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2015.06.12
【連載】旅する映画手帖
映画を観ると、舞台となっている場所に行ってみたくなったり、その土地の文化に触れたいと思うことはありませんか? この連載では、遠くへ旅に出たくなるような、おすすめの映画を紹介していきます。
最高峰の料理を求め、世界を旅する究極の美食ブロガーって? 至高のグルメドキュメンタリー『99分,世界美味めぐり』
世界中を旅して、おいしいものを食べ歩いてみたい! 旅行好きな人にとって、夢見ることの一つですよね。 近年、国内でも海外でも、素敵なレストランに入ったら、お料理の写真を撮ってSNSにアップする人がどんどん増えています。今回紹介する明日公開の映画『99分,世界美味めぐり』には、5人の“美食ブロガー”たちが登場し、おいしいものを求めて世界中を旅する様子が映し出されます。 観ているだけでもワクワクする至高のグルメ・エンタテインメントです!
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英国紳士なクマのパディントンがロンドンを大冒険!ロンドンロケのポップな映画『パディントン』
赤い帽子に青いダッフルコート姿のキュートな『くまのパディントン』。イギリスの作家マイケル・ボンドによる有名な児童文学の主人公ですが、かわいいキャラクターグッズとしても世界中で大人気ですよね。 ロンドンのパディントン駅から名付けられた、この『くまのパディントン』が実写映画になり、本日公開に。昔から親しまれているパディントンのキャラクターグッズを想像して観ると、リアルなクマの描写に一瞬驚くかもしれませんが、紳士的なクマであるパディントンが動いて会話をしている姿に、すぐに引き込まれてしまうはず。
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2015年“ひつじ年”の最後に観たい映画はコレ。カンヌ国際映画祭受賞作の北欧映画『ひつじ村の兄弟』
近年の北欧ブームの中、映画やTVドラマも北欧から続々と日本に入ってきています。その中でも、北極圏にあるアイスランドの作品は、劇中登場する広大な景色が美しく、見ているだけで心が癒やされると評判です。 今回紹介する、第68回カンヌ国際映画祭「ある視点部門」でグランプリを受賞した公開中の映画『ひつじ村の兄弟』は、羊大国と呼ばれるアイスランドを舞台に、モフモフ・フワフワなかわいい羊たちを取り巻く酪農家の兄弟の絆を、ユーモアを交えて描いています。
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ジョージア(旧グルジア)で撮影が行われた、冷酷な大統領のおじいちゃんと5歳の孫のロードムービー『独裁者と小さな孫』
コーカサス山脈の南麓、黒海の東岸、ヨーロッパとアジアの間辺りに位置する国、ジョージア。かつてはグルジアと呼ばれていましたが、日本では2015年4月からジョージアと呼ぶようになりました。 明日公開の『独裁者と小さな孫』は、架空の国を舞台にしていますが、ジョージアで撮影が行われました。本作のモフセン・マフマルバフ監督は、いまだになくならない独裁政権国の圧政を背景に、平和への願いを込めた寓話的なロードムービーを作り上げました。珍しいジョージア語の映画です。
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パリのはずれの高台の街を舞台に30代のリアルを描く『メニルモンタン 2つの秋と3つの冬』
メニルモンタンという街をご存知ですか? パリのはずれ、20区の高台にある街です。そこにはユニークなバーやカフェが立ち並び、アーティストや映画関係者が集まってくるそうです。まだ、それほど有名な街ではないけれど、新しいカルチャーの発信源として注目されています。 明日から公開される映画『メニルモンタン 2つの秋と3つの冬』は、メニルモンタンで暮らす30歳前後の主人公たちの等身大の物語。共感できるところがたくさんある作品です。
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カンヌでW受賞の話題作!250匹の犬がハンガリーの街を疾走する映画『ホワイト・ゴッド 少女と犬の狂詩曲』
