石器からハリーポッターのチェス駒まで。話題の「大英博物館展」でタイムトリップ
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石器からハリーポッターのチェス駒まで。話題の「大英博物館展」でタイムトリップ

上野・東京都美術館で開催されている「大英博物館展 100のモノが語る世界の歴史」は、“100のモノ”から、人類が発展していく様が手に取るようにわかる画期的な展覧会。イギリスの大英博物館から厳選された宝の品々を見に行きましょう。

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人類発祥の地、アフリカから旅はスタートします

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「古代エジプトの棺」

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「オルドヴァイの礫石器」

大英博物館は世界最古の博物館のひとつとして、世界中にその名が知られています。約700万点という膨大なコレクションの中から、今回厳選されたのは“100のモノ”。 会場を入ると、まずはエジプトのミイラが歴史の旅へと誘います。ミイラの棺の装飾も驚くほど美しいのですが、注目したいのは200万年前の「オルドヴァイの礫(れき)石器」。人類発祥の地、アフリカで出土したもので、大英博物館が所蔵する最古の収蔵品です。

石を尖らせ、ナイフのようにしたこの道具を使って、人類は動物の肉などを食べ始め、さらには骨を砕き、栄養のある骨髄の脂肪分まで摂取できるようになったことで、脳が発達していきました。 また、この隣にはもうひとつしずく型の礫石器があり、その形はヒトが「こういう形にしたい!」というイメージを持って道具を作ったという証拠だそうで、それは人類の進化にとって、ものすごく重要なことだったそう。その石器はぜひ会場で見てみてくださいね。 ただの石にしか見えないものも、200万年前ということを頭に置いて眺めると、その展示の向こう側に太古の世界が垣間見えてきます。

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謎に包まれた魅力的な美しい「箱」

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「ウルのスタンダード」

その美しさに思わず足を止めてしまうのが「ウルのスタンダード」。 これは紀元前2500年頃にメソポタミアの古代都市ウルから出土したもので、軍旗(スタンダード)のように戦場で使われたといわれていますが、その真相はいまだ謎に包まれています。

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「平和」の面

この作品のすばらしいところは、細工の繊細さと色の美しさ。透き通るような青色が特徴のラピスラズリのモザイクと、貝細工が施され、人類が装飾の重要性を認識していたことがわかります。 その表裏には「平和」と呼ばれる絵柄と、「戦争」と呼ばれる絵柄があり、そのどちらにも王と思われる人物が描かれています。もうこの時代から階級制度が生まれていたんですね。 「平和」の面には、王を崇め貢物を手にする人々が、そして「戦争」の面には戦車に轢かれたり囚われている人々がおり、支配者が治世する一方で、争いごとも勃発していたことがわかります。

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ハリー・ポッターに登場したチェス駒

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「ルイス島のチェス駒」

この駒は、映画『ハリー・ポッター』第一作でハリーとロンがゲームするシーンに登場することでも有名で、大英博物館でも人気の作品となっています。 駒一体一体の表情がユニークで、少し怖い印象もあるのですが、800年も前に作られたとは思えないその精巧な出来栄えには目を見張るものがあります。チェスはもともとインドで発祥したもので、それが中東を経てヨーロッパに伝わり、クイーンやビショップ(司教)など文化ごとの特性が加わって、やがて世界中に広まっていきました。写真の駒はノルウェーでセイウチの牙を使って作られたといわれています。 ちなみにチェスの駒は、昔は黒ではなく赤だったそうで、ハリー・ポッターの映画には赤と白の駒が登場しています。

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「お金」も進化しています

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「楔形文字を刻んだ粘土板」

今回の展覧会では「お金」がしばしば出てきます。 太古の昔にはお金という概念はもちろん存在していませんでしたが、紀元前3000年ほど前にはすでに、「この労働に対してはビールを3杯払う」といった等価交換の概念が生まれていたそうです。その証拠がこちらの粘土板です。 ビールというものが相当な昔からあったこと、そして労働の対価とするほど価値のあるものだったことにも驚きます。 やがて貴金属の硬貨鋳造技術が発展した頃から、金貨や銀貨などが登場し、「お金」という概念が生まれていきます。この展覧会には最古級の硬貨から、帝国支配が始まった頃の皇帝のレリーフを施した硬貨、その硬貨が重くて遠くまで運ぶのが大変だったために発明された、世界最古の紙幣の仕組みも展示されています。

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「クレジットカード」

そして、すべての展示の締めくくりに展示されているのは、クレジットカード。今では普通のことですが、現金を使わずにプラスチックのカードだけでモノが買え、しかも全世界共通で使えるということは、歴史的に見るとすばらしく画期的な発明だったのです。

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目移りしてしまうほどのキュートなグッズたち

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「オリガミ」

展覧会でおすすめしたいのが、グッズの数々。さまざまなモノをモチーフにした、おもしろくてかわいいグッズが所狭しと並びます。 大英博物館から直輸入されているのが、いろいろな国の衣装を着た「ダック」シリーズ(980円)。スフィンクスを模した愛嬌のある顔立ちのダックなどが並び、人気になることは間違いなさそうです。 また、展覧会の作品が柄となった「オリガミ」(2種・各480円)もおみやげとしておすすめです。

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そしておもしろいのが、「オリジナルカプセルフィギュア」(350円)。古代エジプトの棺や、ルイス島のチェス駒など全6種がミニチュアとなって、カプセルに入っています。なにが出るかはお楽しみ。目当てのものが出るまでついつい1個、また1個と買ってしまいそうです。 大英博物館展の100のモノはここでは紹介しきれないほどたくさんあり、そのどれもが人類の歴史を物語っているような、不思議なきらめきを秘めています。 言葉すら持たなかった人類が、文字を生み出し、芸術性を競い、交易が生まれ、世界がつながっていく様は、日常生活ではなかなか体験できないもの。 悠久の歴史を紐解きに、今度の週末に出かけてみませんか?

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大英博物館展 100のモノが語る世界の歴史

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03-5777-8600
ハローダイヤル

clock-icon9時30分~17時30分(金曜~20時)※入室は閉室時間の30分前まで
pin-icon月曜日、5/7(木)※5月4日(月・祝)は開室
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http://www.history100.jp
【東京会場】2015年4/18(土)~6/28(日) 【福岡会場】2015年7/14(火)~9/6(日) 【神戸会場】2015年9/20(日)~2016年1/11(月)

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