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2020.03.10
奥渋谷の名店『ビストロ ロジウラ』の「あんバターリコッタチーズサンド」|by PARISmag
毎日の暮らしのなかで少しだけ心が弾むような豊かさをお届けするWEBマガジンPARIS mag(パリマグ)から、今回は奥渋谷にある『ビストロ ロジウラ』をご紹介します。

渋谷駅から緩やかな坂道を登ること数分。繁華街の喧騒が落いてきた場所にひっそりと佇む『Bistro Rojiura(ビストロ ロジウラ)』。店名の通り路地裏にある隠れ家のようなビストロですが、2014年から6年連続ミシュランのビブグルマンに掲載されるなど、知る人ぞ知る名店です。 ディナーはもちろん、2年前からスタートしたブレックファースト&ブランチも人気。特に名物の「あんバターリコッタチーズサンド」をわざわざ遠方から食べに来る人もいるそう。そこで今回は、奥渋谷の名店『ビストロ ロジウラ』の朝食をご紹介したいと思います。
本格的なフレンチを気軽に

『ビストロ ロジウラ』は「カジュアルにちょっと気の利いた料理を」というコンセプトをベースに2011年にオープン。以来、本格的なフレンチとビオワインを気取らず楽しめるお店として人気を博しています。

フランスや国内のグランメゾンで経験を積んだシェフの西恭平さん
オーナーは代々木上原の人気店『PATH』や、この春、白金台に『LIKE』をオープンさせた原太一さん。現在『ビストロ ロジウラ』のシェフを務める西さんとは、働いていた時期は異なるものの、お互い2つ星のフレンチレストラン『ミッシェル・トロワグロ』で修行を積んだ仲間です。西さんも本格的なフレンチをカジュアルに楽しめるお店をやってみたいという想いがあったことから、原さんに『ビストロ ロジウラ』を任されたそう。

スタイリッシュな店内には、オープンキッチンのライブ感満載のカウンターがあり、その上には珍しい日本のリキュールがならび、フランス人作家Emilie Brichard氏のブランド『malo』の器が平然と積み上げられていました。 食器は『malo』をはじめニューヨークやコペンハーゲンの作家もの、流れる音楽はアナログレコードと、いたるところにお店のこだわりが感じられ、料理をいただかずとも『ビストロ ロジウラ』が人気店である理由がわかったような気がしました。

シックな色合いの『malo』の器
朝食が好き、パンが好き

ブレックファースト&ブランチを始めたのは2年前だそうですが、その理由をシェフの西さんが教えてくれました。 「現在、お店のスタッフは2交代制で、僕は基本的にディナーの料理を毎日担当しているのですが、オーナーの原も僕もパンが大好きで。朝食が好きなんですよ。だから、まずは1回やってみよう!ということになりました」。 西さんたちがブレックファースト&ブランチを始めた理由はいたってシンプルでした。そして、「当たり前ですが、夜のメニューとブレックファースト&ブランチのメニューは違います。でも、夜のメニュー同様できる限り手作りし、季節に合わせてメニューを変えています。もちろん、朝からワインも飲めますよ」と西さんは笑顔で話してくれました。

バランスが絶妙!あんバターリコッタチーズサンド

お目当ての「あんバターリコッタチーズサンド」がテーブルに運ばれてきました。 握りこぶし大ほどのパンにバター、あんこ、リコッタチーズがサンドされたシンプルな1品。キュートな見た目に食べる前から笑顔になってしまいます。 ひと口頬張ると、「わ、おいしい!」という素直な感動とともに、味も食感も思いのほか上品でやさしい味という印象が残りました。そしてすぐにこのおいしさは塩味と酸味と甘味、パンとあんこ、バターやチーズの食感、これら全てのバランスがうまく計算されているからこそ、とわかりました。

リスドール(強力粉の種類)で作った甘味の少ない食事パンに、絶妙な厚みのバター、国産小豆をきび糖でほっくりと炊いた粗めの粒あん、レモン汁の酸味が爽やかなリコッタチーズ。具材はバターを除いて全て手作りで、注文が入ってからサンドするのでパンもあんこもリコッタチーズもしっとりしています。 みんなが大好きな具材をはさんだ「あんバターリコッタチーズサンド」は、きっと何度食べても飽きない味。おいしいコーヒーと一緒に毎日食べたい!と思いました。
幸せな1日の始まりを約束する朝食

もちろん『ビストロ ロジウラ』のブレックファースト&ブランチのメニューは「あんバターリコッタチーズサンド」だけではありません。 訪れた日のメニューには、フレンチトーストやカレー、自家製グラノーラなどさまざま。どれも気になるなか、今回オーダーしたのは「本日のプレート」! 「本日のプレート」はボリューム満点で、ビストロ料理の真髄が発揮されたコンプリートな1皿。 目玉焼きにハーブ入りのフロマージュブラン、ビーツのピクルス、グリーンサラダにはコンテチーズがふりかけてあります。そして自家製ハムがなんとも絶品。ソミュール液(食材を燻製にする際に食材を漬ける塩水のこと。調味料やスパイスを加えて味付けをします。)にしっかりと漬け込んで燻製された、とろけるようなやわらかいハムが肉厚にスライスされ、たっぷりと盛り付けてあります。

一緒にいただいたパンプキンスープは甘さ控えめでアーモンドの香ばしさがアクセント。これからの季節にあたたかいスープは嬉しい。季節によってスープの種類は変わります。

ハムがあまりにおいしかったので目を丸くして西シェフの顔を見ると「手作りの醍醐味ですね〜」とにっこり。ピタパンにハムや目玉焼きなどプレートにある具材をたくさんはさんで頬張るのもよし。今回は自家製ジンジャーエールといただき、満腹になりました。 「本日のプレート」は、季節ごとに野菜や内容が変わるということで、それも楽しみです。

こんなに落ち着く空間で、おいしいブレックファースト&ブランチを朝の渋谷でいただけるなんて本当に贅沢なこと。幸せな朝時間を過ごしたいならぜひ『ビストロ ロジウラ』へ。「あんバターリコッタチーズサンド」は必食ですよ。

Bistro Rojiura(ビストロ ロジウラ)
東京都 東京都渋谷区宇田川町11-2 宇田川柳光ビル1階
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