今回は、ちょっと珍しいハンガリーの映画を紹介します。明日公開のその映画のタイトルは『ホワイト・ゴッド 少女と犬の狂詩曲(ラプソディ)』。ハンガリー映画を観られる機会もそれほど多くはないのですが、珍しい理由は本作の映像です。250匹もの犬が首都ブタペストの街中を疾走する驚きの映像を、なんとCGなしで撮影しているのです! たくさんの犬の中心にいるのは、自転車に乗る少女。少女と犬に一体何が起きるのか…? 250匹の疾走シーンから始まる本作は、冒頭から観客をブタペストの街に引き込んでいきます。
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クールなスパイがヨーロッパ中を駆け巡る!キュートなファッションも魅力の最新映画『コードネーム U.N.C.L.E.』
昨今、話題のスパイ映画が次々と公開され、大変盛り上がっています。『007』シリーズと『ミッション:インポッシブル』シリーズの最新作、『キングスマン』、『ブリッジ・オブ・スパイ』など、どれも注目度が高い作品ばかり。 スパイ映画は、主人公が諜報活動のため世界を股にかけて飛び回り、ストーリーもミステリーやアクション、人間ドラマの要素など、見どころが盛りだくさんなので面白いですよね。 今回紹介するのは、2大国家・アメリカとロシアが手を結ぶという、スパイ映画では“禁じ手”といわれる設定の異色作『コードネーム U.N.C.L.E.』。明日公開の本作は、1960年代のローマやベルリンなどのヨーロッパを舞台に繰り広げられる、スタイリッシュなスパイ映画です。
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美術館好き必見!奪われた名画たちを取り戻すノンフィクション映画『ミケランジェロ・プロジェクト』
美術館巡りは好きですか? 世界各国の有名な美術館を巡って、素晴らしい芸術作品を鑑賞するのは、この上ない贅沢ですよね。私たちが世界の有名なアートを楽しめるのは、実はある特殊部隊のおかげだということを、ほとんどの人は知らないと思います。 今回紹介するのは、ナチスに奪われた世紀の美術品を奪還し、それらをあるべく場所に戻すために奮闘した、1943年に発足したチームの活躍を描いた作品です。実話を基にしたその映画『ミケランジェロ・プロジェクト』が本日公開されました。
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神秘的なスイスの山々を舞台に一人の女優の葛藤を描く『アクトレス~女たちの舞台~』
スイスのエンガディン地方で見られる“マローヤのヘビ”現象をご存知ですか? この地域特有の気象現象で、初秋の早朝に現地を訪れた人は、運が良ければ、マローヤ峠をヘビが這っているような奇妙な雲を見ることができます。 今回は、エンガディン地方の景勝地、シルス・マリアを舞台にした、公開中の映画『アクトレス~女たちの舞台~』を紹介します。「マローヤのヘビ」という舞台に出演して成功した大女優が、題名の由来となった気象現象が起きる場所を訪れる物語です。
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1200年にわたる信仰の地・和歌山県高野山を舞台にした“お坊さん”映画
和歌山県にある日本仏教の聖地、高野山。今年・2015年は、空海(弘法大師)が修行の場として高野山を開創してから1200年という節目の年です。千メートル級の山々に囲まれた、真言密教の根本道場であるこの地には、僧侶になるために学ぶ高野山大学があります。 今回紹介するのは、明日から全国公開する伊藤淳史さん主演の映画『ボクは坊さん。』です。高野山大学を卒業しつつも、一度は書店に就職した主人公が、やがてお坊さんとなって奮闘していく成長物語です。
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純真な子どもたちが起こした大事件とは!? スコットランドが舞台の映画『海賊じいちゃんの贈りもの』
イギリス旅行というと、まず頭に浮かんでくるのがロンドン、という人が多いと思います。でも、刺激的な街のロンドン観光よりも、景色の美しさを堪能したいというに人は、スコットランドがおすすめです。いたるところに文化や歴史が深くしみ込んでおり、ネス湖やエディンバラ城、 ハイランド地方など、思わず見とれてしまうような景観を楽しむことができます。 今回紹介する公開中の『海賊じいちゃんの贈りもの』は、ロンドンからスコットランドのハイランド地方へと旅する“壊れかけ家族”を描いた、ハートフルなコメディ映画です。
