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2023.08.15
世界各国のインテリアやファッション雑貨が並ぶ。東銀座『FEELSEEN』|by PARISmag
毎日の暮らしのなかで少しだけ心が弾むような豊かさをお届けするWEBマガジンPARIS mag(パリマグ)から、東銀座『FEELSEEN』をご紹介します。
2022年5月に東銀座にオープンした『FEELSEEN(フィールシーン)』は、パリや東京、ニューヨークを中心に世界各国のクリエイーターが手掛けるインテリア雑貨やファッション雑貨などを扱う4階建てのライフスタイルショップ。
店名の『FEELSEEN』は、心から共感できることを見たときに使う「I FEEL SEEN(見られている気がする)」から名付けられたそう。 お店に訪れたときに、「私の好きなものが揃っていて、なぜか見透かされている気がする」と感じたり、この4階建てのビルにワクワクしたり、みんなが共感するコミュニティの場になってほしいという意味が込められています。
暮らしの中に色を取り込む。1階フロア「PARADE」
こちらのお店は、4階建てになっており、各フロアごとにコンセプトが異なります。 まずは、1階フロア「PARADE(パラード)」。名付けの親は、この部屋のバイヤーでもあるマルト・デムランさん。南フランスに住み、パリやマルセイユを中心に活動しているマルトさんは、暮らしや生活の中に色を取り入れて楽しむことを大切にしているそう。 そんな彼女の色合いを使ったファッションやインテリアの世界観が、ここ「PARADE(パラード)」では存分に楽しめます。
ミディアムプレート/ボウル
マルトさんは、日本のものづくりの中でも特に、職人の技術力の高さにとても関心を持っているそう。今回は、そんな日本のものづくりと何かできないかというマルトさんの要望で、マルトさんがデザインし、日本の職人が手作りしたお皿やボウルが並んでいました。 やはり、特徴的なのは色。淡い緑や青など、目を惹かれるような色合いです。お皿は全部で5色、ボウルは3色ずつ展開されているので、自分の好きな組み合わせで自宅のテーブルを飾るのも素敵ですよね。
ワックスダンスライト(マルト・デムラン セレクト)
また、1階フロアでも特に目に入ったのがこちらのライト。フランスの女性デザイナーが手掛けるブランドのライトだそうで、アフリカの柄が個性的で特徴的です。いくつかの色を組み合わせて並べて飾るのもおすすめだそう。
古く長く使われてきたものに新しい価値を。2階フロア「蒐集家の部屋」
次にご紹介するのは、2階フロア「蒐集家の部屋」。このフロアは、もともと日本舞踊家の稽古場だったそう。そのまま残された板の間や障子が、さらに素敵な雰囲気を感じさせます。 「蒐集家の部屋」は、古く長く使われてきたものに新しい価値を感じ、時間を共有するというコンセプトが付けられています。ここには、ヴィンテージのアンティークやアート、また現代のクリエイターの作品も入り交じって並んでいます。 その他にも、『アッシュ・ペー・フランス』創業者であり、現在は独立して『FEELSEEN』のクリエイティブディレクターを務める村松さんの書斎に置かれていた家具やアートがありました。
ヴェール テット(ラ・スフルリー)
こちらは独特のデザインが特徴的なグラスは、彫刻の型を制作する職人でもあるアーティスト、セバスチャンとパートナーのヴァレンティナの作品。 自分の家族が代々使い続けてきた日用品など、ヨーロッパで愛用されてきた「形」に着目し、そこに現代のデザイン、機能性を取り入れて、フランス、イタリアの伝統的な技法でひとつひとつ手作りしているといいます。 ほぼ100%リサイクルガラスを再利用し、気泡の風合いや歪んだフォルム、リサイクルガラスの調合による色合いなど、1つとして同じものはないそう。
こちらはペイジ・マーティンさんというアメリカのデザイナーの作品。ペイジさんは、受賞歴のあるダンサー・振付家・パフォーマーでもある方だそう。 こちらのリングは、知り合いが大事にしていた木をわけてもらって使ったり、幼少期に遊んでいたスーパーボールを使ったり、さまざまな素材で作られています。 ペイジさんは「デザインはコミュニケーションのツールである』と語っており、 作品の背景にあるストーリーと個性的なデザインが一層、自分のファッションを楽しくしてくれそうですね。
天然の香りや色で温かみを楽しむ。3階フロア「WELLNESS」
3階に上がると、先程のフロアとはガラリと雰囲気の違った空間が。こちらは3階フロア「WELLNESS」。“繭の中”というコンセプトが掲げられたこのフロアは、古い麻布に覆われた空間で、天然の香りや色など温かみのあるリラックスした空間を楽しむことができます。
こちらは、イタリアやフランスを中心に美しいフラワープリントや、ヴィンテージを再構築した洋服が並んでいます。
特に、植物が描かれたベッドカバーは、イタリア人女性のデザイナー のコロンバさんが手掛けます。コロンパさんは彼女の庭や田舎で摘んだ植物、果物や野菜を使いテキスタイルをデザインします。 アンティークの布は、植物などで自然に染めたもの。自然の温かみを暮らしの中に取り入れ、感じることができます。
ゆっくり癒される空間。4階フロア「ギャラリースペース」
「Restaurant」ma.macaron個展 ※記事掲載時は終了
最後の4階フロアは、ギャラリースペース。私たちが訪れた8月には、横振りミシンによる刺繍モチーフで、独自の世界観を創り出す刺繍作家マ・マカロンさんの個展が行われていました。
「刺繍のレストラン」がテーマの個展は、お皿やカトラリー、お肉もお魚もお野菜もワインも刺繍で表現されています。他フロアを眺めたあとは、このギャラリーのアートでゆっくり癒されるのが『FEELSEEN』の醍醐味かもしれません。
普段の暮らしの中では出会えない、素敵なインテリアやファッション、アートに出会える『FEELSEEN』。まるで異世界に飛び込んだような空間に、刺激と癒の両方が楽しめます。きっとみなさんも共感や好きが見つかるはず。そんな素敵なお店でした。
FEELSEEN
フィールシーン
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