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2019.08.06
のどかな田園風景を眺めながら電車でめぐる秋田旅
東京から新幹線こまち号に乗って3時間半で到着する秋田。みちのくの小京都・角館の桜や夏の竿燈祭りなど四季折々の風情を楽しむほか、男鹿半島のゴジラ岩など見どころは沢山ありますね。今回は電車やバスで気軽に立ち寄ることのできるスポットを紹介します。
近代建築から眺める水庭の風景

秋田駅から徒歩10分、千秋公園の正面
建築家・安藤忠雄氏による秋田県立美術館は、正面入り口にある壁からの支えや柱のない螺旋階段やラウンジにある水庭の設計が見事な施設。旧県立美術館の三角屋根に由来した三角形のモチーフも随所に見られます。 代表的なコレクションは日本を代表する洋画家・藤田嗣治氏の昭和12年当時の秋田の様子を描いた「秋田の行事」。幅20mにもおよぶ大きな壁画で、当時の人々の暮らしや祭りの様子などを大迫力で伝えてくれます。

展示室内にある階段室は三角階段と呼ばれ、上から見おろすとまるでアート作品を見ているようです。

右端の建物が旧県立美術館
2階ラウンジの外側は水を張ったプールのようになっています。そのため椅子に座ると、美術館のすぐわきの道路を飛び越えて隣接する千秋公園の四季を水越しに一望でき、まるで巨大なスクリーンに映る風景を見ているよう。 この景色を楽しみながらコーヒーや地元のお菓子で、ゆったりとくつろいでいかれてはどうでしょうか。おすすめは秋田土産でも人気の「米粉のロールケーキ」と鹿角産のリンゴを使った「アップルパイ」。ケーキ皿には工芸品の河連漆器を使い、秋田の自然に育まれた素材の美味しさをじっくりと味わえます。

MuseumCafe光風「米粉のロールケーキセット」(800円)
木苺をぎゅっと凝縮したフルーツティー

ラウンジ横にはミュージアムショップがあり、曲げわっぱや樺細工など秋田の伝統工芸品もあります。おすすめの木苺のティーパックは、白神山地の恵みを受けた秋田県産の木苺を使ったお茶。ミルクを少し入れるとイチゴミルクのようにもなり、色もきれいですよ。 【商品データ】 〇「秋田木苺」3パック入 価格:648円 販売元:ハーバルカフェプラーナ
秋田県立美術館
アキタケンリツビジュツカン
パッケージに描かれたイラストが人気のアイスコーヒー

「アイスコーヒー1ℓ」(880円)
秋田犬や竿灯など秋田の名物をあしらったパッケージのアイスコーヒーが人気の「08COFFEE」。県内外から訪れる人が多く、土産やギフトとしても人気なのだとか。 ここでは世界各国から仕入れたスペシャリティーコーヒーを毎朝焙煎して販売するほか、カフェでもゆったりと味わうことができます。 秋田駅からバスで約10分の場所にあり、土日祝日はオープン時間が早くモーニングがあるので朝食で立ち寄ってもいいですね。

最寄りのバス停は幹線道路沿いにあり秋田駅からの本数は多い
コーヒーのほかにも、スコーンや麻袋、使い勝手のよさそうなコーヒーポットなどの販売もあります。
08COFFEE
ゼロハチコーヒー
ガタゴトと2両編成の電車に乗って鳥海山のふもとに広がる田園地帯へ
風格のある蚶満寺の山門 蚶満寺拝観料(300円)
JR秋田駅から羽越本線を日本海沿いに進んで70分のにかほ市。ここには鳥海山のふもとに広がる田園風景の中に島と呼ばれる小高い丘が点在する「九十九島」という景勝地があり、この地ならではの独特の風景を楽しむことができます。 象潟(きさかた)駅から徒歩15分の「蚶満寺」を起点とする島めぐりはどこまでも続く青空の広さを感じることができます。小鳥のさえずりを聞きながら田んぼの畔道を歩くと心も体もリフレッシュしますよ。

蚶満寺には芭蕉の象も
自然のつくった地形・九十九島を蚶満寺から巡る

標高2236m、秋田県で一番高い鳥海山
蚶満寺から徒歩10分進んだところにある道の駅「ねむの丘」の展望台からは「九十九島」だけでなく、日本海や鳥海山を一望できる象潟町の自然を360度眺めることができます。 「ねむの丘」には日本海が目の前に広がる展望温泉や、秋田の恵みを味わえる食事処もあるので、休憩に立ち寄るのもおすすめです。

取材で訪れた5月は田植えが始まっていて、水を張った水田にお日さまの光がキラキラと反射する日本の原風景が広がっていました。夏には一面が緑に染まり収穫の時期には黄金の大地に。四季を通して様々な表情を楽しめますよ。 松尾芭蕉がこの地を訪れ句を詠んだことから蚶満寺には銅像があり、芭蕉の足跡をたどることもできます。
秋田ならではのお土産も忘れずに

「なまはげのおくりもの」(130円)
土産物も趣向を凝らした工芸品や特産物を活かしたお菓子などが沢山あります。 「お菓子のにこり」は、地元秋田に由来するなまはげや男鹿半島の塩を使ったクッキーなど、おもわず笑顔がこぼれるお菓子を作り続けています。「なまはげのおくりもの」は秋田の冬の風物詩なまはげをモチーフに、表面のなまはげの面は最中、その中は大潟村産米粉を使用したお米のサブレという2重構造でゴマも入ったサクサクとしたお菓子。秋田の町中にあるショップのほか、秋田駅のニューデイズ秋田ぽろろーど店などで扱っています。 他にも美味しい土産物の店が秋田駅周辺にはたくさんあります。ぜひ旅の最後にのぞいてみてくださいね。
「秋田駅で見つけた“和”を感じるお土産6選」の記事はこちら
お菓子のにこり
オカシノニコリ
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高橋真里
Writer
高橋茉弓

おやつの時間を何よりも大切にするライター&カメラマン。波の音とカフェがあればそれで幸せ。
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