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2025.11.09
紅葉に抱かれた絶景宿で、至れり尽くせりの贅沢時間を。大人のための渓谷の別荘「鬼怒川金谷ホテル」
浅草から特急電車で約2時間。「鬼怒川金谷ホテル」は、渓谷の絶景を望むベストポジションに建つ老舗宿。スタッフのきめ細やかなおもてなしから始まり、体の芯からほぐれる優しい温泉、ダイニングでの美食、食後には好きなスイーツを選べる“スイーツワゴン”まであり、至れり尽くせりの滞在が叶います。大人のための隠れ家で、ゆっくり贅沢な時間を味わって。
高級車での送迎で幕を開ける、至福の休日

雨の日や荷物が多いときに便利な送迎用のセンチュリー
特別なステイは、鬼怒川温泉駅に到着したときからスタート。駅から宿までは徒歩約3分。歩いていける距離ですが、予約をすれば高級車で送迎してくれます。 ドアが閉まり、車が静かに走り出せば、気分はすっかり非日常モード。日常のざわめきが遠のいていきます。
麗しき美に浸る

幻想的な天女が舞うエントランス
「鬼怒川金谷ホテル」は、日本最古のクラシックホテルの流れを汲む、和のラグジュアリーリゾート。宿の創業者・金谷鮮治さんは、“ジョン・カナヤ”の名で知られ、空間、料理、所作にまでこだわり、美と品格を大切にしてきました。 ここに来たら、そんな美に浸るのも、楽しみのひとつ。ロビーの天井で輝きを放つのは、ジョン・カナヤが親交を深めた、フランスを代表するステンドグラス作家ガブリエル・ロワールの大作「天女の舞」。その下に置かれたカサブランカの白い花が、麗しさを添えています。

ラストエンペラーの弟による直筆の書
さらに目を奪われるのが、「鬼怒川金谷」の一枚の書。 こちらは、中国最後の皇帝の弟、「愛新覚羅溥傑(あいしんかくら ふけつ)」が書いたもの。彼は日本にゆかりが深く、書道や篆刻の分野で活動していた文化人。すうっと流れるような文字が美しく、見る人を魅了してやみません。
緑あふれるラウンジで優雅にチェックイン

ラウンジの片隅には、時間制でフリードリンクコーナーも用意
チェックインは14時から。陽光が差し込む明るいラウンジで手続きを行います。目の前に広がるのは、視界いっぱいのグリーン。緑に包まれながら、ゆるりと旅の疲れを癒やせます。


季節ごとに変わるウエルカムスイーツとドリンク
ラウンジでは、「ようこそ」の気持ちをこめて、ウエルカムドリンクとスイーツをいただけます。この日、用意されたのは、ショコラトリー「JOHN KANAYA」のチョコレートとハーブティー。ちょっぴり贅沢なひとときに、自然と頬がゆるみます。
24時間葉巻を楽しめるシガーサロン

ジョンがこよなく愛した葉巻を楽しむための「シガーサロン」
奥には、ジャズを聴きながらゆったりと葉巻が嗜めるシガーサロンも。うす暗く、ムーディーな中、葉巻をくゆらせる……そんな大人だけに許された贅沢がここにはあります。

オールドノリタケの絵皿や小物がずらり
渓谷の絶景とともに過ごせるスタンダード客室

広さ66平米の「スタンダード和洋室」
客室数は全41室。すべてのお部屋にテラスが付き、鬼怒川渓谷の絶景をひとりじめできます。 なかでも「スタンダード和洋室」は、上質さを保ちつつ、手の届きやすい価格帯も魅力のお部屋。本間12帖+広縁4帖のゆったりとした空間に、セミダブルベッドを配した寝室がゆるやかにつながります。
湯と景色を愉しむ「スイート和洋室」

66平米の「スイート和洋室(ビューバス付)」
もう一段階、贅沢を求めるなら「スイート和洋室」へ。モダンな設えが心地よく、和と洋が調和した空間でゆったりと過ごせます。


枕木の付いた専用温泉風呂
お風呂には、無色透明の湯がなみなみと注がれています。泉質は、pH9.1のアルカリ性単純温泉。古い角質をとってくれる、肌あたりやわらかな美肌の湯です。 しかも嬉しいことに、浴槽には枕木も。頭をあずけて、外の景色を眺めながら、へとへとになった頭や体を癒やしましょう。

とっておきの日に泊まりたい「ジョン・カナヤ・スイート」

異国へ旅したような気分になれる「ジョン・カナヤ・スイート」
132平米の「ジョン・カナヤ・スイート」は、最上階に位置する、限定1室の特別なお部屋。世界を旅したジョンの記憶が、そこかしこに息づいています。旅行かばんを模した家具に、飴色のアンティークソファ、地球儀も置かれ、ダンディな雰囲気がすてき。

