建築家であり、大阪・関西万博の会場デザインプロデューサーも務める藤本壮介氏率いる藤本壮介建築設計事務所が手がけました。 太宰府天満宮周辺に広がる、豊かな自然が御本殿前に飛翔し、仮殿としての佇いを作り上げることをコンセプトに、屋根に青々とした森が現れる新しくも穏やかで美しい仮殿が誕生しました。
さらに、仮殿のために仕立てられた御帳(みとばり)と几帳(きちょう)は、パリコレクションに参加するなど世界的に支持されるファッションブランドMame Kurogouchiが手がけました。 天神さまと太宰府天満宮が紡いできた歴史に想いを馳せ、社全体を包む生命の景色を、伝統的な手法と現代の織機によって表現しています。
完成した仮殿
御本殿の大改修に際して、御祭神の御神霊を仮安置するために設けられる御社殿、「仮殿」が完成。2023年5月13日に仮殿遷座祭が行われ、今後約3年間は、神事や参拝はこの仮殿にて行われます。 仮殿のデザイン・設計は、藤本壮介氏率いる藤本壮介建築設計事務所が手がけました。天満宮が紡いできた1100年以上の歴史と伝統を未来に繋げていくことを意識し、御本殿を踏襲した伝統的な造りと現代的なデザイン性が共存した、全く新しい仮殿が完成しました。 特に印象的である屋根の上の植物には、天満宮の花守たちによって境内地で育てられた梅も含まれています。周辺の環境と共に、季節や天候によって様々な移ろいを見せ、訪れるたびに新しい姿を見せる仮殿とともに、天満宮の豊かな自然を感じることができます。
Mame Kurogouchiが手がける「御帳」「几帳」
文化芸術の神様である天神さまや“文化芸術の発信地”として太宰府天満宮が紡いできた歴史からインスピレーションを受け、現代の織機を用いながら、古代染色などの古来の手法と融合させ、令和の今でしか作れない生地が生まれました。
御帳
几帳
御帳には天満宮を象徴する梅の木が全面にあしらわれ、色・柄ともに左右に向かって美しいグラデーションを成す構図が、天満宮全体がもたらす生命の広がりを表現します。 几帳に用いられたシルクには、境内で採集された梅と樟の枝や、貴重な紫根を用いた古代染色が施され、現代を象徴する化学繊維と共に織り上げられます。 流れる様な糸の飛ばしが特徴的な織りはデザイナー黒河内真衣子氏が体感した境内に降り注ぐ生命の雨をイメージ。菖蒲や境内に咲く草花といった要素と共に生地の上で融合することで、天神さまと天満宮の歴史が未来へと向かって織り上げられます。 * * * 詳細は、公式サイトをご覧ください。 3年間限定の特別な「仮殿」を、この機会にぜひ参拝してくださいね。
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