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2022.07.01
自然豊かな町田で、いいモノと心地よい場所に出会う1日さんぽ
都心から電車で30分とアクセス便利な町田。大型商業施設が集まる駅周辺の繁華街は多くの人でにぎわう一方、ちょっと郊外に行くだけで、昔ながらののどかな里山風景が広がっています。今回ご紹介する鶴川や薬師池公園周辺は、豊かな自然環境がすぐ身近にあるのが魅力。心地いい暮らしのヒントが得られるミュージアムやショップのほか、町田産野菜や生乳などを使ったごはんやスイーツが味わえるお店もあって、何度でも訪れたくなりますよ。

自然に囲まれた「旧白洲邸 武相荘」で知る、白洲夫妻のていねいな暮らし

(左)竹林の散策路が整備され、自然景観を愛でながら散策できる(右上)入口の立派な瓦門(右下)茅葺き屋根が美しい母家
小田急線鶴川駅から徒歩15分の「旧白洲邸 武相荘」は、第2次世界大戦後、GHQとの交渉役として戦後の日本復興に大きく関わった白洲次郎と、随筆家で骨董や能などに造詣が深かった妻の正子が暮らした家です。夫妻は1943(昭和18) 年に移り住み、畑仕事をしながら生涯この地で暮らしました。

(左上)数えきれないほどの本が並ぶ正子の書斎(左下)囲炉裏の居間に並ぶ涼しげなガラスの器(右)土間スペースはタイルを敷いて洋風の応接間に
築150年余りといわれる茅葺き屋根の母屋はミュージアムとして一般公開され、全国から多くのファンが足を運んでいます。土間に革張りのソファを置いたモダンな応接間や正子の書斎など、伝統的な養蚕農家の古民家を自分たちのスタイルに合わせて手を加えていた、当時の白洲家の暮らしぶりがうかがえます。 奥座敷や板の間には、確かな審美眼に定評があった正子の着物や器など、日常的に使用していたと思われる高級品の数々を展示。サンフランシスコ講和条約締結時に吉田茂元首相が読み上げた原稿など、次郎が関わった貴重な資料も見応えがあります。

白洲家伝統のレシピを再現したレストラン

地元の人も食事に訪れるレストラン
隣接するレストランは、もともと白洲家のダイニングだった場所。夫妻の長女がレシピを監修し、カレーや親子丼など、家庭で日常的に食べられていた料理を再現したメニューが味わえます。

(左)ぷりぷりの海老が入った海老カレー1900円(右上)天井が高く、居心地の良い空間(右下)どら焼きとコーヒーのセット1480円
一番人気は白洲家伝統のレシピを再現したカレーです。玉ねぎ、人参、セロリなどの野菜をすりおろしてじっくり煮込んだカレーは、ほどよいスパイスが野菜の甘みを引き立てています。ごはんの横には千切りのキャベツが添えられていますが、これは野菜嫌いだった次郎が、カレーに添えたキャベツは残さず食べたというエピソードから。次郎はキャベツとカレーを混ぜて食べていたそうですよ。 粒あんと抹茶アイスをサンドしたどら焼きやチーズケーキなどのスイーツも。どら焼きの皮には、かつて次郎が使っていた焼きゴテを利用して「武相荘」の焼印が押されています。
旧白洲邸 武相荘
キュウシラステイブアイソウ
042-735-5732
レストラン042-708-8633
https://buaiso.com
ミュージアム入場料 1100円

空気を纏っているような播州織の衣類や雑貨を探しに「tamaki niime TOKYO MACHIDA」

カラーやデザインが異なる一点ものがそろう
小田急線鶴川駅近くにある「tamaki niime TOKYO MACHIDA」は、播州織の産地・兵庫県西脇市を拠点に、オリジナリティあふれるものづくりを発信しているアパレルブランドです。 原料となるオーガニックコットンを西脇市内で栽培し、播州織独特の先染織物の技法をベースに作られるショールは、付けているのを忘れてしまいそうな軽さとやさしい肌ざわりが特徴。日本だけでなく、海外にもファンが多い人気の逸品です。

鉄筋をカーブさせてコンクリートを流す「トラスウォール工法」で建てられた一軒家
関東初の直営店としてこちらのお店がオープンしたのは、2021年7月。店舗が入っている建物は、建築家の牛田英作とキャサリン・フィンドレイが1993年に完成させた「TRUSS WALL HOUSE」という名建築で、長い間、住居として使われていました。

店内は地上1階、地下2階の3階建て。屋上もある
代表の玉木新雌(たまきにいめ)さんは、この建物と出会ったことで東京出店を決めたのだそう。まるで洞窟のような建物の中は不思議と居心地がよく、唯一無二のものづくりを追求する「tamaki niime」の世界観にぴったりです。

