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2026.03.23
京都・二条城から京都御苑へ街なかの桜さんぽ♪ お庭や名建築、カフェめぐりも
春が訪れると、街はピンクに染まり華やかな雰囲気に包まれる京都。なかでも、天皇が暮らした京都御所の周辺、将軍が上洛時の住まいとした二条城、明治時代から京都の行政を担ってきた京都府庁は、庭園や建築とコラボした京都らしい桜が見られるスポットです。また、それぞれの敷地内に素敵なカフェがあるのも魅力のひとつ。カフェでひと息つきながら、気の向くまま桜さんぽを楽しんでみませんか。
御殿に描かれた桜と清流園のしだれ桜「元離宮二条城」

(左上)二の丸御殿と桜 ※画像提供:元離宮二条城事務所(右上)清流園に沿った桜並木(左下)北大手門近くの桜の標本木(右下)ニの丸庭園
元離宮二条城へは、京都駅から地下鉄で約15分の二条城前駅で下車します。江戸時代初期に徳川家康が御所の守護と上洛時の宿所として築いた城は、春になると約50種、300本もの桜が次々と花を咲かせるお花見スポットとして多くの人に親しまれています。 また、城内には気象庁が定めた桜の標本木があり、この木に5輪以上の花が咲くと、京都に桜の開花宣言が発表されます。意外と知られていないことですが、京都に春の訪れを告げる大切な一本なのです。

二の丸御殿・黒書院の襖には、優雅な桜が描かれている ※画像提供:元離宮二条城事務所
東大手門をくぐったら、まずはニの丸御殿へ向かいましょう。各部屋の障壁画には、虎や、大きく枝葉をのばした松など迫力あるモチーフが描かれています。 御殿内を進んでいくと、黒書院から襖絵の雰囲気が一転し優雅に。ここは、将軍が近しい家臣や身分の高い公家と対面した場で、この晴れやかな桜は、特別な人だけが見ることのできる風景だったそう。

清流園で美しく咲き誇るしだれ桜の大木
二の丸御殿を出たら、二の丸庭園を通り、昭和の名庭・清流園へ。付近は桜の並木道が続く春を満喫できるスポット。しだれ桜越しに眺める庭園やお茶室は、春の二条城らしい美しい眺めです。 また、2026年3月19日~4月19日には「二条城桜まつり2026」で様々なイベントやライトアップが開催され、ひときわ盛り上がりを見せます。お花見と合わせて、ぜひ訪れてみましょう。
「二条城桜まつり2026」の詳細はこちら
元離宮二条城
もとりきゅうにじょうじょう
二条城内の日本庭園を望める和カフェ「茶房 前田」

「上生菓子のセット」1400円。抹茶碗は清水焼
広い二条城、歩くのに疲れたら茶房でひと息つきましょう。桜が美しい清流園近くの「茶房 前田」は、築300年になる豪商の屋敷を改装した「和楽庵」を活用したロケーション抜群の和カフェです。 おすすめは、上生菓子に抹茶か煎茶が付くセット。この日のお菓子は桜の練り切りで、抹茶は自分で茶筅を使って点てるスタイル。賑やかなお花見から少し離れて、静かな空間で贅沢な和の時間が過ごせます。
庭園の池やお城の石垣を見たり、水車が奏でる水の音や鳥のさえずりも聞こえる
茶房 前田
サボウマエダ
選ばれし7本の桜と明治の名建築「京都府庁旧本館」

(左上)ルネサンス様式の堂々とした洋建築(右上)建物内から望む中庭(左下)中庭中央の祇園しだれ桜は空を覆うよう(右下)旧議場をはじめとし、洋建築の中に和の意匠を取り入れた内装が見られる
二条城からは徒歩で約15分。1904(明治37)年に竣工された「京都府庁旧本館」は、67年間にわたり京都府庁の本館として、また、現在も執務室や会議室としてその役目を果たすレンガ造りの洋建築です。創建当時の姿をとどめる現役の官公庁建築として日本でもっとも古く、国の重要文化財に指定されています。 その中庭には6種7本の個性豊かな桜が見事に立ち並び、明治時代の近代建築を背景に、フォトジェニックな世界が広がります。

