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2023.08.21
大人の街、大磯の駅前にたたずむ瀟洒な洋館「大磯迎賓舘」でいただく♪本場のナポリ・ピッツァ
相模湾を望み山々に囲まれた自然豊かな大磯は、東京駅からJR東海道線に乗って1時間ほど。昔ながらのリゾート地です。大磯駅に降り立ってすぐ、目に入る小高い丘の上の洋館がピッツァ&リストランテ「大磯迎賓舘」。まるでヨーロッパの邸宅に招かれたように、ちょっとした贅沢気分を味わえるランチをご紹介しましょう。
大正時代に建てられた当時の面影を残す洋館

貿易商の別荘として1912(大正元)年に建てられた
国内最古のツーバイフォー建築の住宅としても知られる「大磯迎賓舘」は、国登録有形文化財に指定される格式ある洋館です。海に面した左右対称のサンルームや三角屋根にヨーロッパの趣があり、まるで絵本の世界に迷い込んだよう。玄関を入って本館を抜けると壁一面が窓になった開放的なダイニングが。目の前に相模湾が広がるこのダイニングでランチをいただきます。

昭和モダンの風情が感じられるガラス張りの美しい店内
ちょっと贅沢してスペシャルランチを

「スペシャルランチ」の前菜。カトラリーはフランスの高級ブランド・クリストフルのもの
人気のランチメニューは前菜・ピッツァまたはパスタ・メイン(魚か肉)・デザート・カフェがコースになった「スペシャルランチ」(3960円)。 この日の前菜は大磯で水揚げされた旬の豆アジのエスカベッシュ(甘酢漬け)、たっぷりの大磯産生野菜、スペイン産の生ハムです。

1000年の歴史を持つイタリア・ロンバルディア地方の希少なラスパドゥーラチーズ
前菜のお皿の上には、パルミジャーノ・レッジャーノの原型ともいわれる希少性の高いラスパドゥーラチーズがたっぷりと削られています。上質のミルクを使った削り立てのチーズの香り豊かなこと。チーズに合うワインも一緒にオーダーしましょう。おすすめの「邸園ワイン」(グラス935円)は大磯オリジナル。ラベルに大磯の見どころ「吉田茂邸」のバラ園のアーチのイラストがあしらわれたワインは、この土地ならではのチョイス。相模湾を眺めながらのランチにはぜひ試してみたい一杯です。
プリモピアットは薪釜で焼かれたナポリ・ピッツァを

生地作りから焼きまでピッツァイオーロ(ピザ職人)が一貫して行う
前菜の次にいただくプリモピアットはパスタとピッツァから選べますが、ここはぜひピッツァを。ダイニングでひときわ目立つのはイタリア・ナポリから取り寄せた、老舗メーカーの美しいカーブを描いた500度まで高温になる薪窯。ピッツァイオーロがピッツァに最適な450度の温度を見極め、薪をしっかり燃焼させると、わずか1分半ほどで焼き上げます。

朝7時に近隣農家から届いたズッキーニを使ったピッツァ。シンプルながら滋味深い味わい
この窯で焼かれたナポリ・ピッツァの生地はやわらかくてもちもち。ミミの部分の炭の香りが食欲をそそります。ランチには季節ごとに旬の食材を載せたピッツァが登場するので、何が食べられるかは行ってからのお楽しみ。ピッツァは単品(1620円~)でテイクアウトの用意もあります。 メインは肉か魚を。今回は神奈川県藤沢の希少なブランド豚の「みやじ豚」のロースをいただきます。火の通りが早く脂身がおいしいと評判の「みやじ豚」。ピンク色の焼き加減も絶妙でさっぱりと食べられ、あっというまにお皿はからっぽに。

メインも女性にちょうどいいボリューム
ドルチェと食後酒はイタリアンランチでは定番のお楽しみ

季節のフルーツにノンアルコールのスパークリングワインをたっぷりかけて
ドルチェはヨーグルト風味のシャーベットを添えたマチェドニア(期間限定のデザートでプラス550円。数に限りあり)。色とりどりのフルーツの盛り合わせです。しゅわしゅわのスパークリングワインがフルーツの甘さと相まって大人のくちどけを演出します。 食後酒にイタリア、マンマの味「リモンチェッロ」(1045円)をいただきます。大磯町の農家さんが作った無農薬レモンの皮までたっぷり使った「大磯迎賓舘」のお手製リキュール。人気のジンジャーエールや湘南みかんジュース、そのほか吉田茂邸の梅で作られた梅ジュースなど、どれもここでしか味わえないものばかりです。

いつでもあるわけではない貴重な自家製ドリンク。奥が梅ジュース、手前がリモンチェッロ
ほろ酔い気分でもJRの駅からすぐなので、帰りも安心。時間があるならちょっと足をのばして近くの照ヶ崎海岸までお散歩してもいいでしょう。地元食材をふんだんに使ったお料理と、イタリアやフランスの器やカトラリーを使った上質な空間は、お友だちとの会食やちょっとした記念日にもぴったりです。

大磯迎賓舘
オオイソゲイヒンカン
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朝倉めぐみ 撮影:依田佳子
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