(左)ショールは2200円〜(右上)鍋つかみ5500円(右下)晴雨兼用の傘11000円
お店をオープンして以来「長い間、外から建物を見て気になっていた」という地元の人が、中を見学しに来ることも多いそう。ショッピングを兼ねて、名建築を探訪しに出かけてみませんか?
tamaki niime TOKYO MACHIDA
タマキニイメトウキョウマチダ

レトロな見た目のスイーツを目当てに「beans farm」

欧州の山岳にあるような山小屋風のログハウス。何度かドラマの舞台にもなったそう
最寄りの鶴川駅からバスで10分ほどの住宅街の中にたたずむ「beans farm」は、この地で26年続く人気のカフェ。約10種類の豆を自家焙煎し、ハンドドリップでていねいに入れるコーヒーは、長年、地元の人たちに愛されています。

プリンアラモード660円、クリームソーダ660円
2020年のリニューアルオープン後はメニューを刷新。新たに加えたプリンアラモードやプリンアフォガートなどがクチコミで評判を呼び、プリンを求めて遠方からわざわざ訪れる人も少なくありません。 町田市小野路町の養鶏場から取り寄せる卵を使った固めのプリンは、昔ながらのむっちりとした食感。人気のプリンアラモードには、メロンやバナナなど季節の果物が8種類も♪ さらにコーヒーゼリーやバニラアイス、クッキーも添えられていて、食べ応え十分です。

(左)木目を基調にした店内は居心地抜群(右上)コーヒー豆は200g/1000円〜(右下)プリンもお持ち帰りできる
店内で販売されている挽きたてのコーヒー豆やドリップバッグ、クッキーやマフィンなどの焼き菓子は、おみやげにもよさそう。週末は混み合うこともあるので、予約をして出かけることをおすすめします。
beans farm
ビーンズファーム

町田の農産物とおいしいものに出会える「町田薬師池公園 四季彩の杜 西園」

ピクニック気分で過ごせる西園の芝生広場
町田駅からバスで約15分の「町田薬師池公園 四季彩の杜」は、東京ドーム3つ分ほどの広大な敷地に、芝生広場や歴史文化財など複数の施設が集まった公園。休日にのんびりと園内を散策すれば、豊かな緑に癒されて心身ともにリフレッシュできます。 西園のウェルカムゲートは、カフェ・レストランや直売所、多くのワークショップが開催されるラボ体験工房、誰でも自由に本が読めるライブラリー・ラウンジなどがあり、市内近郊に暮らす人々の憩いの場として親しまれています。

(左上)町田のおいしいものがそろう直売所(左下)地元のパティスリー&ベーカリー「こがさかベイク」の産みたてたまごプリン(右上)町田産のケール(右下)町田シナモンエール
西園の入り口にある直売所では、地元で採れた季節の野菜や果物、町田の産みたてたまごなど、豊富な種類の農産物を販売。地元の農家さんが採れたてを納品しているので、どれも新鮮で安心して食べられます。なかには、アーティチョークやアイスプラントなど、スーパーでは手に入りにくい西洋野菜も。おいしい食べ方を紹介する手書きのポップが参考になります。 町田産のはちみつで作ったキャンディーや町田産の緑米を使ったおはぎなども人気。ここに来れば、町田のおいしいものやいいものがいろいろ見つかりますよ。

地元食材で作るごはんやスイーツが食べられるカフェ「44 APARTMENT薬師池店」
カフェの大きな窓からは、芝生広場が見渡せる
園内にあるカフェ「44 APARTMENT薬師池店」では、広々とした開放的な店内で、町田産の食材を使ったオーガニックな料理やスイーツが味わえます。
薬師バーガー1188円
一番人気の「薬師バーガー」はパテにベーコン、チーズ、目玉焼きなどをはさんだハンバーガーに、たっぷりのフライドポテトが添えてあるボリューミーな一品。ほかにも、ステーキプレートやサンドイッチプレートなど、ランチにぴったりなカフェフードがそろっています。
薬師ソフトクリームは左からミルク473円、ミックス528円、ブルーベリーの3種類(イートインの価格)
北島牧場の町田産牛乳で作る「薬師ソフトクリーム」はカフェの看板メニュー。新鮮なミルクを使ったソフトクリームは甘すぎず、コクがありながらも後味はさっぱりとしています。
サンドイッチやカレーなどのテイクアウトメニューを注文して、公園内の好きなところで景色を眺めながら食べるのもいいですね。また、手ぶらでBBQを楽しめるプランもあるので、友達同士やファミリーで、気軽にグランピング気分が楽しめますよ。
町田薬師池公園 四季彩の杜 西園
マチダヤクシイケコウエンシキサイノモリニシエン

