金沢の伝統にふれ、縁結びの神社がある白山へ。やさしい味の甘味もいただきましょう
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金沢の伝統にふれ、縁結びの神社がある白山へ。やさしい味の甘味もいただきましょう

歴史もあり、アート、クラフト、和菓子など、魅力がつきない、古都・金沢。一度は訪ねたことがある方も多いのではないでしょうか。今回は、二度め、三度めの金沢旅におすすめの伝統工芸の体験や、金沢の和菓子の歴史にふれられる立ち寄りどころを、また、金沢を軸にして、金沢市のお隣にある白山エリアにも足をのばす、新たな旅のプランをおすすめします。 金沢で水引や落雁といった美しい文化にふれ、縁結びの神様で知られる白山市の「白山比咩神社」に参拝した後は、おいしいカフェでひと息ついたり、趣ある町並みを歩いたり。自然豊かな山並みを眺めて、リラックスできる旅になりますよ。金沢からお隣の白山へは「白山詣双六」というユニークなスタンプラリーもしながら、春の金沢・白山へ、旅してみませんか。

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200色から選ぶ、世界でひとつの水引アクセサリー

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カラフルな水引の「香袋」4950円は全10種類。プレゼントにもおすすめ

金沢市内を流れる犀川の畔にたたずむ「自遊花人」は、伝統ある水引を、身に着けたり飾ったりと日常に使えるものにアレンジした水引ギャラリーです。水引作家の廣瀬由利子さんが生み出すオリジナリティあふれるデザインは、アクセサリーや小物をはじめ、店や宿の照明や壁の装飾などインテリアにも取り入れられ、水引の新たな魅力を感じます。 自由な発想で作るその世界観は「四季の糸」と名付けられたオリジナルの200色の水引にも。和紙を撚ったものに糸を巻いた丈夫な「飾り糸巻き水引」を使い、季節の移ろいを繊細なグラデーションで表しています。最近はくすみ色や深いブドウ色など、お客さんのリクエストに応えて新色もできるそう。その水引を使ったワークショップも行っています。

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(左上)オプションでは「四季の糸」から好きな色を選べる (右上)基本のあわじ結びが完成 (左下)ペンダント珠は水引を通して球体にしていく(右下)水引ワークショップで作った「ペンダント珠」4400円(上)と「ペンダントクローバー」3850円(下)。水引の色変更は1色110円

今回は初級60分の「ペンダントクローバー」と中級90分の「ペンダント珠」に挑戦。職人さんに丁寧に教えてもらえるので、初心者でも大丈夫です。購入したキットでの制作以外に、200色から選べるオプションもあります。色選びを楽しみながら「シャイニングアイボリー」や「ディープシェルピンク」などの名がついた水引を選んでスタート。 自遊花人の作品は、水引の基本結び「あわじ結び」がベースだそう。まずは基本を練習してから本番に。クローバーは2~3本の水引を使ってあわじ結びからクローバーの形にし、珠は1本でクローバーを作り、丸めていきます。あわじ結びのサイズが1ミリ違ったり、力加減が違ったりするだけで、完成の大きさも変わってくるのが面白いところ。チェーンに通せば、オリジナルのかわいいペンダントの完成です。余った素材で家でも制作できますよ。

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(左上)カラフルな水引の照明が飾られている水引ミュージアム (左下)14色ある人気のイヤーカフ2640円 (右上)ドライフラワーと合わせた水引花束5500円~は贈り物にもぴったり (右下)ココナッツのようなデザイン水引「ココナ」

ギャラリーでは水引で作るおしゃれなアクセサリーや香袋などの小物、水引花束、バッグのほか、水引キットや水引素材も販売しています。何が出てくるのか楽しみな水引のガチャガチャも設置され、職人手作りのかわいい水引アクセサリーが出てきますよ。 ギャラリーの隣にある水引ミュージアムでは、照明などのインテリアの水引も見学できます。和の空間にディスプレイされた水引は見応えがあるので、ぜひ立ち寄ってはいかが。

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金沢の水引 自遊花人

カナザワノミズヒキジユウカジン

clock-icon10:00~16:00(水引ワークショップは10:30~、14:00~、要予約)
pin-icon無休、年末年始
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https://www.jiyukajin.net/
水引ミュージアムの料金は、大人500円、小学生から高校生200円

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1つ1つ丁寧に手作りする優美な落雁に心ときめく

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赤、緑、紫のかわいらしいパッケージに入った「花うさぎ」3色15個入540円

1849(嘉永2)年創業の「落雁 諸江屋」は、昔ながらの製法で落雁を作り続けている金沢の名店です。和紙を包んだ姿がうさぎのように見えることから「花うさぎ」と名付けた花形の落雁は、地元の餅米を粉にした寒梅粉に、上質な和三盆を加えて木型で作るもの。シンプルだからこそ職人の丁寧な仕事が光り、口どけのやさしい上品な甘さの落雁になります。 「加賀宝生」は落雁粉を使い、塩味の効いたサクサク食感の生らくがんに、手作りの羊羹をはさんだ代表銘菓。モノトーンの美しいお茶菓子です。もともと「半生」と呼ばれていたタイプの落雁ですが、40、50年前に諸江屋が初めて「生」と名付けたことから一般にも「生らくがん」が定着したそう。粒あんをはさんだ生らくがん「濃茶楽雁」も人気です。