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ヴェルサイユ宮殿の庭園を造ったヒロインの愛と勇気の物語『ヴェルサイユの宮廷庭師』
世界一有名な宮殿ともいえる、フランスのヴェルサイユ宮殿。太陽王ルイ14世からマリー・アントワネットまで、ドラマティックな伝説が語り継がれているヴェルサイユ宮殿は17世紀に誕生しました。 国王ルイ14世は栄華のシンボルとして、ヴェルサイユ宮殿の増改築を計画。その庭園を国王の庭園建築家アンドレ・ル・ノートルが設計し、彼と共に庭園の一部となる「舞踏の間」の建設を、ある稀有な才能を持つ女性庭師が担当。 明日公開の『ヴェルサイユの宮廷庭師』は、ルイ14世やル・ノートルといった実在した人物が登場する中、架空のヒロインが生き生きと活躍する素敵な映画です。
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主人公の過去のトラウマとは…? ニューヨークを背景に一人の女性の成長を描く『パパが遺した物語』
ニューヨークを舞台にした映画やTVドラマは非常に多いです。ニューヨーク市は撮影に協力的であることで有名で、一流ホテルや美術館での撮影だけじゃなく、道路を封鎖しての撮影もあり、年間約200本以上の映画やドラマが撮影されています。 今回紹介する、明日公開の映画『パパが遺した物語』もニューヨークを舞台にしており、作中にごく自然にニューヨークが溶け込んでいる素敵な作品です。
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カンヌ映画祭で称賛を浴びた感動作。死んだ夫と旅に出る『岸辺の旅』
今回紹介する映画は、死者との旅を描いた映画です。そう聞くと、ホラー映画を連想させるかもしれませんが、決してそうではありません。死んでもなお、深い絆で結ばれている夫婦が一緒に旅をするロードムービーです。 場所は、日本のどこか。田舎のような、町のような、どこにでもあるような場所。でも、なぜか行ってみたくなる、美しいところ。 10月1日から公開される『岸辺の旅』は、これまで観たどの作品とも違う、穏やかでありながら、強い情熱と、深い感動を味わえる映画です。
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母を捜してベルリンを駆け巡る兄弟を描いた映画『ぼくらの家路』― ベルリンの今が分かる感動作
ドイツ最大の都市、ベルリン。1989年にベルリンの壁が崩壊し、翌年に東西ドイツが再統一。ドイツの分断前に首都だったベルリンは、再び首都の座に返り咲きました。 ベルリン観光では人気の高いドイツ連邦議会議事堂、華やかなブランデンブルク門、博物館が集まっているムゼウムスインゼル(博物館島)にあるベルガモン博物館など、訪れたい建築物の多いベルリン。 ナイトライフも多種多様で、様々なクラブがあることでも有名です。 今回は、そんなベルリンの“今”を切り取った、子ども目線で描かれた映画『ぼくらの家路』を紹介します。
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フランスのパン屋の妄想が巻き起こす、ミステリーなコメディドラマ映画『ボヴァリー夫人とパン屋』
フランスが舞台の映画には、パリをメインにした作品が多いですよね。でも、今回紹介するフランス映画『ボヴァリー夫人とパン屋』は、“西洋の驚異”と呼ばれる世界遺産のモン・サン・ミッシェルや、ジャンヌダルク終焉の地である古都ルーアンなどで有名なノルマンディー地方が舞台です。 この映画、最近観た中で一番面白かったので、ぜひお薦めしたいと思います。
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1600キロを歩いた女性の一人旅! 実話を基にした感動作『わたしに会うまでの1600キロ』
パシフィック・クレスト・トレイル(PCT)って知っていますか? アメリカ西海岸を南北に縦断する自然歩道で、歩き旅に挑戦する人のための、とても過酷なコースです。 今回、紹介する映画(8月28日全国ロードショー)は、このPCTを1600キロ踏破した女性の実話を基にした感動作です。 彼女は、なぜ1600キロもの長距離を歩き続けることができたのでしょうか…?