緑豊かな「薬師池公園」や「町田ダリア園」にも足をのばしましょう

(上)薬師池は都内屈指の野鳥観察スポット(左下)池の蓮は7月中旬から8月上旬頃が開花のピーク(右下)切妻屋根の薬医門の先には江戸時代の古民家が移築されている
「四季彩の杜」の中心に位置する薬師池公園は「日本の歴史公園100選」「東京都指定名勝」などに指定されている町田市を代表する景勝地です。 梅や花しょうぶ、大賀ハスなど、四季折々の花々で彩られる園内には、国指定重要有形文化財の「旧永井家住宅」や、東京都指定有形文化財の「旧荻野家住宅」といった歴史的建造物も。いずれも市内から移築されたもので、内部を見学することができます。

(左)薬師池公園で30年以上続く茶店(右)クリームあんみつ800円、紫蘇ジュース300円
公園さんぽに疲れたら、薬師池の前にたたずむ古民家風のやくし茶屋で休憩しましょう。店内や屋外の縁台で、かき氷やあんみつなどの甘味や、いそべ巻き、焼きおにぎりなどの軽食が食べられます。
薬師池公園
ヤクシイケコウエン

夏から見ごろを迎える「町田ダリア園」
夏から秋にかけて咲くダリア
西園から徒歩10分ほどの「町田ダリア園」にも足をのばしてみましょう。ここでは約500品種、約4000株ものダリアが栽培され、夏から秋にかけてさまざまな品種のダリアが咲き乱れます。園内のお花屋で、ダリアの花苗を購入することもできますよ。
町田ダリア園
マチダダリアエン
http://www.dahlia-machida.com
入園料550円 (中学生まで無料)

町田のとれたて野菜が味わえる本格イタリアン「Erbetta」

(左上)店内は落ち着いた雰囲気(左下)小田急線町田駅北口から徒歩3分(右上)地元産の旬の野菜がふんだんに使われる(右下)壁にはイタリアの風景写真などが飾られている
町田で26年続く「Erbetta」は、本格的なイタリアンをリーズナブルに楽しめるレストラン。ランチタイムには、近くの会社で働く人たちでにぎわう人気のお店です。 イタリアンカラーを基調にしたアットホームな雰囲気の店内では、町田市が認定する町田産野菜「まちベジ」をふんだんに使った料理の数々が味わえます。
季節野菜の彩ペペロンチーノ1200円、ヤリイカのグリル レモンケッパーソース1680円
前菜からパスタ、ピザ、肉料理まで、種類豊富なメニューがそろっていますが、どのお皿にもこだわりの野菜がたっぷりと使われているのが特徴です。なかでも、旬の野菜が10種類以上入った「季節野菜の彩ペペロンチーノ」は、見た目もカラフルで食べ応えのある一皿。もちもちのパスタとそれぞれの野菜の食感が楽しめますよ。 「Erbetta」はイタリアを中心にしたワインの品揃えも豊富。ワインを片手に、のんびりとランチやディナーを楽しんでみてはいかがですか?
Erbetta
エルヴェッタ

※終了しています※【町田のいいものプレゼント♪】抽選で計5名様に町田市のおみやげや食事券をプレゼント♪
自然豊かで少しのんびりできる場所もありながらほどよく都会な町田。町田は今回ご紹介した場所以外にも、すてきな場所やすてきなものがあふれています。そんな町田のいいところを「ことりっぷアプリ」の写真投稿機能で旅好きな人と写真や情報のシェアをしてみませんか。 またアンケートにお答えいただいた方の中から抽選で計5名様に町田市のおみやげや食事券をプレゼントいたします。みなさまのご応募をお待ちしております♪プレゼントはお好きなものをお選びください。 《賞品》 ・「旧白洲邸 武相荘」ミュージアム入場券2名様分を1セット ・「tamaki niime TOKYO MACHIDA」のショール〈roots shawl MIDDLE〉 ・「町田薬師池公園 四季彩の杜 西園」直売所でみつけた町田のいいもの詰め合わせ ・「44 APARTMENT薬師池店」 薬師バーガーと薬師ソフトクリーム(ミルク)食事券1名様分 ※使用期限は2022年12月中までを予定しています ・暮らしの道具と季節のおいしい台所「ヒュッテキュッヒェ」 オリジナルてぬぐいとイサドデザインの紙モノのセット 応募期間:~9月30日(金)まで 賞品の発送:10月中旬 ※当選者の発表は、賞品の発送をもって代えさせていただきます。
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小野澤啓子 写真:山田ミユキ、清水ちえみ
町田市シティプロモーションサイト「まちだで好きをつづける」

東京のはしっこの町田市は、自然もいっぱい、ほんのり都会で、不自由なことは…ほとんどない。都会っぽさも感じられるところに、普段着で行けちゃう気楽さが町田にはあるんです。働き方の価値観がガラリと変わった、この2年。ここに生まれ育った人も、学生時代に初めて触れた人も、その先も町田に住み続ける、そんな選択肢ができた気がしませんか?もうどこに住んでもOKな時代。緑に癒されながら、気張らず、自分の“好き”を町田で続けてみてはいかがでしょうか。
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