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(左上)やわらかい食感の生らくがん「加賀宝生」10個入り1350円 (左下)2021年にリニューアル。店内も吹き抜けで白を基調とした明るい雰囲気に (右上)「わび」タンス(小)1080円。プレゼントにも (右下)新作の「焼落雁 華ぼうろ」6個入り670円

「焼落雁」という新たなネーミングで登場したのが「華ぼうろ」。落雁の材料にバターと白あんを加えた洋風テイストの落雁です。バターの風味もよく、クッキー感覚で味わえます。伝統と進化が融合した新しい落雁に出会えますよ。 茶道でいただくお菓子であることから、「落雁は居住まいを正していただくものです。熱いお茶を用意して、息抜きのお茶の時間を作る。リフレッシュする時間を演出できるお菓子です」と7代目の諸江さん。城下町・金沢に受け継がれてきた優雅な文化に思いをめぐらせながら、お気に入りのお茶を淹れて、上品な甘さの落雁をゆっくり楽しんでみませんか。

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落雁 諸江屋 本店

ラクガンモロエヤホンテン

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前田家ゆかりのお寺にある不思議な井戸を見学

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1783(天明3)年に建てられた本堂。金沢市の本堂建築の変化を知ることができる貴重なもの

金沢市東山の卯辰山山麓の高台にあり、眺望もいい「西養寺」は、前田利家や利長が信仰した加賀藩ゆかりのお寺。前田家の移転とともに寺を移し、1612(慶長17)年に現在の地で天台宗寺院の触頭に任命された由緒ある寺院です。境内には金沢市指定文化財の本堂や鐘楼をはじめ、天神様や稲荷神社、樹齢400年以上ともいわれるタブノキがあります。 西養寺は、江戸末期頃に刷られた絵すごろく「新版手擲清水参並白山詣双六」の振りだしとして選ばれたお寺でもあります。このすごろくは金沢市から白山市鶴来(つるぎ)まで全24か所をめぐり、白山市の「白山比咩神社」が上がりです。こちらを現代版にした「白山詣双六」は、振りだしと上がりは同じで、19か所の名所をめぐりながら白山参詣が楽しめます。

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(左上)「手たたき清水の井戸」は必見 (左下)新旧の絵すごろく「白山詣双六」(右上)双六スタンプラリーのQRコード設置場所には看板があるのでスマホをかざして (右下)1851(嘉永4)年築の鐘楼。放射線状の扇垂木や彫刻に注目

西養寺に事前連絡をして本堂建物内で見ておきたいのが、「手たたき清水の井戸」。1858(安政5)年11月に井戸ができたと書かれた古井戸は、白山の水とつながっていると言い伝えがあり、井戸に向かって手をたたくと白山比咩神社まで願いが届くといわれています。手をたたくと井戸から反響があり、その伝承を感じることができますよ。 「白山詣双六」はQRコードを使うスタンプラリーで、設置ポイントは全8か所。5か所でスタンプを読み取ったら「加賀染の手ぬぐい」がもらえるので、金沢市をチェックしたら、白山市へ向かいましょう。

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西養寺

サイヨウジ

clock-icon参拝自由(御朱印は8:30~17:00、建物内部の見学は要事前連絡)
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老舗醤油店のカフェで味わう奥深い醤油スイーツ

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美しい九谷焼の器で供される「ガトーショコラ」600円と「甘糀」600円。セットは100円引き

白山市鶴来は「白山比咩神社」や「金劔宮」の門前町として栄えた町。白山の伏流水が豊富で、醸造も盛んです。かつてお殿様も通ったメイン通りにある「おや玉」の名で知られる「大屋醤油」もそのひとつ。1877(明治10)年に醤油業を始めました。甘めの醤油は角がない、まろやかな味わいが特徴です。 この醤油店の一角に、2022年11月にプレオープンしたのが「大屋醤油カフェ」。代々、旅館や和菓子店など時代に合わせた商売をしてきたことから、今回はカフェとして新たな挑戦をしたそう。2023年4月の本格オープンに合わせてテラス席も準備中。チーズケーキ作りが好きな5代目の奥様が、製菓を学んだ姪とともに手作りの醤油入りスイーツを提供しています。

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(左上)築170年の歴史ある建物を活用したカフェスペース (左下)お菓子に使っている「白山の雫」500mlと900ml(右上)能登の「マルガージェラート」と「大屋醤油」のコラボジェラート。シングル450円(右下)「ビスコッティ」200円や「ホロホロクッキー」240円など8~10種類の焼き菓子が並ぶ

