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2026.10.25
わざわざ乗りに行きたい、ニッポンの乗って楽しい観光列車
遠方への旅路となると、どうしても目的地までの“移動”に注目しがち。しかし最近では、その土地で育まれた風土や文化を味わえる体験型の観光列車が増えています。窓側を向いた座席から車窓の眺めをより近くに感じられたり、沿線の案内や記念撮影をアテンドしてもらいすでに観光気分を味わえたり。ワクワクする旅時間をさらに彩ってくれるのです。 また、こだわりのある内装・外装デザインや通常の列車にはない車内サービスを楽しめるのも観光列車の醍醐味。車内にいながらホテルで過ごしているかのような、上質なひとときを過ごすことができます。 観光列車を、旅の目的のひとつに。贅沢な時間を体験するために、わざわざ乗ってみませんか?
加賀の伝統工芸が詰まった 贅沢な列車で優雅な旅を「花嫁のれん」

「花嫁のれん」は、“和と美のおもてなし”をコンセプトに北陸の伝統工芸である輪島塗や加賀友禅をイメージした観光列車。「花嫁のれん」とは花嫁の幸せを願い、婚礼の日にのれんを贈る石川県の伝統文化のこと。豪華絢爛な観光列車を通して乗客の幸せを願っているのだそう。車内では加賀水引や加賀繍(かがぬい)など加賀百万石の伝統工芸品が展示されています。 1号車(写真左)は、友禅のオールドコレクションをあしらった半個室席。通路は日本庭園の飛び石をイメージしています。2号車(写真右下)は流水を表した通路の両サイドに、紅色の生地と背面の木の格子が特徴的な回転椅子が並びます。

写真提供:JR西日本
運行区間
金沢〜和倉温泉
運行日
土曜日・日曜日・祝日(一部除外日あり)
※詳しくは公式HPを参照
料金
乗車券+指定席特急券 2,900円(通常期の料金)
連絡先
JR西日本お客様センター0570-00-2486(有料 9:00〜19:00)
公式HPはこちらから
北欧気分に包まれながら 日本の原風景に出会う「マリメッコ列車」

さまざまな企業や作品とコラボしたラッピング車両で知られる天浜線。マリメッコのファブリックで装飾されたNew スローライフトレインは、特別列車ではなく地元の人の足として使われる車両です。木造平屋建ての駅舎やプラットホームなど一部施設が国の登録有形文化財になっています。


写真提供:天竜浜名湖鉄道
車内のカーテンは窓ごとに異なる柄。日本のレトロな列車と北欧のテキスタイルがマッチして、よりノスタルジックな雰囲気になっています。
運行日
毎日
運行区間
掛川〜新所原
運行情報
公式HPを参照
料金
全線1日フリーきっぷ 1,950円
連絡先
天竜浜名湖鉄道株式会社 営業課 053-925-2276
天浜線の公式HPはこちらから
都会から大自然の中へ流れるように走る特急列車「特急ラビュー」

大きな三次元の曲面ガラスを採用したやわらかな印象の先頭車両。
「いままでに見たことのない新しい車両」をコンセプトに、世界で活躍する建築家・妹島和世氏監修のもと生まれた「特急ラビュー」。出発点の大都市池袋から到着点の自然豊かな西武秩父まで、あらゆる風景にも溶け込むデザインになっています。

車内は、壁の曲面も美しい体をやさしく包み込むソファーのようなシートと足元まである巨大な窓が特徴。リビングにいるようなくつろぎの空間が広がります。エントランスは、床に人造大理石を敷き詰めた高級感と落ち着きが感じられますよ。

写真提供:西武鉄道
運行日
毎日
運行区間
池袋〜西武秩父など
特急料金
運賃+特急料金1700円(池袋~西武秩父駅。詳細は公式HPを参照)
連絡先
西武鉄道お客さまセンター 0570-005-712
公式HPはこちらから
和歌山の街を優雅に泳ぐカラフルな観光列車「めでたいでんしゃ」

つづいては、和歌山県加太を代表する海の幸「鯛」がレールを泳ぐ電車をご紹介。和歌山市駅と加太駅を結ぶ南海電鉄「めでたいでんしゃ」は乗るだけでおめでたい気分に。さち・かい・なな・かしら・かなたの5匹がもつ遊び心と個性あふれるストーリーがそれぞれの内装に展開されています。