チェスとバックギャモンのセット
滞在中に楽しめる2種類の浴場

檜の香りが心地よい「古代檜の湯」
お部屋でひと息ついたら、次は広いお風呂でくつろいで。館内には「古代檜の湯」「四季の湯」という2つの浴場があり、男女入れ替え制で楽しめます。 「古代檜の湯」は、浴槽も天井も、樹齢約2000年の古代檜が使われた、贅沢な湯処。湯船に浸かって、その香りを吸い込むと、まるで森の中にいるような感覚に。

「四季の湯」の露天風呂
「四季の湯」は、明るく洗練されたモダンな湯処。木々に囲まれた開放感あふれる露天風呂でゆるゆるリラックス……。凝り固まった心と体が、ふっと和らいでいきます。 そして、露天風呂のそばには、ナチュラルな風合いのガゼボを完備。備え付けのガウンを羽織って、渓谷の風に身をゆだねるひとときも、心ほどける時間です。
和と洋が溶け合う金谷流懐石ディナー

スペイン製のアンティークラック
夕食はダイニング「JOHN KANAYA」で。お酒の小瓶が並ぶアンティークラックが扉を開いたら、優雅なディナータイムの始まりです。


その奥のフロアには、ガブリエル・ロワールの作品を4点並べて展示。色とりどりの光が美しくて、見惚れてしまいます。

「金谷玉子」
美食家としての顔を持つ、創業者のジョン。実は宿を始める前に、フレンチの鉄人・坂井宏行さんが初代シェフを務めたことで知られる名店「西洋膳所ジョンカナヤ麻布」を手がけていました。 そのこだわりは、ディナーの一部に息づいています。なかでも前菜の金谷玉子は、伝説の「卵のパクトゥール」を受け継ぐ一品。季節を問わず楽しめる定番メニューです。

「ぷれみあむ八汐鱒」
季節感を大切に。目に映る華やかさ、口に広がる食感、そして思わず頬がゆるむような意外性を取り入れるのが金谷流懐石。 「ぷれみあむ八汐鱒」は、栃木の清水が育む「プレミアムヤシオマス」を低温でコンフィにして、秋のフルーツと合わせた一皿。ほろほろっとした身に、果実の酸味がやさしく重なり、口福のハーモニーを奏でます。

「深山」
こちらは、甘い伊勢海老に、鮎京と呼ばれる子持ち鮎、カリッと香ばしいレンコンなどを合わせた「深山」。ひとつずつ丁寧に味わいたくなる逸品です。

「金谷特製和風ビーフシチュー」
魅惑のスイーツワゴン

場所を移してのスイーツタイムも、この宿の大きな楽しみ
食後はラウンジへ。しばらくするとスタッフが、「JOHN KANAYA」のショコラをはじめ、クッキーなどが並ぶスイーツワゴンを席まで届けてくれます。「どれにしようかな?」そんな風に選ぶ時間もワクワク。
就寝前の心を整える粋な演出

明かりを落とした枕元には、アロマディフューザーが焚かれている
部屋へ戻ると、ボサノバが流れるやわらかな空間に、アロマがふわりと香ります。さらにベッドには新しい浴衣、テーブルには夜食のいなり寿司が。こうした演出は「眠る瞬間から、目覚めのひとときまで、心地よく過ごしてもらいたい」という懐深いもてなしの心から。 香りも、色も、音楽も。五感すべてが満たされ、深いリラックス感をもたらしてくれます。
窓越しの緑を眺めながら、のんびり朝ごはん

朝食は、その日の気分に合わせて、和食or洋食かセレクトできます。おすすめは、こだわりがぎゅっと詰まった和食。まずは糖度10のフルーツトマトをひと口。甘みが際立つひと粒で、朝の体がゆっくり目覚めていきます。 藁に包まれた納豆、金谷伝統の厚焼玉子、黄身がこんもりと盛り上がる那須地養卵など、ご飯に合うおかずがたくさん。ふっくらつややかな農家直送米にのせれば、「もっと、もっと……」とお箸が止まりません。
日本の秋を味わい尽くす

お部屋によっては、紅葉狩りを楽しんでいるような気分を味わえる
秋は赤や黄色に色づく山々を仰ぎながら、紅葉のグラデーションに浸るのも楽しみのひとつ。落ち着いた空間に身を置けば、その眺望に自然と心が引き寄せられます。

自然が描く壮麗な風景に、思わず息をのむ

鬼怒川金谷ホテル
キヌガワカナヤホテル
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安藤美紀
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