中庭に入って桜の間を散策。間近から花一輪一輪を愛でたい
ひときわ大きな祇園しだれ桜を囲むように配された桜たちは、色の濃さもさまざま、一重咲きや八重咲きのもの、幕末の京都守護職・松平容保にちなみ命名された容保桜など、1本1本に個性が光ります。 さらに、2026年3月28日~4月12日の「観桜祭」では、土・日曜を中心に、コンサートやマルシェ、茶席などのイベントが目白押し。3月28日~4月5日は夜桜ライトアップも楽しめます。春の宵に咲き誇る桜、ひと目見てみたいですね。 ※夜桜ライトアップは天候などにより中止の場合があります。中止の場合は下記のホームぺージでお知らせします。
「観桜祭」の詳細はこちらから
京都府庁旧本館
キョウトフチョウキュウホンカン
京都府庁旧本館内のレトロカフェ「salon de 1904」

「ぷるぷる抹茶パフェ」1450円。ドリンクセットは+400円
京都府庁旧本館内の一角には、京都の老舗コーヒー店・前田珈琲が手がけるクラシカルなカフェがあります。真紅のじゅうたんや、白い壁、飴色の腰板、格調高い紋様入りのチェアやソファは、思わずため息がこぼれるほど素敵です。 京都らしい「ぷるぷる抹茶パフェ」は、宇治産抹茶を贅沢に使ったゼリー、シフォンケーキ、ビスコッティ、アイスなどが層になった、抹茶スイーツ好きにうれしいひと品。ドーム型の抹茶ゼリーは、その名のとおりぷるぷるの食感。中の黒蜜と一緒に食べると味の変化が楽しめます。

照明や時計などのアンティークの調度品もレトロ空間に溶け込むよう
salon de 1904
サロン ド イチキュウゼロヨン
約1か月にわたり桜の見頃が続く「京都御苑」

近衞邸跡のしだれ桜は「糸桜」と呼ばれる。その名の通り繊細な印象
京都府庁旧本館からは徒歩で約5分。天皇の御所を中心に広がっていた宮家や公家の邸宅を、明治以降に整備した京都御苑は、南北1.3km、東西700mにもなる広大な公園です。苑内には約1000本の桜が植わり、さまざまな品種が3月中旬から4月中旬まで咲き誇る様子は桜の園のよう。 なかでも、早咲きとして名高いのは、御苑北西の一角を占める近衞邸跡のしだれ桜。3月中旬からほころび始め、約60本の桜の大木が次から次へとリレーをするように花を付けます。

出水の小川は、近くにテーブルやベンチもありひと息つける
早咲きの近衞邸跡のしだれ桜に対し、遅咲きの代表は4月中旬に見ごろがやってくる「出水の小川」の里桜。八重咲きの関山、緑の花を付ける御衣黄(ぎょいこう)など、その名を聞くだけでも惹かれる桜がそろい咲きます。 苑内の開花状況はホームページの「お知らせ」でチェックすることができます。長期にわたり見ごろが続くので、京都の桜が見れるスポットとして覚えておいてくださいね。
京都御苑
キョウトギョエン
京都御苑の桜見ができるカフェ「SASAYAIORI+ 京都御苑」

「福来(ふっくら)どらやき宇治抹茶スペシャル」1100円
京都御苑内の無料休憩所である近衞邸跡休憩所には、300年以上の歴史を紡ぐ和菓子の老舗・笹屋伊織がプロデュースするカフェがあります。桜の季節は店内に座ったまま、近衞邸跡の見事な桜を望める特等席です。 あんみつやみたらし団子などの和甘味をはじめ、上生菓子とお抹茶のセットや御苑限定スイーツの福来 どらやきなど、桜さんぽの合間に気軽に味わえるものばかり。テイクアウトできるメニューもあるので御所ピクニックを存分に楽しめます。

全面ガラス張りの店内には季節の彩を映す丸窓が
SASAYAIORI+ 京都御苑
ササヤイオリプラス キョウトギョエン
京都駅から電車でアクセスでき、歩いてめぐれる3つの桜名所。それぞれにはカフェもあり、花も団子も楽しめます。とくに、京都御苑は京都に暮らす人たちにとっては街のオアシス。飾らないふだん着のお花見が楽しめますよ。
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文:戸塚江里子(らくたび) 撮影:保志俊平、マツダナオキ
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