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2022.08.15
レトロな蔵のまち・川越にある縁結びのパワースポット「川越氷川神社」
蔵造りの建物が並ぶレトロな雰囲気の城下町、川越。そんな川越の中心部にあって、縁結びのパワースポットとして知られるのが「川越氷川神社」です。神秘的な「絵馬のトンネル」や縁起のいい鯛のおみくじなど参拝の楽しみもいっぱい。夏は境内で祭事「縁むすび風鈴」が行われ、遠方からも多くの人が訪れます。蔵のまちさんぽを兼ねて訪れてみませんか。
川越城下の守護神として古くから親しまれてきた古社
拝殿。奥にある本殿は県の重要文化財にも登録
JR・東武東上線川越駅からバスで約10分、川越の総鎮守として名高い「川越氷川神社」。こちらは今から1500年前、古墳時代の欽明天皇二年に創建されたと伝えられる古社です。室町時代に川越城が築かれてからは、城下の守護神、川越藩領の総鎮守として篤く信仰されてきました。江戸時代後期の建築で、江戸彫と呼ばれる彫刻が全面に施された本殿を中心に、境内には凛とした空気が漂っています。
家庭・夫婦円満の神さまにして、縁結びのパワースポット
樹齢600年のケヤキのご神木
主祭神は素盞嗚尊(すさのおのみこと)で、出雲大社の縁結びの神様としても知られる大己貴命(おおなむちのみこと)など、全部で五柱の神様が祀られています。これらの神々が家族関係にあるため古くから「家庭円満の神さま」、さらに2組の夫婦の神さまが含まれていることから「夫婦円満・縁結びの神さま」として信仰されてきました。本殿裏のご神木も霊験あらたかと評判で、周囲の石路をまわるとさらにパワーがいただけるそうですよ。
祈りがかたちとなる3万枚以上の「絵馬のトンネル」
境内の奥側から見た絵馬のトンネル
境内でぜひ訪れたいのが「絵馬のトンネル」。こちらは絵馬がトンネル状に奉納されているもので、その数3万枚以上。人々の祈りが集まれば集まるほど神さまの力が強くなるとされ、それをかたちにしたいと2003年につくられました。歩く方向によってトンネルの先に光が見えたり、樹木のうっそうとした暗がりが広がったりと神秘的な変化が楽しめます。
持ち帰り用の小さなかわいらしい絵馬がつく縁結びの絵馬700円
7月から9月上旬の祭事「縁むすび風鈴」
「縁むすび風鈴」の時期は境内がひときわカラフルに
夏の風物詩として2014年から続いているのが「縁むすび風鈴」です。「風の便り」という言葉にもあるように、日本では古くから風が人の想いを運んでくれると考えられてきました。その風を涼やかな風鈴の音で感じられるよう、7月上旬~9月上旬には境内に風鈴棚が登場。短冊に願いをこめて奉納することができます。社務所では職人さん手づくりの江戸風鈴も頒布されます。
縁起のいい鯛のおみくじや個性あふれるお守りの数々
「あい鯛みくじ」300円。張り子の鯛のなかに恋みくじが入っている
願いを託した後は、おみくじをひいて神さまにおうかがいをたててみましょう。こちらでは鯛をかたどった「鯛みくじ」が目を引きます。「一年安鯛みくじ」と「あい鯛みくじ」の2種類があり、備え付けの小さな釣り竿で釣り上げるユニークな趣向。釣り上げた鯛は縁起物のため、おみくじの内容にかかわらず持ち帰って部屋や玄関に飾るとよいそうですよ。
(左上)御朱印符500円と御朱印帳1500円、(右上)万葉集を題材にした「むすびの歌占」200円、(右下)「美守」と「であいこい守」各500円、(左下)「縫いつけまもり」1000円
御朱印やお守りは境内の社務所でいただけます。布製の小さなお守りと赤い糸が紙の箱に入った「縫いつけまもり」は、縁結びのほか、安産、すこやか、勝ち、合格の5種類が選べます。心身ともに美しくあるようにと願いをこめる「美守(うつくしまもり)」、新たな出会いを求める人の「であいこい守」などじっくり選んでいきましょう。
写真を撮りたくなるスポットもまだまだあります
木々に囲まれた赤い糸のベンチ
夫婦や友人で記念撮影をしたいのが、境内奥にある「赤い糸のベンチ」。スマホを設置する台があるので自撮りに挑戦しやすいスポットです。大鳥居脇の氷川会館周辺は2023年春まで工事中ですが、こちらの仮囲いには神社にちなんだ風物を描いた絵が。今だけのアート写真を楽しむ参拝者も見かけますよ。 広すぎず、狭すぎず、のんびりするのにちょうどいい「川越氷川神社」。城下町・川越の歴史と文化を感じながら、ゆっくりとめぐってみませんか。
仮囲いに描かれたアートいろいろ
川越氷川神社
カワゴエヒカワジンジャ
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佐藤史子 写真:山下コウ太
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