風が揺らす木々の音が聞こえるぬくもりのカフェ

絵画のかかる1階のカフェ

緑豊かな葉山の街にたたずむ「tomokoubou cafe & gallery」。陶芸作家の佐野智子さんのカフェで、かわいいランプシェードからほんのりとした灯りがこぼれます。2005年に独立して陶芸作家として活躍するうち、いつか自分で作る器でもてなすカフェをつくりたいと思うようになりその想いを絵にしたところ、現実が動き出したのだとか。壁にはその時に描いた絵画が掛かります。緑いっぱいの自然の中でうさぎの親子がティータイムを楽しむ様子は、ほっこりとした気分になりますよ。

（左）奥の棚には作品が並ぶ（右上）シンプルな外観（右下）のんびりくつろぐ窓辺

時折やわらかい日差しが入るカフェの奥には作品が並ぶほか、ランプシェードもすべて佐野さんの作品です。一部のテーブルはお花の形になっていて、佐藤さんの思い描く世界感に浸れます。

シンプルな器がかわいく変身する小花や小鳥のモチーフ

逗子出身の陶芸作家・佐野智子さん

佐野さんと陶芸の出会いは中学校の陶芸の授業で、興味を持ち、その後は京都にある職人が集まる専門学校で本格的な伝統工芸を学び陶芸の道に進んだのだそう。自宅に釜をつくり陶芸教室などをしながら独立して約20年、今では表参道や京都で開催する個展で作品が完売になるほどの人気ぶりで、シリーズで揃えるファンも増えている話題の作家さんです。

うさぎのモチーフはなにか話かけてくるよう

2階は窯のある作陶室になっていて、ここから数々の作品が生まれます。透明感のある乳濁色の色合いと温かみのある質感は京都と滋賀の土をブレンドし、独特の風合いを表現していきます。

一つづつシリーズで揃えたくなる器

土台となる器に小さな小花などをいくつも貼り付けていく手法も佐野さんの代表的なスタイルのひとつ。小花のほかにも小鳥やうさぎといったオリジナルのモチーフが、シンプルな器にかわいいエッセンスをプラスします。

小花いっぱいのティーカップでくつろぎタイム

ダージリン・イングリッシュ・アップルから選択「紅茶」（550円）

カフェでは佐野さんの作品が器として続々と登場します。小花のシリーズにはティーカップに加えて一輪挿しやケーキ皿なども揃い、テーブルがより華やかに。丸いシュガーポットは取手の小鳥がアクセントです。

ホクホクとした栗を詰め込んだ「まるまるクレープ くり」（600円）

スイーツのおすすめ「まるまるクレープ」は、佐野さんが地元のケーキ屋さんでアイデアを相談しながらレシピを完成させた本格的な味わい。モチモチとした食感のクレープが生クリームと季節の素材をやさしく包みます。

リンゴのコンポートいっぱいの「まるまるクレープ リンゴ」（600円）

きめ細やかなフォームドミルクでつくるうさぎの３Dラテ

「うさぎチョコミルク」（550円）「クッキー」（300円）

温かいチョコレートドリンクをオーダーするとカップの中からうさぎが顔を出していました。チョコレートで描いたキュートな目は、思わずキュンとなる愛らしさです。

お花の形をしたテーブルでほっと和むひと時

「自家製ジンジャーエール バニラフロート」（750円）「ガレット マッシュルームスープセット」（1300円）

ガレットやドライカレーのランチプレートも用意されています。ゆったりとした時間が流れるなかで花びらの形をした丸テーブルでランチをすれば、童話の世界に入り込んだかのよう。素敵な器で素敵な時間を過ごしてくださいね。