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2020.03.29
【連載】京都よりみちこみち 第一回 《後編》 「膏薬辻子」とその周辺
「碁盤の目」といわれる京の街には、悠久の時を刻む通りや細い路地がたくさん。 なにげないみちも一歩奥へと進んでみれば、小さな発見や出会いが待ち受けています。 ふらり、ゆるりと京のみちを歩いてみませんか? 《後編》では膏薬辻子(こうやくのずし)とその周辺にある個性的で魅力的なお店を紹介します。
しっとりとやさしい風合いの手摺り木版アイテム「竹笹堂」

明治のはじめに建てられた京町家を、ありのままの姿で活用している
世界でもっとも古い印刷技術といわれている木版印刷をひと筋に手がける老舗。 熟練の摺師が1枚ずつていねいに手摺りする和紙製品は、しっとりとした手ざわりや風合いのよさも魅力。ブックカバーをはじめ、ぽち袋やメッセージカードなど多彩で、古典からモダンまで広がる木版画の世界に引き込まれます。 ブックカバーは折っていないものをリクエストすることも可能。お気に入りの本やノートに、おめかしをしてみてはいかが。

版画絵はがき各 330円。写真立てに入れたり、紐に吊るしたりして飾るのもいい

グリーティングカードは左上から時計まわりに、柚子模様、蓮華更紗、ケーキ。各880円

竹笹堂
たけざさどう
京都×イタリア バラエティに富む抹茶菓子「京都ヴェネト」

元民家をリノベーションした店内
京都の洋菓子店が、京都とイタリアヴェネト州のふたつの古都の文化を融合させて展開する新ブランド「京都ヴェネト」の路面店。京町家の落ち着いた空間でゆったりとおみやげ選びができる“体感型サロン”になっています。 吟味された宇治抹茶を織り交ぜたラングドシャ、チーズケーキ、パイなどさまざまな抹茶菓子がそろっており、購入すると窓辺の席で宇治抹茶か珈琲と抹茶菓子をサービスしてもらえるのもうれしいところ。

宇治抹茶とクリームチーズを2層仕立てにした、濃厚な味わいのフォルマッ茶。1ホール1490円

京都ヴェネト 四条烏丸店
きょうとヴェネトしじょうからすまてん
洋服生地のきものをふだん着感覚で「ミミズクヤ」

昭和初期のBGMが似合うレ トロな雰囲気
京都のノムラテーラーで仕入れも担当していた店主が、魅せられた洋服生地と好きな「きもの」を掛け合わせたお店。シンボルであるミミズクのモチーフがそこかしこにあしらわれた店内には、きものはもちろんのこと、オリジナルの半幅帯から小物まで所狭しと並び、和ごころがくすぐられます。 洋服生地は、絹のようにすべらず手入れも簡単なことから、ワンピースのように気軽に着られるのが魅力。きものライフのはじめの一歩におすすめです。

半幅帯11000 円は絵柄のデザインから作るオリジナル

きものを作る際のハギレが、がまぐちに変身。各1100 円

ミミズクヤ
いちごのサンドイッチで気分は春らんまん「ROCCA & FRIENDS PAPIER KYOTO」

サンドイッチ2種とドリンクを選べるPAPIER SET1300円(税別)
写真映えするメニューで話題の「ROCCA & FRIENDS」による紙雑貨とサンドイッチのお店。 京都の老舗のパンで作るサンドイッチは、タマゴサンドが定番。フルーツ系は、和菓子でおなじみの「求肥」をパンに寄り添わせてもちっとした食感に。 新メニューの「ミックスフルーツサンド」には生クリームに水切りヨーグルトとはちみつを合わせたり、「いちごのローズクリーム」にはバラの香りのオイルを合わせたりと、ほかでは出会えない味がそろいます。

ショーケースには常時6 種ほどサンドイッチが並ぶ

ぽち袋やレター セットなどの紙雑貨や和文具がずらりと並ぶ2階

ROCCA & FRIENDS PAPIER KYOTO
ロッカアンドフレンズパピエキョウト
地元の人もふだん使いする手ごろな本格派タイ料理「四条パクチー」

9品が味わえるバンコクランチ1100 円はオープン以来人気 No.1。目玉焼きは+70円
膏薬辻子の北端からすぐ近くにある「四条パクチー」は、世界じゅうを旅した菊岡さん夫婦が営むタイ料理店。トムヤムスープやグリーンカレーなど、日本人の舌に合わせてすこし辛さを抑えた料理は、現地の星付きホテルやレストランで活躍したコックさんによるものです。 活気あふれるお店の原動力は、ラオスに子どもたちのための学校を作りたい、という熱い志。これまでに2校を実現させたのだそう。

店内にはオーナーが現地で集めてき たポスターが貼られ、本場タイの空気が漂う

四条パクチー
しじょうパクチー
今回は膏薬辻子から気になる5軒をご紹介しました。 京都のこみちにはまだまだ魅力がいっぱい。 今度のお休みは、気になるこみちで寄り道してみませんか?
《前編》「こみちのおはなし」はこちらから
【ことりっぷマガジン Vol.24】
特集「外国みたいな場所へ」
京都の山奥に突如現れる、英国の片田舎のような場所、ヨーロッパを思いおこさせるガーデンやカフェのある清里など、異国の風景があるエリアを特集。非日常の景色に出会える春旅へ誘います。
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らくたび、ことりっぷ編集部
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