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映画『ロマンス』で箱根へプチトリップ ― 1日に起きた出会いと別れの物語
小田急電鉄の特急電車・ロマンスカーに乗ったことがありますか? 新宿を出発し、箱根まで1時間半弱で到着するロマンスカー。 今回、紹介する映画は、そのロマンスカーでアテンダントとして働く26歳の女性が、ある出会いをきっかけに過去を振り返り、少しだけ背中を押された気分になる、小さな旅の物語です。
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パリに行くならこの映画で予習を♪『ウィークエンドはパリで』
みなさん、パリは好きですか? とても人気のある旅行スポットですよね。当連載でも2回目の登場となるパリ。何度訪れても、いくらでも見るべきところがある素敵な街・パリを舞台にした映画も、やはりたくさん作られています。 今回は、かつて新婚旅行でパリを訪れた夫婦が、30年目の結婚記念日を祝うために、パリに週末旅行に出かける映画です。果たして、パリはこの2人にとって、どんな効果をもたらすのでしょうか。
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インドではじめる新生活!? 人生を変えるヒントが見つかる映画『マリーゴールド・ホテルで会いましょう』
タージ・マハル、ハワー・マハル、アーグラ城塞。多くの観光名所があるインド。鮮やかな色が目に楽しい賑やかな市場や、壮麗な寺院、そして神秘的な古代王朝の建築物に心引かれる国。光と人々の笑顔に誘われ、行ってみたら、決して日常ではできない体験を思う存分味わえるはず。 今回紹介する映画は、そんなインドで新生活を始めようと試みる7人の英国人たちが、カルチャーショックを経て、インドの素晴らしさを知り、やがて人生の岐路に立つ、ユーモアにあふれた感動作です。
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砂漠を一人で横断した女性の感動作『奇跡の2000マイル』
世界最大のサンゴ礁地帯・グレートバリアリーフ、世界で2番目に大きい一枚岩のエアーズロック、真っ白な砂のランセリン砂丘など、人気の観光スポットが盛りだくさんのオーストラリア。 しかし、今回紹介する映画は、観光地として知られるオーストラリアを描いた作品ではなく、人生に変化を求めて、たった一人でオーストラリア西部の砂漠およそ3000キロ(約2000マイル)を横断するという冒険の旅に出た女性の実話を映画化した感動作です。エアーズロックのような名所が登場しつつも、これまで見たことがないような、オーストラリアの意外な一面を知ることができます。
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映画『ペンギン夫婦の作りかた』で石垣島の大自然に魅了されましょう♪
エメラルドグリーンの海と亜熱帯のジャングルといった大自然に癒やされたり、様々なチャンプルーなどのおいしいものを食べたり、シュノーケリングやパラグライダーで遊んだりと、思いっきり楽しめる南国リゾート、沖縄の石垣島。 そんな石垣島に観光旅行に来たはずが、あまりにも気に入ってしまったため、移住を決めた主人公。
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初めてのエジプト、神秘的な都カイロを旅する映画『カイロ・タイム~異邦人~』
雄大なナイル川のほとりにある、神秘的な街、エジプトのカイロ。世界遺産に認定されているギザのピラミッドや、白砂漠、ハン・ハリーリ・バザールなど、歴史ある観光名所が数多い街です。 今回は、女性に人気の旅行先として選ばれるカイロを初めて訪れた主人公が、久しぶりにのんびりとした時間を過ごしながら、現地での出会いを楽しむ映画『カイロ・タイム~異邦人~』を紹介します。
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『海街diary』を見て鎌倉をもっと楽しむ!四季を感じる海街の風景
鎌倉に暮らす四姉妹の物語を綴った大人気ベストセラー・コミックス『海街diary』(吉田秋生著・小学館『月刊フラワーズ』連載中)が映画化されました。 海の見える四季折々の鎌倉を舞台に、父、そして母も出て行った広くて古い家に残された姉妹たちが、支え合いながら、絆を紡いでいく家族の物語です。
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パリを旅した気分になれる映画『間奏曲はパリで』
映画を観ると、舞台となっている場所に行ってみたくなったり、その土地の文化に触れたいと思うことはありませんか? 今回から始まる新連載「旅する映画手帖」では、旅行気分を味わえたり、旅に出たくなったり、実際に旅行した時に楽しめるような映画を紹介していきます。 連載第1回目は、『間奏曲はパリで』という映画を紹介します。平凡な日常に変化をもたらそうとする主人公が、フランスのノルマンディーからパリへ。そこで人生を見つめ直す物語です。パリの都会的な街並みの中で、ヒロインが体験するワクワク気分を観ている人も感じることができます。
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清水久美子