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2014.10.06
二度と見られない景色に出会える、北海道別海町の旅
北海道東部、知床半島の南側に位置する別海(べつかい)町は、飛行機を使えば東京からでも2時間ちょっと。東側にはオホーツク海、内陸部には広大な丘陵地帯と、北海道のイメージそのままの町です。今回は別海町内の牧場風景と景勝地・野付半島トドワラの絶景、そして雑貨店とカフェを紹介します。
見渡す限り牧草地! 景色をみながらのんびりドライブ
別海町には人口の約7倍の乳 牛がいます。摩周湖の伏流水 を飲んで、良質なミルクを出 しているので、別海の乳製品 はおいしいのです
別海町は生乳生産量日本一の町。一つの町で東京23区の2倍の広さがあり、その半分が牧草地です。ということは、東京23区分まるごとひとつが牧草地! どこまでもまっすぐな直線道路、道東の丘陵地らしいゆるやかなアップダウンなどが続きます。信号がほとんどなく、運転に自信がない方でも安心。牧草地にぽつんとたたずむ一本の木や、木陰からこちらをうかがう牛さんなどに出会えます。牧草の刈り取り時期には、マシュマロみたいな牧草ロールが点在する景色も見られますよ。なお、野生動物がとても多い地域なので、エゾシカやキタキツネの飛出しには注意!
時期によっては牧草地にさまざまな模様の牧草ロールが転がっています
神秘的な絶景に出会える、夕方~夜のトドワラ散策
夕暮れ時には、散策路でのエゾシカ遭遇率UP
別海町の一番の見どころと言えば野付半島。知床半島と根室半島の中間に位置する、海へとのびる全長26kmの日本一長い砂嘴(さし・沿岸流によって運ばれた砂が堆積してできる嘴形の地形)です。その先端部にあるのがトドワラで、トドマツの林が海水や潮風によって浸食・風化したものです。現在も浸食が進んでおり、この風景が見られるのもあと数年と言われています。 日中の景色もいいですが、ちょっと違ったトドワラの風景を見たいなら、夕方からの散策がおすすめです。出発は野付半島ネイチャーセンターから。日の入り前に現れるエゾシカたちと一緒に散策路を進みます。オレンジ色に染まった西の空を眺めながら木道を歩くと、30分ほどでトドワラに到着。木道に腰掛けて、阿寒の山に沈む夕日とトドワラのシルエットを眺めながらひと休みしましょう。神秘的な光景に、何もかも忘れてずっと眺めていたくなってしまいます。 対岸にある尾岱沼の街の灯りがつき始めたら、来た道を引き返します。散策路の半ばまで来ると空もだいぶ暗くなり、光をすべて消してみると頭上には満天の星空が。新月前後の月明かりが少ない日には、天の川も肉眼で確認できますよ。 この散策コースの所要時間は2時間ほど。往復とも散策路の一本道を通るので迷うことはあまりありませんが、夜は何も光がないので、足下を照らすランタンや懐中電灯が必要です。また、夜には観光船の運航は終了しているので、散策路のスタート地点となるネイチャーセンターへは車で行きましょう。 ○野付半島 トドワラ [所] 北海道野付郡別海町野付63 [TEL] 0153-82-1270(野付半島ネイチャーセンター) [時間] 4月~10月 9:00~17:00 11月~3月 9:00~16:00(ネイチャーセンター開館時間) (散策時間制限なし 自由) [HP]http://notsuke.jp/
昼のトドワラ
昼とは違った雰囲気のトドワラ
ゴール地点である野付半島ネイチャーセンターから見た星空
温かみのある手作り雑貨をおみやげに
無添加の手作り石けん500円~。パッケージもかわいく、おみやげにも
別海町中心部の住宅街にひっそりと佇む雑貨店。倉庫を改装した店舗は、外観も内部も木の温もりあふれる素敵な造りです。オープンのきっかけは店主が「別海を通りかかった人に寄り道してほしい」と思ったから。今では老若男女問わず、地元の人から観光客まで、さまざまな人が訪れているそうですよ。 店内には店主がセレクトした、洋服やアクセサリー、小物などが並んでいます。なかでもおすすめは町内で活動する「ほっこりママの会」メンバーが作ったハンドメイド品。木製の食器や石けん、財布など、どれも地元素材を生かしたものばかり。ここで、素朴だけど手作りのよさが伝わる別海みやげを探してみるのもいいですね。 ○Canna(かんな) [所] 北海道別海町別海川上町138-14 [TEL] 0153-75-2592 [時間] 10:00~18:00(土曜は11:00〜) [定休日] 日曜不定休 [HP]http://ameblo.jp/hanacanna/
店名は園芸品種として人気の花・カンナから
豆にこだわった上質なコーヒーをゆとりある空間で
シンプルブレンド360円と塩キャラメルパンケーキ780円
外観はお店っぽくなく、パッと見は入りにくいですが、木目の扉を開けるとコーヒー好きも納得のこだわりの空間が広がります。 店主は30歳過ぎで酪農業を辞め、コーヒー専門店で修行した後、2013年11月にこのカフェをオープン。豆は生のものから仕入れ、店内奧にある焙煎機でその日使う分を煎るそうです。おすすめは深煎りで香ばしく仕上げた「べつかいブレンド」。実は別海町特産の牛乳を加えて作るカフェオレ用なのです。もちろん世界三大コーヒーといわれる、キリマンジャロ、ブルーマウンテン、コナも用意しています。各種コーヒーは注文を受けてからサイフォンでていねいに淹れてくれます。もちろん、コーヒー豆は買って帰ることもできますよ。 ○CAFE TRUNK(かふぇとらんく) [所] 北海道別海町別海町別海旭町94 [TEL] 0153-74-8133 [時間] 11:30~18:00 [定休日] 木曜
店主のおすすめは器具(写真左)で抽出する水出しコーヒー
外国のカフェのようなおしゃれなお店
女性ひとりでも入りやすい、心地よい音楽が流れるカフェ
北海道産の小麦と別海牛乳を使ったスコーンが付くクリームティー770円。この季節には生クリームと余市産のブドウを使ったジャムが付きます
白を基調とし、木製のテーブルやイスが並ぶ、落ち着いた雰囲気の店内。その日の天気、客層、そして店主の気分によって選ばれた上質な音楽が流れています。音楽ショップを併設しているので、気に入った曲があればCDを購入することもできます。 メニューはひと休みにちょうどいいスイーツから、パスタやドリアなどの本格的な食事まで、手作りにこだわった品を豊富に用意。とくにおすすめはダージリンと自家製スコーン2個がセットになったクリームティーです。スコーンは外側がサクッと、中はほろっとしっとり。季節によって異なるクリームとジャムも魅力的です。 ○oncafe(おんかふぇ) [所] 北海道別海町別海旭町67-3 [TEL] 0153-75-0813 [時間] 11:00~18:00(LO17:30)、日曜は〜16:00(LO15:30) [定休日] 月曜 [HP]http://oncafe.jimdo.com/
店で使っている器やジャム、スコーンなども販売
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別海町観光協会
べつかいちょうかんこうきょうかい
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