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2020.09.05
進化し続ける温泉地・定山渓温泉の新しい楽しみ方
開湯から150年以上が経った定山渓温泉は、札幌中心部から車で1時間ほど。日帰り温泉や足湯などがあり、気軽に利用できるスポットです。近年、ドミトリータイプの客室がある温泉宿や女性専用の旅館、おしゃれなカフェやイベントが増えています。歴史ある温泉地で新たな楽しみ方を見つけてきました。
宿の中には酒屋や精肉店 ユニークな「旅籠屋 定山渓商店」
露天風呂は源泉かけ流し
かつての保養所をリノベーションした「旅籠屋 定山渓商店」。温泉宿にしては珍しいドミトリータイプの客室や、源泉かけ流しの露天風呂があります。
お酒にまつわる本や銘酒の瓶が並ぶSAKEラウンジ
なんといってもユニークなのが館内に酒屋や精肉店が入るというコンセプト。酒屋には全国の銘酒が並び、大浴場以外ならどこでも飲めます。お酒を飲みながらくつろげるラウンジもありますよ。
店頭に並ぶ肉を毎日、手切りで新鮮に提供
精肉店は近隣のホテルや焼肉店にも肉を卸している商店。宿泊者には店主選りすぐりの肉を堪能できる焼肉コースがあります。各部位をもっとも美味しく味わうための焼き方・タレの合わせ方が書かれた「トリセツ」も用意され、楽しみながら肉と向き合えます。
最小限のアメニティやサービスにセルフの要素が多いことでお得に、そして自由度の高い滞在ができる定山渓商店。一人でも、仲間とワイワイとでもシチュエーションに合わせた楽しみ方ができます。
旅籠屋 定山渓商店
ハタゴヤジョウザンケイショウテン
心と体がホッとゆるむ「女性のための宿 翠蝶館(すいちょうかん)」
のんびりするための空間・ごろごろスペース
「女性のための宿 翠蝶館」は13歳以上の女性だけが泊まれる温泉旅館。自家菜園の野菜などを使った身体にやさしい和食やハーブティー、メディテーションスパ、エステなど日常から離れた現代版・湯治が楽しめます。
濃厚な源泉ブレンド湯が注がれる温泉
また、うれしいのが一人旅に配慮された宿ということ。 エステスペースは一人ずつ個室になっていたり、他のお客の目が気にならないような空間作りがなされています。週末にはヨガなど無料で参加できるワークショップが開催されているので、時間を持て余してしまう心配もありませんよ。
市内中心部と宿を結ぶ無料送迎バスも用意されているので、思い立ったら気軽に温泉一人旅、ができるのもいいですね。自分をたっぷりと労わる週末旅にいかがでしょうか。
女性のための宿 翠蝶館
ジョセイノタメノヤドスイチョウカン
どんな天気も楽しくなるカフェ「雨ノ日と雪ノ日」
ジェラートダブル480円
温泉街中心部から歩いて10分ほどに位置する「雨ノ日と雪ノ日」。温泉街さんぽの途中に立ち寄りたいカフェです。
雨雪の贅沢サラダピザ2035円
自家栽培の野菜を使ったピザや、ちょっと変わったフレーバーも並ぶジェラートが味わえ、テイクアウトも可能。メニューは全て地元の人気旅館のシェフが監修したもので、その味わいはお墨付きです。
雨にまつわるグッズも販売
また、店名にちなんで雨の日・雪の日はコーヒーが無料になったり、ジェラートの限定フレーバーが登場といった試みも。せっかくの旅行なのに悪天候でがっかり…な気分が晴れますね。
「どんな天気でも楽しめるように」との思いから付けられた店名の通り、細やかな配慮がうれしい雨ノ日と雪ノ日。思わず天気の悪い日を狙って訪れたくなっちゃいますよ。
雨ノ日と雪ノ日
アメノヒトユキノヒ
国立公園が色と光で彩られる「JOZANKEI NATURE LUMINARIE(定山渓ネイチャールミナリエ)」
二見公園から二見吊橋がライトアップ
支笏洞爺国立公園の中に位置する定山渓。豊かな自然が守られたこの地をイルミネーションやプロジェクションマッピングで彩るイベントが「定山渓ネイチャールミナリエ」です。 日本を代表するクリエイティブカンパニー・NAKED(ネイキッド)による光と色の演出が楽しめます。
秋は見事な紅葉にも注目
深い森を包み込むかのようなライトアップをたどりながら歩いていくと、森や川、渓谷といった自然が秘めた生命を垣間見れるかのような演出がなされます。
幻想的な夜の公園。昼の散策と合わせて2度楽しみたい
散策路では木々の香りやせせらぎ、虫の声も感じられ、自然とデジタルが見事に共演。特に秋は紅葉が光に美しく映え、よりドラマティックに見えますよ。 2020年は定山渓温泉の宿泊者だけが入場することができます。期間限定の演出を、ぜひ見逃さないで。
JOZANKEI NATURE RUMINARIE
ジョウザンケイネイチャールミナリエ
011-598-2012
定山渓観光協会
https://jozankei.jp/jozankei-nature-luminarie
2020年は定山渓温泉宿泊者のみ入場可能
*** 定山渓温泉のはじまりは、一人の修行僧がアイヌの人々に導かれて源泉を発見したことにあるのだとか。それから今や20を超える温泉宿が建ち並び、札幌の奥座敷として人々から愛されています。 時代のニーズやブームをとらえつつも、おもてなしの心を大切にする定山渓温泉で、夏の疲れを癒してみませんか。
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寺田麻美 撮影:編集工房ビータス
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