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2022.09.12
アートからランチまで♪清澄白河のアートスポット「東京都現代美術館」へ
清澄白河駅から徒歩10分、近年「コーヒーの街」としても知られるエリアにある「東京都現代美術館」。現代美術に特化したこの美術館は、2019年に全面的にリニューアルされ、隣接する木場公園とともに街のランドマークとして親しまれています。絵画、彫刻、ファッション、建築、デザインなど幅広いジャンルの企画展やコレクション展が開催され、常設展示されている彫刻作品の数々も魅力。気軽にアートに触れられます。アートの鑑賞後は、2階のカフェでサンドイッチやスイーツをほおばりゆったり過ごすのもおすすめですよ。
ユニークな外観が目印です
三ツ目通りに面した入口
東京メトロ半蔵門線清澄白河駅のB2出口からから徒歩9分、静かな住宅街を抜け、三ツ目通り沿いに現れるのが「東京都現代美術館」です。こちらはコンテンポラリーアートに特化した美術館。三角形が幾重にも連なる、ユニークな外壁が印象的です。
天井が高く開放的なエントランス。ここからアートとの出会いがはじまる
館内に入ると、全長140メートルのエントランスホールが広がります。こちらの美術館は2019年3月に、約3年にわたった大規模改修工事を終えリニューアルオープン。木場公園からの動線も整備され、より開かれた美術館になりました。約5500点の収蔵作品を生かして、絵画、彫刻、ファッション、建築、デザインなど幅広い展覧会を開催しています。企画展だけでなくコレクション展も見応えがあり、「MOTコレクション」展として年に3~4回、設定されたテーマに沿って収蔵作品から100 ~200点を選んで紹介しています。
美術館内を散策するように気軽にアート鑑賞
吹き抜けの開放的な空間に展示された、アルナルド・ポモドーロ『太陽のジャイロスコープ』(1988)
リニューアルで美術館の回廊動線が整備されたことにより、館内には行き止まりがなく、より自由に行き来ができるようになり、好きな順路で回ることができるようになりました。美術館の至るところには常設展示されている彫刻作品が点在。こちらは『太陽のジャイロスコープ 』。
施設の中庭に展示されている、リチャード・ディーコンの『カタツムリのように B』(1987-1996)
こちらは野外彫刻『カタツムリのように B』。カタツムリの殻と体のようなこのオブジェは、隙間から通り抜けたり直接触れたりすることができます。特にアートの知識がなくても、シンプルに体感するのが現代アートの醍醐味のひとつ。気になった作品があったら、立ち止まって眺めてみて。
カフェのメニューをテイクアウトして中庭で味わうこともできる
特徴的な外壁や曲線美が印象的なベンチが印象的な中庭にも自由に入ることができます。什器設計はAesopやブルーボトルコーヒーの店舗設計を手がけたことでも知られる、スキーマ建築計画の長坂常氏。
サウンド・アーティスト鈴木昭男の作品『点 音(おとだて)』(2018-2019)
中庭で見つけたのが、足あとのようにも耳のようにも見えるマークが入ったこのプレート。こちらは『点 音(おとだて)』という作品で、館内外のいろいろな場所に設置されています。「聴く意識」の覚醒を誘いながら「道草=気づき」の感覚をもたらすアート作品なので、ぜひプレートの上に立って、目の前に広がる景色を眺めて、耳を澄ませてみて。
企画展も見逃せません
左:ジャン・プルーヴェ《「カフェテリア」チェア No. 300》1950年頃 Laurence and Patrick Seguin collection © Galerie Patrick Seguin © ADAGP, Paris & JASPAR, Tokyo, 2022 C3892 右:「ジャン・プルーヴェ展 椅子から建築まで」展示風景、東京都現代美術館、2022年 Photo: Osamu Sakamoto 《F 8×8 BCC組立式住宅》Yusaku Maezawa collection © ADAGP, Paris & JASPAR, Tokyo,2022 C3924
