リニューアルした代官山の名店『カフェ・ミケランジェロ』心地良い交流が生まれる場所|by PARISmag
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リニューアルした代官山の名店『カフェ・ミケランジェロ』心地良い交流が生まれる場所|by PARISmag

毎日の暮らしのなかで少しだけ心が弾むような豊かさをお届けするWEBマガジンPARIS mag(パリマグ)から、リニューアルした代官山の名店『カフェ・ミケランジェロ』をご紹介します。

2023年9月にリニューアルオープンした『カフェ・ミケランジェロ』は、代官山の老舗カフェとして幅広い世代に親しまれています。 オープンエアで、まるでヨーロッパにいるかのような雰囲気を楽しむことができるテラス席があり、たくさんの人が思い思いに時間を楽しむ姿が印象的です。 今回は、店長の阿部優さんにお話を伺いながら、リニューアルまでの経緯やお店の魅力をご紹介します。

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ヨーロッパのカフェを彷彿させる空間で、本格的なイタリア料理を味わえる店

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『リストランテASO』とともに『カフェ・ミケランジェロ』がオープンしたのは、1997年のこと。 運営を手掛ける株式会社ひらまつでは、1993年にフレンチスタイルのカフェ『カフェ・デ・プレ 広尾』をオープンしており、当時はテラス席で道路側を向いてコーヒーを飲むこと自体が珍しい時代でした。 ですが次第に「ひとりでいても孤独でない空間」というコンセプトが注目を集めて人気となり、新たなカフェ文化を日本に定着させる第一歩となりました。 昭和初期に建てられた洋館を利用した『カフェ・ミケランジェロ』には、旧山手通りに面したテラス席と中庭にもテラス席があります。当時から現在でも、オープンエアの都会のオアシスとしてテラス席は大人気だということです。 また、『リストランテASO』が「ハレの日に行くレストラン」だとしたら、『カフェ・ミケランジェロ』は「日常的に楽しめるカフェ」。 仕事終わりに立ち寄る人や、友人との対話を楽しむ人、散歩中に愛犬と少し休憩していく人など、さまざまな人が気軽に利用できるオープンなカフェとして運営を始めました。

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「『カフェ・ミケランジェロ』の空間は、ヨーロピアンスタイルのカフェをイメージしています。 たとえばフランスではテラス席のあるカフェが多く、道路にはみ出すほどまでテーブルやイスが設置されるなど、街と店との境目がありません。訪れる人の生活の一部として定着しているように感じています。 当店でもオープンな雰囲気を大切にし、街と一体になれるカフェを目指しています」。 このように話してくれた阿部さんは、「私たちは26年にわたり代官山の街とともに成長しながら、多くのお客様とかけがえのない時間を歩んできました。」と続けました。 オープン当時の代官山は、現在のようにファッションやカフェの街ではなく、人足も少なかったそうですが、目新しさを求めて『カフェ・ミケランジェロ』を目指す人が徐々に増えていったそうです。

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古くなった部分を新しく、雰囲気はそのままに。“時代に即したアップデート”

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今年の大規模リニューアルでは、床の張り替えやテラスのオーニングテントの設置はじめ、館内照明のLED化、空調機器の最新化なども行いました。 しかし、「これまでの雰囲気は変えないように意識した」とのこと。 そもそも『リストランテASO』と『カフェ・ミケランジェロ』のある建物は昭和初期に建てられた洋館を改装しています。 その際に家主から約束されたのが「樹齢300年の大欅(けやき)を伐採しないこと」。 その思いを継承し、大欅の周辺が中庭になっています。 「中庭の大欅は代官山のランドマーク。あの大木を遠くから目印にして当店を訪れる方もいらっしゃいますし、この場所の雰囲気が好きで通ってくれている方も多いです。 お客さまの思い出を壊さないよう、そのままの景観を維持することを大切にして、リニューアルを進めました」と阿部さん。 オープン当時に緊張しながら初めて来店した人、毎日のように友人との語らいを楽しんでいた人、子どもの頃に両親と一緒に来店した人。 ここを訪れたすべての人にとって、「思い出の場所」として残し、長く親しんでもらいたいという強い思いを感じることができます。

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また、リニューアルに伴い夕方以降のカフェ利用も楽しんでもらえるよう、お酒に合うアンティパストなどのメニューを増やしたそうです。 「日本では『カフェ=昼間に利用する場所』のイメージがまだ強いと思います。フランスのカフェでは、夕方にアペロ(ディナーの前に軽くお酒を楽しむ習慣)を楽しむ人もいれば、夜にお酒を楽しむ人もいます。 カフェは多様な過ごし方ができる場所ということを知っていただけたらうれしいですね」。 オープンエアの席でアペロ、まさにヨーロピアンスタイルですね!

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バニラの風味豊かな「ミケランジェロ・プリン」とカプチーノで至福のカフェタイムを

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時間帯によっていろいろな楽しみ方ができる『カフェ・ミケランジェロ』ですが、もちろんカフェタイムの利用もおすすめ! なかでも人気なのが「ミケランジェロ・プリン」。コロナ禍をきっかけに「テイクアウトできるスイーツ」として、新たに加わったカスタードプリンです。 バニラの風味が際立つ固めの食感で、カプチーノやコーヒーとの相性も抜群!少しビターなカラメルで、大人向けの上品な味わいです。 コーヒーやエスプレッソも本場イタリアの味を追求しているそうで、中深煎りの豆で淹れるカプチーノは苦味とともに香りもしっかり感じられます。エスプレッソの味わいも、もっちりなめらかなフォームミルクの泡も「ミラノのカフェと同じ味わい」を体感することができるはずです。

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「変わらない」ことへの安心感。接客時のコミュニケーションの魅力

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最近では、「スタッフが接客してくれる」ということに真新しさを感じ、20代の若い女性客が訪れることも多いと阿部さんは話します。 「カウンター越しにやり取りを行うコーヒーショップが一般的になり、席までオーダーを伺いにくるスタイルが『むしろ新鮮!』という時代になったように思います。 当店では、接客時の対話をとても大切にしています。それは常連さんだけではありません。地方から、ひいては海外から旅行で訪れてくれたお客様にも、当店で過ごした時間を思い出にして欲しいんです。 以前スイスから旅行に来られたお客様がいました。きっとその方は日本に、ましてや当店に再び訪れることはないかもしれません。 それでもこの空間で過ごした時間が特別だったのか、帰国後にメールをくださいました。 とてもうれしかったですね。 そのように、スタッフとお客さまとのコミュニケーションも、この空間の一部として体感してもらえたらと思います」。 ここでは、メニュー選びに悩んでいる時、スタッフさんがおすすめのメニューを説明してくれたり、お客さんとスタッフさんでちょっとした世間話をしたりする様子も珍しくありません。 時には、常連さんが挨拶だけして立ち去っていくことも! 阿部さんはスタッフにいつも「“お客様”ではなく“自分の大切な人”として接するように」と伝えているそうで、そのフィロソフィーが接客に滲み出ているからこそですね。

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IT化が進み、より便利でシステマチックになる一方で、「人と人同士のコミュニケーション」が希薄になりつつある現代。 『カフェ・ミケランジェロ』には、温かで人間らしい交流が変わらずに存在しています。 この場所に人が集う理由がわかった気がしました。

カフェ・ミケランジェロ

カフェミケランジェロ

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