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2025.06.05
世界でひとつのアクセサリー作り体験や名物カレーランチも♪ 初夏の「箱根強羅公園」でゆったり花さんぽ
新宿からのんびり電車に揺られること約2時間。四季折々の花が咲き誇る「箱根強羅公園」は、日本初のフランス式整型庭園として開かれた歴史ある公園。美しい花々を眺められるだけでなく、名物カレーを味わったり、アクセサリー作りに夢中になったり、大正時代から続く茶室で点茶を体験したり。あちこち足を止めながら、歩くたびに心ほどけるスローな時間を楽しんで。
110年以上の歴史を持つ「箱根強羅公園」

中央にある噴水池は、公園のシンボル的な存在
新宿からロマンスカーを利用して箱根湯本へ。そこから箱根登山電車に乗り換え、終着駅の強羅駅から徒歩約5分ほど。 「箱根強羅公園」は、日本初のフランス式整型庭園として1914年に開園した、歴史ある癒やしスポット。敷地内には、ローズガーデンやおしゃれなカフェ、国の登録有形文化財に認定された茶室、ものづくり体験ができる施設などが点在していて、まる1日ゆったり過ごせます。

箱根登山ケーブルカー「公園上駅」から徒歩約2分の場所にある「西門」

噴水池付近の蛇口は、国の登録記念物のひとつ
111年前の開園当初から現存しているのが、噴水池や付近にある蛇口、石垣などです。歴史を感じる噴水蛇口は、鳥の形のハンドルがアクセント。煉瓦の囲いも、古き良き雰囲気が残っていて、公園の長い歴史を感じられます。

圧倒的な存在感を放つヒマラヤ杉
ローズガーデンで色とりどりのバラに心ときめく

蔓バラのアーチは、初夏だけのお楽しみ
「西門」から近い「ローズガーデン」は、花さんぽが楽しいエリア。毎年、初夏と秋には、ローズガーデンのバラが見頃を迎え、甘く華やかな香りに包まれながら散策が楽しめます。 まるで花のトンネルのような蔓バラのアーチが楽しめるのは、5月下旬~6月下旬ごろ。秋には見られない、初夏だけの特別な風景です。この時期になると、色とりどりのバラが絵画のような風景を作り出し、風が吹くたび、芳醇な香りがふわり。

「スマイルハニーローズ/くまのプーさん」

「ローズガーデン音楽会」は、2025年5月17日(土)~6月29日(日)の土曜・日曜日に開催
また、ガーデン内にある「音楽堂」では、春バラの季節限定で「ローズガーデン音楽会」を開催。ピアノ伴奏とともに、ソプラノの歌声や軽やかなオカリナ、フルートなどの演奏が行われます。ここでしか味わうことのできない、花と音楽が溶け合う、特別な時間を味わって。
「Cafe Pic」でお腹もこころも満たされるカレーランチ

噴水池を見下ろすテラス席はまた格別
花さんぽを楽しんだら、お腹を満たす時間。噴水池に面した、ゆったりくつろげる「Cafe Pic」へ。ノスタルジックな店内だけでなく、噴水池を見下ろすテラス席があるのもうれしい♪ 噴水のせせらぎが響く中で、穏やかな時間を過ごせます。

強羅園カレーに温泉卵をのせた「温泉玉子カレー」ハーブティセット(1850円)
お肉や野菜がごろごろ入った「強羅園カレー」は、食べ応え満点でランチにもぴったり。開園当初の「カレーハウス」で愛されていた味を受け継ぎ、じっくりと煮込まれた牛肉と地元野菜の旨みが詰まった一皿です。 選べるハーブティのセットと合わせると、より充実したランチタイムになりますよ。

「自家製コーヒーゼリー」(650円)
「箱根クラフトハウス」で世界にひとつだけの思い出を

店内は木の温もりを感じる落ち着いた空間
ランチの後は、園内の「箱根クラフトハウス」へ。ここは吹きガラスや陶芸、とんぼ玉、ヴィンテージビーズのアクセサリー体験など、さまざまなクラフト体験ができるスポット。テーブルにはさまざまなクラフト材料が並び、創作意欲をくすぐります。

アクセサリーの種類が多く、どれを作ろうか迷ってしまうほど

ヴィンテージビーズの優先順位をつけ、慎重に針金に通す
作りたいアクセサリーを決めたら、ビーズが並ぶテーブルへ移動。どの色を組み合わせるか、どんな順番で並べるか、ひとつひとつ悩みながら自由にデザインを考えます。 ここに並ぶヴィンテージビーズは、まさに時を超えた貴重な逸品。ビーズひとつひとつが異なる時代や文化を持ち、古いものだと7世紀ごろに作られたものもあるとか。 そんな長い時を旅してきたビーズたちを、自分の手で組み合わせていく……。この体験には、選ぶ楽しさ、作る喜び、完成したときの達成感が詰まっています。

左の顔がついたフェイスビーズは、1970年代にインドで作られたもの
国の登録有形文化財「白雲洞茶苑」で点茶体験

苔むした巨岩が静かに佇む庭園は、一見の価値有り
続いて向かったのは、園内にひっそりと佇む茶室です。門をくぐった瞬間、雰囲気が一変。さきほどまでの賑やかさが遠のき、しっとりとした和の趣に包まれます。 こちらは、大正時代、茶人・益田孝さん(三井コンツェルンを設立した男爵)によって建てられた「白雲洞茶苑」。益田さんから原富太郎さんへと受け継がれ、昭和の時代には松永安左衛門さんが継承。国の登録有形文化財に指定され、今も大切に受け継がれています。

中には囲炉裏があり、素朴な田舎家といった雰囲気

伝統ある空間ながら、気軽に楽しめるのが「点茶体験」の魅力。堅苦しい作法にとらわれることなく、思い思いのひとときを過ごせます。 差し出されたお抹茶を、そっと手に取り、ごくり。ほどよい苦みの奥に、やさしい甘みが広がり、心まで穏やかになっていくよう。静けさの中で味わうこのひとときが、旅の思い出にそっと刻まれていきます。

「箱根強羅公園」は、忙しい日常から心を解き放ち、自分らしさを取り戻すのにぴったりな場所。花々に囲まれ、ものづくりに没頭し、おいしいカレーや風情ある茶室でほっと一息……。そんなゆったりさんぽを、1日かけてじっくり味わってみてくださいね。

箱根強羅公園
ハコネゴウラコウエン
https://www.hakonenavi.jp/gorapark/
※入園料大人650円(税込)、小学生以下は無料
※当日・翌日再入園可
※箱根フリーパス、のんびりきっぷ、大涌谷きっぷ、箱根のりものパスLiteご利用の方は入園無料
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安藤美紀
Writer
安藤美紀

湘南を拠点に全国を旅するフリーライター。執筆した記事は1000以上。温泉の資格も複数保持。
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