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2017.06.29
たけしにハートの女王!?名前も見た目も味も遊び心溢れる聖蹟桜ヶ丘「ハグジードーナツ」|by PARIS mag
毎日の暮らしのなかで少しだけ心が弾むような豊かさをお届けするWEBマガジンPARIS mag(パリマグ)から、ユニークなネーミングのドーナツが並ぶお店「ハグジードーナツ」さんをご紹介します。
お店までの道のりはちょっと探検するような雰囲気
京王線の電車に揺られ、やってきた聖蹟桜ヶ丘駅。映画『耳をすませば』の舞台としても知られる町です。駅前の賑わいを過ぎるとのんびりとした静けさを感じる住宅街へ。
お店を営むまつかわ ひろのりさん・ゆみさんご夫婦にお話を伺いました
駅から歩いて8分ほど。細い路地に入ると今回の目的地『HUGSY DOUGHNUT(ハグジードーナツ)』が見えてきます。古民家を改装したドーナツのお店です。
子どもも大人も笑顔に!
『ハグジードーナツ』は「あそぼう」がコンセプトのドーナツのお店。もともとデザイナーをしていたというまつかわさんと、カフェで働いていたゆみさんのおふたりでお店をはじめられました。 「はじめはカフェをやろうと思っていたんですが、今、カフェって本当にたくさんあるんですよね。そこで、何かおもしろい強みみたいなものを作れないかな?と考えて、ドーナツに行き着いたんです。ドーナツを食べるとみんな笑顔になりますし、ドーナツって子どもも大人も楽しめると思うんです。みんなで和気あいあいと楽しもう!遊ぼう!という想いを込めて作っています」とまつかわさん。
『ハグジードーナツ』のドーナツメニューはちょっと変わった方法で考えられています。 「まず僕がイメージしたドーナツを絵に描くんです。その絵を彼女に見せて『こういうの作って!』とお願いして、彼女がそれをレシピに起こしていきます」とまつかわさん。 絵からレシピを作るという方法は、デザイナーであるまつかわさんならではの方法ですね。 「私では出てこないアイデアが出てくるので、いつもびっくりします。色の指定もあるので緑色なら抹茶がいいかな?とか、この色をこの味で出すからこうしてみよう!とか、味のバランスも考えてレシピにしていきます」とゆみさんが教えてくれました。 イラストから生まれるドーナツ。子どものころ、こんなお菓子があったらいいな、なんて想像を膨らませたことはありませんか?そんな夢いっぱいのドーナツがここ『ハグジードーナツ』にあります。
毎日食べたくなる、手作りのイーストドーナツ
ドーナツはイーストドーナツというパン生地を使っているのが特徴。生地の味がしっかり味わえるようにと考えてイーストドーナツにしたのだそう。また、卵アレルギーの子どもたちも食べられるようにと、卵を使わずに作っています。ドーナツ作りで大切にしていることをゆみさんにお聞きしました。
「すごく特別な日に食べるというよりは、日常的に食べられるものにしたいと思ったので、軽いふんわりとした食感のイーストドーナツにしました。うちのドーナツは1歳から90歳のおばあちゃんまで食べてくれます。その方たちみんながおいしく食べられるものにしたいなと思って作っています」とゆみさん。 また、化学調味料や化学着色料、人工甘味料も使っていません。小さいお子さまからおじいちゃん、おばあちゃんまで安心して同じものを食べられるなんてうれしいですよね。「保存料も不使用なので、当日中に召し上がりくださいね」とのことでした。
くすっと笑える、ユニークなネーミング
お店には基本的に1日6種類のドーナツが並び、季節によってそのラインナップが変わります。ドーナツで1番人気のメニューはシンプルで定番という「ハグジードーナツ」。旬の果物を使ったり、夏はビールに合うようにということでチーズのドーナツが登場するなど、その季節に合ったドーナツを作っているそうです。 「日々新しいドーナツを考えていますが、最終的にメニューになるのは多くはないです。お店に並んでいるのは選び抜かれたドーナツなんですよ」とまつかわさんが教えてくれました。