常設作品はもちろんのこと、年6~8本行われている企画展も要チェックです。 現在は、20世紀の建築・工業デザインの分野に大きな影響を与えたジャン・プルーヴェの大規模展覧会「ジャン・プルーヴェ展 椅子から建築まで」を開催中。オリジナルの家具や建築物約120点に加え、図面やスケッチの展示など、プルーヴェの仕事を広く紹介しています。※こちらの企画展は終了しています。
アートを鑑賞した後は2階のカフェでひと息
エントランス1階から階段を上がって2階の店舗へ
アートを楽しんだ後は、おいしいものを食べながら余韻に浸るのもいいですよね。施設内にはカフェ「二階のサンドイッチ」とレストラン「100本のスプーン」の2つのお店が併設されています。この日は「二階のサンドイッチ」を訪れてみました。
カフェは美術館の入館料を払わなくても利用できる
2019年のリニューアルで登場したこちらのお店のコンセプトは「サンドイッチは額縁のような。」。“自由に移動可能なものにした”という点で、サンドイッチは食における「額縁とアートの関係」に似ているということから、サンドイッチの専門店のオープンに至ったそうです。サンドイッチに挟むのは単なる具材ではなく、それだけでも成り立つ “一皿の料理”。美術館地下1階のレストラン「100本のスプーン」のシェフが仕込んだ本格派です。
アジフライを挟んだサンドイッチも人気
店内に並ぶサンドイッチは、定番の「いつものサンドイッチ」と日替わりの「ときどきのサンドイッチ」の常時7~8種類。旬の食材を使った新メニューが登場することもあり、ほかにデザート感覚で味わえるクロワッサンサンドなどもそろいます。
特製ソースとグリルチキンの彩りバゲットサンド680円と「蜂蜜とレモンのジャスミンティー」600円
1番人気は「特製ソースとグリルチキンの彩りバゲットサンド」。醤油ベースのオニオンソースで仕上げたグリルチキンのほか、レタス、トマト、レモン、イタリアンパセリなど新鮮な食材がサンドされ、ボリュームたっぷりです。サンドイッチに使われているバンズは、同じ清澄白河に本店を構えるB²(ビースクエアード)のもの。ほんのり甘めのパンは具材との相性も抜群です。
色とりどりのドリンクもキュート
左から「蜂蜜とレモンのジャスミンティー」、「有機のいちごミルク」660円、「ラズベリーと紅茶のソーダ」600円
サンドイッチとともに味わいたいドリンクも種類豊富。「蜂蜜とレモンのジャスミンティー」や「有機のいちごミルク」、「ラズベリーと紅茶のソーダ」など個性豊かなメニューがそろい、見た目も鮮やかです。鮮やかな色味は食材の自然な色で、砂糖を使わずアガベシロップなどオーガニックな素材を使ったやさしい味わい。ちなみにカップに描かれている模様は、“サンドイッチの具材”を表しているのだそう。全部で5種類あり、「これはチーズかな?」「これはトマト!」など、想像を膨らめるのも楽しいです。
「BLTブローチ」各680円
カップの柄はオリジナルのブローチにもなっています。トートバックや洋服の襟元などに付けて、おしゃれのワンポイントにするのもよさそうです♪
「クッキーが突き刺さったソフトクリーム」720円
スイーツのおすすめもご紹介。こちらは「クッキーが突き刺さったソフトクリーム」。ソフトクリームの下にはスポンジケーキが入っていて、サンデー仕立てになっています。ソフトクリームはすっきりとした甘さながらミルクのコクが感じられ、添えられたココアビスケットもサクサクです。
テイクアウト用のバッグもカップと同じ模様入り
サンドイッチやドリンク、スイーツなど、お店のメニューは全品テイクアウトも可能。天気のいい日はテイクアウトして、隣接する木場公園でのんびり味わうのもおすすめですよ。 身近にアートに触れられおしゃれなカフェで一息もできる、開かれたアートスポット「東京都現代美術館」。ぜひ一度訪れてみてくださいね。
東京都現代美術館
とうきょうとげんだいびじゅつかん
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クエストルーム 写真:古本麻由未
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