810
2014.10.23
鎌倉の甘味処「茶房 雲母(きらら)」で、作りたての白玉を味わいましょう
※こちらの記事は2014年10月23日に公開されたものです。 鎌倉駅から銭洗弁天へ向かう途中にある「茶房 雲母」は、開店前から行列のできる評判の甘味処。注文を受けてから作るフワフワ、ホカホカの白玉が絶品です。
作りたてにこだわった極上の白玉
静かな住宅街の中にある一軒家の甘味処
休日には、開店1時間前から行列ができる老舗の甘味処、雲母。お客さんのお目当ては白玉です。お皿一杯に盛られたボリュームのある白玉は、ほのかに温かくてふんわり柔らか、モチモチの食感です。 お店のオープンは今から22年前。最初は手作りの白玉を冷やして出していましたが、人気が出るにつれ冷やす時間がなくなり、蒸したてを出したところ、お客さんから絶賛されたのだそうです。 「白玉は冷やして食べるものだという先入観があったので、蒸したてをお出しするのは少し抵抗がありました」と店主の津止さん。でも、それが「おいしい!」と評判になり、以来、注文を受けてから丸めて蒸す現在のスタイルになりました。雲母の白玉はとても優しい食感で、長年通うファンが多いというのも納得の味わいです。
和テイストのスタイリッシュな店内
「白玉きな粉」はやみつきになりそう
人気の白玉きな粉は750円
雲母の甘味は「こんなに食べられるかしら?」という心配が頭をよぎるほどボリューム満点。特に、人気の「白玉きな粉」は、ゴルフボール大の白玉7つにきな粉がこんもりとかかっていて、お皿の上はまるで緩やかな起伏が続く丘陵地帯のよう。 口に運ぶと、黒蜜ときな粉のほどよい甘さと、白玉の食感が絶妙で、止まらないおいしさです。一気に半分ほど平らげてしまいました。甘い物好きには至福の時間です。 熱いほうじ茶でひと息つき、付け合わせのお漬け物をひと口。これがまた上品なお味なのです。聞けば、山形の名産「晩菊漬け」だそう。1年半かけて熟成させた晩菊漬けは、塩がこなれて少し酸味のある味わい。高級料亭などで出されるお漬け物で味覚がリフレッシュされて、ボリューム満点の白玉きな粉も最後までおいしくいただくことができました。ちなみに、晩菊漬けはすべての甘味に付いてきます。
「宇治抹茶白玉」は特製シロップでいただきます
抹茶好きにオススメの「宇治白玉クリームあんみつ」は850円
定番の「白玉あんみつ」や「白玉しるこ」と並び、人気が高いのが「宇治抹茶白玉クリームあんみつ」です。濃い緑の白玉は、京都・宇治のお抹茶を白玉粉に練り込んだもの。抹茶ならではの香りが楽しめるように、特製の抹茶シロップが添えられています。 「黒蜜がお好きな方もいますが、それだと、せっかくの抹茶の香りが全部なくなってしまうので」と津止さん。抹茶シロップをかけると抹茶白玉の香りがさらに増し、鼻からお抹茶の香りが抜けるような味わいが堪能できました。照りのある、特製あんことの愛称も抜群です。 ところで、雲母の白玉はなぜこんなに大きいのでしょう? 素朴な疑問を津止さんに聞いてみると、「自然に丸めたらこの大きさになったの。手で丸めるのに一番やりやすい大きさなのよ」という返事。「お客さまがびっくりする様子を見ると、心の中でやった! と思うわ。そして、こんなに食べられないとおっしゃっていた方がきれいに召しあがってくださると、本当にうれしいわね」と笑顔で話してくれました。 絶品白玉でお腹がいっぱいになったら、鎌倉散策へ出かけましょう。銭洗弁天はここから徒歩約20分。アップダウンのあるコースで、カロリー消費にぴったりですよ。
茶房 雲母
サボウキララ
※掲載の内容は、記事公開時点のものです。変更される場合がありますのでご利用の際は事前にご確認ください。
※画像・文章の無断転載、改変などはご遠慮ください。
写真 西朝子
の人気記事