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2017.01.06
「気圧」の影響にまでこだわる! ANAの機内食工場を訪ねてみました
最近はエコノミークラスでも、機内食にとことんこだわる航空会社が増えています。 なかでもANAは昨年3月から、国際線プレミアムエコノミーとエコノミークラスのサービスを一新。その取り組みを知るべく、ANAの機内食工場を訪ねてみました。
だしと黒こしょうが効いたこだわりの野菜スープ

機内食の製造・調製業務を行う会社「ANAケータリングサービス」の工場は現在、川崎、羽田、成田の3カ所。 3つの工場を合わせて、800人近い従業員が働いています。 世界で初めて、機内食に懐石料理をとり入れたANA。 和食には特にこだわり、素材の持ち味を引き出すため、味付け前の下処理にはとことん手間をかけているのだとか。

おいしいだしで有名な福岡の自然食レストラン「茅乃舎」とANAが共同開発した野菜だしスープ
そんなANAならではのこだわりが詰まったのが、エコノミークラスでも提供している野菜だしスープ。 すべて国産の野菜を使い、化学調味料・保存料無添加。玉ねぎをベースにした風味に黒こしょうがほんのり香り、ほっとできる味わいです。
気圧が低い機内で「もっちり感」を保つ自社製パン

こだわりの自社製パンをすべてのクラスで提供
羽田・成田発の機内では、天然酵母を使った自社製パンをサービス。工場内にある2機の大型オーブンで、生地からつくった自社製パンを焼き上げます。 乾燥している機内でも「もっちり感」を出すために、メーカーと共同で開発したANAケータリングサービスオリジナルの小麦粉をブレンドしています。

小麦本来の味わいを生かしつつ、香ばしい焼き上がりに
盛り付けは食欲をそそる彩りで美しく

トレイを並べて、効率よく作業する
料理は味付けだけでなく色とりどりの食材を使い、目で見て楽しめるような盛り付けにもこだわります。 また、エコノミークラスの機内食では、これまで1色のみだったトレーをブルー、グレー、オレンジの3色に。とってもカラフルで見た目も楽しい印象になりました。

トラックの荷台部分が機体ドアの高さまで持ち上がり、スムーズに運搬ができる
こうして完成した機内食は、フライトの約2時間前に機体に運び込まれます。 機内では料理を適温に保つカートや保冷倉庫で管理され、おいしさだけでなく衛生面も保たれた状態で、お客さんのもとに運ばれます。
お客さんの声を大切にするANAならではの試みも

子どもたちに大人気の雪だるまや動物をかたどった「デコ弁」
ANAでは、お客さんの声をメニューに反映し、より満足度を高めてもらうため、いろいろな取り組みを行っています。 たとえば、子ども向けのメニューに「もっとおいしく、楽しく」を追求し、実際に子育てをしているANAのシェフたちが“パパママシェフ”チームを結成。 子どもに特に必要なカルシウムやビタミンなどがたっぷり含まれる食材を使ったり、盛り付けも楽しく工夫します。 また2016年12月からは、SNS上で8月に行われた「機内食総選挙」で、お客さんから選ばれたメニューが提供されます。

機内食総選挙で腕をふるったシェフたち

「洋食屋さんのビーフハンバーグ フライドエッグ添え」
この試みは今年でもう4回目。毎回参加者数が増え続けている人気企画だそう。 和食・洋食の1位に選ばれたメニューが12月1月から提供されています。

「海鮮ちらし丼」
洋食の王道、ビーフハンバーグは卵と絡ませて食べると、さらに深いコクが味わえます。また、海鮮チラシ丼はカニ、イカ、エビ、ホタテ貝など具だくさんの贅沢なメニューです。 ANAが運営する旅行サイト「ANAスカイホリデー」では、機内食工場と機体工場を見学できる「ANA社会科見学ツアー」を不定期で開催しているそう。 HPをチェックして、ぜひ訪ねてみてはいかがでしょうか?
ANAスカイホリデー「made in TOKYO」特集ページへ
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