こちらは縁起のよいモチーフが盛りだくさんの「なな」。窓のロールカーテンを下げるとフォトスポットに早変わりです。

木でできた温かみのある吊り革もキュートな魚の形に。ハ ート型も探してみて。 写真提供:南海電鉄
運行日
毎日
運行区間
和歌山市〜加太
運行情報
「さち」「かい」「なな」「かしら」「かなた」がローテーションにより運行(※運行情報は「めでたいでんしゃ」HPで公開しています)
料金
運賃のみ 370円(和歌山市〜加太)
公式HPはこちらから
日本人の心のふるさとへ「おいこっと」

TOKYOの反対読みで「おいこっと」。都会の真逆という意味から命名されました。車両は民家の襖や障子をイメージ。唱歌「故郷」に登場する兎等のアイコンも描かれています。茅葺き屋根のおばあちゃんの家を連想させる、古民家風の心落ち着く内装も魅力です。 里山、田畑、民家が連なるのどかな田園風景をゆったりくつろぎながら走ります。


写真提供:JR東日本長野事業本部
地元の方による語りや楽器の演奏など車内イベントも開催しています。「すげぼうし」をかぶった記念撮影もできますよ。
運行日
土・日曜、祝日を中心に運行
運行区間
長野〜十日町
運行情報
週末を中心に1日1往復運行
料金
運賃+指定席料金 2,700円(長野~十日町)
連絡先
JR東日本お問い合わせセンター 050-2016-1600(8:00~21:00)
公式HPはこちらから
日本のルーツを旅する「あめつち」

神社、歌舞伎、相撲など日本文化のルーツがあるといわれ、多くの神話が残る山陰地方では、メタリックな色彩で神々しい列車「あめつち」が走ります。 車内は、木目調のパネルを使用し白木の質感を表現。テーブルの装飾には島根県の石州瓦、洗面台の手洗い器には鳥取県の岩井窯など、山陰地方の伝統工芸品が彩ります。


写真提供:JR西日本
要予約で特製御膳や和洋菓子の販売もあります。鳥取県のオリジナル米「星空舞」の米粉を使用したスイーツセットは2,640円。
運行日
週末を中心に運行(路線により異なる)
運行区間
鳥取〜出雲市・城崎温泉、米子〜出雲横田
運行情報
各路線とも1日1往復運行
料金
運賃+グリーン料金 4,630円(鳥取〜出雲市)
連絡先
「JR西日本おでかけネット」で検索
公式HPはこちらから
明治の香り漂うレトロ列車「坊っちゃん列車」

夏目漱石の小説に登場したことで名がついた「坊っちゃん列車」。1888(明治21)年から67年間稼働した1号機関車は日本国有鉄道指定記念物に指定されました。現在はディーゼルエンジンを採用し、蒸気を煙に見立てて当時を再現。道後温泉の街・松山市内を走ります。

木製のカーテンや天井のランプなど明治時代の雰囲気が残る車内

写真提供:伊予鉄グループ
マッチ箱のようなかわいい客車は、運転席の正面窓や煙突の形など細部のデザインも見どころです。
運行日
土・日曜、祝日
※年末年始等運休日あり。詳しくは公式HPをご確認ください
運行区間
道後温泉駅〜松山市駅、JR松山駅前・古町
運行情報
道後温泉駅〜松山市駅1日3往復運行、道後温泉駅〜JR松山駅前・古町1日1往復運行
料金
1乗車 1,300円
連絡先
伊予鉄道株式会社 089-948-3323
公式HPはこちらから
ぬくもりのある原風景へ「ひなび(陽旅)」

岩手・青森を走る2023年デビューの観光列車「ひなび(陽旅)」。春は桜並木、冬は一面に輝く雪景色など季節で違う表情を楽しめます。白地に赤のラインを波に見立て、先頭には水引の「梅結び」、波川花吹雪の模様がモダンな車両が特徴です。

グループ旅行でもくつろげるボックスシート

写真提供:JR東日本
運転台の後部にある展望室には腰掛けやソファが設置されています。大型窓からのんびり景観を楽しんでくださいね。
運行日
土・日曜、祝日を中心に運行
運行区間
盛岡〜花巻〜釜石、盛岡〜宮古、八戸〜大湊
運行情報
1日1往復運行
料金
運賃+指定席券または指定席グリーン券(詳細は公式HPを参照)
連絡先
JR東日本お問い合わせセンター 050-2016-1600(8:00〜21:00)
公式HPはこちらから
*** いかがでしたか? 移動手段のみならず、車両に乗り込むこと自体を目的とした観光列車。 車窓からの景色はもちろん、地元ならではの食材を使った料理やイベントなど、地域色豊かな時間を存分に楽しんでみませんか?
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text:Emi Nagashima edit:Hiroshi Kinoshita
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