見た目もユニークながら、「ハートの女王」や「TAKESHI(ほうじ茶たけし)」といったネーミングもとても気になります。名前もすべてまつかわさんが考えていて、「TAKESHI」は、まつかわさんのお友達が「ほうじ茶を入れてみたらおいしいんじゃない?」とアイデアをくれたことがきっかけでつけた名前なのだとか。 「実際に作ってみたら、めちゃめちゃおいしくって!その友達の名前が『たけし』だったんです。そのままドーナツの名前になりました(笑)。でも、この名前にしたことをきっかけに、『たけし』という名前の旦那さんがいるとか、自分も『たけし』だからって買ってくださる方も多いんですよ!意外なところでお客さんとコミュニケーションがとれたり、会話が生まれたりするので、名前っておもしろいなあと実感しています」とまつかわさん。
ひとつひとつのドーナツにエピソードがあるそうですので、気になるドーナツを見つけたら、まつかわさんに声をかけてみてくださいね。
友達の家に遊びにきたような心地よい雰囲気
ドーナツはテイクアウトはもちろん、お店のカフェでいただくこともできます。
まるで友達のお家に遊びに来たかのような店内。本棚もしっかりとしたものを作りたい!とまつかわさんが好きな本がたくさん並んだこだわりの本棚もあります。気になる本を手にとって、ゆっくりとした時間を過ごすことができますよ。
縁側を進むと、ちゃぶ台が置かれた部屋も
ドーナツのほかランチメニューには「3びきの子ブタのスープカレー」とこれまた気になるメニューが。3びきとは、ベーコン・チョリソー・角煮の3種類の豚肉が入っているからなのだそう!「オオカミ気分で味わえますよ(笑)」とまつかわさん。
今回いただいたのは、定番の「ハグジードーナツ」、「TAKESHI」。大きく口をあけてパクリ。ひとくち食べてみるとそのふわふわの食感に驚きます。ゆみさんがおっしゃっていたように、生地の味をしっかり味わえるドーナツです。
一見チョコレートかな?と思ってしまいそうなこちらは、ほうじ茶のアイシングでコーティングされた「TAKESHI」。生地にもほうじ茶が練りこまれていているので、ダブルでほうじ茶を味わえます。噛みしめるほどにほうじ茶の香ばしさが口いっぱいにひろがるドーナツです。
こちらは春を感じる「さくらドーナツ」。ホワイトチョコレートのコーティングがされ、その上に桜の塩漬けがのっています。ホワイトチョコレートの甘さと桜の塩気が絶妙にマッチします。訪れる季節によってメニューが変わるので、いろいろなドーナツとの出会いを楽しんでくださいね。
遊び心を忘れない大人になりたい
店名の「ハグジー」は、アメリカのドラマ『FRIENDS』に登場するペンギンのぬいぐるみの名前。大人でも子どもみたいに遊ぶ『FRIENDS』のような生活がしたいと、まつかわさんが「遊び心を忘れない大人になりたい」という想いを込めてお店の名前につけたのだそうです。
店頭には三輪車があります
また、「奥まった場所にあるからこそ自分たちで発信していこう!」と三輪車で移動販売もしています。 「新宿まで3時間走ったり、今までで一番遠かったのは六本木まで片道5時間!走っていると、声をかけてもらったり、写真を撮らせてくださいって言われたりして。なかなかチャレンジングなことですけど、全力で楽しんでいる姿を見て、子どもたちが夢というか『こういう楽しそうな大人になりたい!』と思ってもらえるような大人になりたいですね」とその想いを話してくれました。
これからもどんなドーナッツが誕生するのか楽しみな『ハグジードーナツ』。見て楽しい、食べて笑顔になる、遊び心満載のドーナツを体験しに、ぜひ訪れてみてはいかがでしょうか?
HUGSY DOUGHNUT
ハグジードーナッツ
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PARISmag編集部
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