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2024.04.13
つきたてを味わえるお餅の専門店 鶯谷「月光」~杵つきならではのコシとなめらかさ♪~
鶯谷の「月光(げっこう)」は杵と臼を使って手でついた、つきたてのお餅を食べられるという全国でもめずらしいお餅の専門店です。2種のお餅とお茶がセットになっていて、お餅ごとに加えられたひと手間によりお餅の食感や味の変化も楽しめます。月光でしか食べられない、こだわりのお餅のおいしさを味わいに訪れてみませんか。
手でつくお餅にこだわるお餅の専門店
レンガ造りの建物の前には、味わい深い「月光」の文字の看板が置かれている
鶯谷駅から徒歩4分。言問通りを少し入ったところに、お餅と日本茶の専門店「月光」はあります。8席だけのこぢんまりとした店内には月でお餅をつくウサギのモチーフや茶釜があり、どことなく懐かしさを感じさせます。
お餅のおいしさをいろいろと楽しめるセット
二人席が3つと一人席が2つの小さなお店
メニューは2種のお餅とお茶を組み合わせたセットのみ。ひとつは主菜として、数個のお餅を味わえるおしるこ(期間限定)など。もうひとつは副菜として、醤油もちやきなこもちなどから選びます。飲み物は季節に応じた数種類のお茶からお好みのものを合わせる、お餅のフルコースのようなメニューとなっています。
さわやかな香りが広がるお茶の葉を焚いている
味をつけていない「お刺身餅」は、ほんのりとした甘さ
看板メニューは、だし醤油と薬味で味わう「どんぶりもち」
「どんぶりもち」は薬味が季節により変わる。お餅がもう一品とお茶がセットで2400円
セットの主菜に選んだのは、月光の看板メニューの「どんぶりもち」。まずは北海道日高産の昆布や鰹節に醤油を合わせた、だし醤油とともにいただきましょう。つるんとなめらかな食感と、噛むほどにお餅そのものの甘みとコシを楽しめます。 添えられた2種の薬味でそれぞれの味の違いを味わえるのも楽しいもの。冬は自家製の海苔の佃煮と、ぴりりとした柚子胡椒。夏は柚子胡椒に代えてさっぱりとしたおろした辛味大根が登場します。 お餅に合わせた「そば緑茶」は緑が鮮やか♪ そばの実と煎茶、抹茶をブレンドした苦みのあるお茶でお口の中をすっきりとさせ、お餅のうま味をしっかりと堪能できますね。
おいしいもち米のうまさをさらに引き出すために
手間をおしまずていねいに作るお餅は、もちろん材料もこだわっています。もち米は青森の「あかりもち」というもので、甘みが強くほどよいコシがある品種。新米の時期から次の夏までにはもち米の乾燥具合に差がでるので、蒸す時間や水加減を調整しています。 手で引き伸ばしながら、テンポよく、まんべんなくもち米をつくことで、機械でつくものとはまったく違う、コシとなめらかなお餅に。手間をおしまずにていねいに作られたお餅は、提供されたらすぐのできたてのおいしさを味わいたいですね。
よくのびる、ふわふわ食感の「きなこもち」
「きなこもち」には香り良いきなこがたっぷりと♪
副菜に選んだ「きなこもち」は、やわらかなお餅にたっぷりのきな粉をまぶしたひと皿。十勝産大豆を原料にしたきな粉の香ばしい香りに食欲をそそられます。箸でつかむとどんぶりもちとはまた違うふんわりとしたやわらかさ。きな粉の味も甘さひかえめで、お餅の味を邪魔しません。
カリッと香ばしく焼いたお餅も捨てがたい
食欲をそそるような焼き色のついた「醤油もち」
お餅なら、香ばしい焼き餅も食べたくなりますよね。セットに追加で注文したのは網で軽く焼き色をつけた「醤油もち」です。表面はカリッと、中はなめらかでしっかりとしたコシがあるお餅ならではのおいしさを味わえます。香ばしく、薄口しょうゆの塩気を足すことで、もち米の甘みをより感じられる一皿です。
網目が軽くつくまで、提供の直前に焼く
手でついたつきたてのお餅は、祭りなどの特別な行事でしか味わう機会がないという人も多いかもしれません。お餅の専門店だからこそ味わえる、つきたてのお餅のおいしさをじっくりと楽しんでみてはいかがですか。
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五箇貴子(オフィス・ポストイット) 撮影:依田佳子
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