どのスイーツにも、5代目が作った白山市産の丸大豆100%と天日塩を使った人気の醤油「白山の雫」ときび砂糖を使用しており、甘さ控えめです。人気メニューは濃厚な「ガトーショコラ」。ほのかに感じる醤油が甘みを引き立てています。本日のケーキは4種類あり、「ラムレーズンクリームチーズケーキ」などが並びます。代々使われていた九谷焼の器や塗りのお盆での素敵なおもてなしに、心もワクワク。地元の糀店の玄米糀で炊いた「甘糀」や、こだわりのコーヒーと一緒にいただくのもおすすめです。 もう1つの人気が、能登の人気店「マルガージェラート」とコラボした、醤油入りオリジナルフレーバーのジェラートです。食べた瞬間から味が変わっていくのを楽しめる一品。複雑でリッチな味わいに驚きます。鶴来散策のあとはぜひカフェでゆっくり過ごしては。

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大屋醤油カフェ

オオヤショウユカフェ

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江戸時代創業の白山の伏流水で醸す地酒を堪能

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左から「加賀梅酒 スパークリング」200ml 428円、2年熟成「加賀梅酒」300ml 858円

白山市には「白山菊酒」と呼ばれる日本酒の蔵元が5軒あり、鶴来にも2軒あります。その1軒が江戸享保年間に創業した「小堀酒造店」です。銘柄名は世阿弥の謡曲「高砂」から名付けられた「萬歳楽(まんざいらく)」。名のようにお祝い事にふさわしいお酒を造り続けています。 白山の伏流水で醸す日本酒は、現在は白峰に向かう途中にある自然豊かな「森の吟醸蔵」で造られ、築250年の趣ある酒蔵直営店裏の「鶴来蔵」では、「加賀梅酒」を造っています。厳選した紅映梅(べにさしうめ)を用い、2年、5年、12年と熟成させた「加賀梅酒」は琥珀色の美しい梅酒。濃厚でまろやかな甘みがたまりません。ノーベル賞関連のパーティーにも選ばれたことがあり、そのおいしさは折り紙付き。

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(左上)メイン通りに建つ風格ある建物 (左下)左から萬歳楽「百万石乃白 純米大吟醸」720ml 2000円、「石川門 純米」720ml 1422円、「白山 純米大吟醸」720ml 3300円 (右上)試飲が可能。味わいも1つ1つ違う (右下)手前の「萬歳楽 大吟醸 隠し酒」は古酒にする前の上質なお酒で人気

日本酒は酒米にもこだわりがあります。古酒も造られるハイクラスの「白山」は、品質の高い兵庫県の特A-A地区の山田錦ですが、個性豊かな石川県産の酒米も積極的に使っています。「石川門」の純米は雑味が少なくすっきりした軽快な辛口で、新しいブランド酒米の「百万石乃白」の純米大吟醸は華やかで甘みがあり、女性に人気の1本。「甚」は希少な酒米を作る地元農家に思いを伝えたことから生まれたお酒で、辛口で食事にもぴったり。 店内では古酒と梅酒スパークリング以外、生酒を含めて全種類の試飲ができるので、好みのお酒が見つかりますよ。スタッフに相談しながら、お気に入りの1本を選んでみては。

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小堀酒造店 萬歳楽直営店

コボリシュゾウテンマンザイラクチョクエイテン

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命を育む水と縁結びの神を祀る「しらやまさん」へ

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風格ある拝殿。その奥には1770(明和7)年に建てられた白山比咩大神を祀る本殿がある

白山市に鎮座する「白山比咩神社」は、2100年以上前に創建したと伝わり、全国に約3000社ある白山神社の総本宮。1480(文明12)年に現在の地に遷り、「しらやまさん」と親しみをこめて呼ばれています。御神体でもある霊峰白山を背に社殿が建ち、眼下には水の豊富な白山を源にした雄大な手取川が流れています。 御祭神の白山比咩大神は水の神様、命を生み出す神様です。別名で菊理媛尊(くくりひめのみこと)といい、同じく御祭神の夫婦の神様が仲たがいしたのを和解させたことから、縁結びの神様としても知られています。

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(左)御神木は根元の周りが約12m、高さも約42mある立派な老杉(右上)約250m続く緑豊かな表参道。社殿まではゆっくり歩いて15分ほど (右下)清らかな水が山肌を滑り落ちる琵琶滝

お参りは表参道を歩いていくのがおすすめです。一の鳥居をくぐると、両脇には樹齢300~500年ほどの杉やケヤキがそびえ立ち、まっすぐな参道が続いています。神聖な空気に包まれながら、なだらか階段をのぼっていくと、心地よい水の音が。参道の中ほどに琵琶滝が流れ落ち、その源は霊峰白山へとつながるといいます。手水舎のそばにたたずむのは樹齢800年と伝わる夫婦杉の御神木。良い気をいただいて社殿へ向かいましょう。 神門をくぐり、拝殿でお参りを。白山山頂の奥宮を拝むことができる遥拝所もありますよ。境内奥には白山の伏流水が注がれた禊場も設けられています。4~11月の毎月2回、禊体験ツアーが開催されていて、女性にも人気があるそう。胸まで浸かって体を清めれば、清らかな気持ちになれそうです。

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(左上)風格ある神門の向こうに見えるのが拝殿 (左下)かわいらしい色合いの「白山さんの結び守」と「白癒守」(右上)御朱印をいただく (右下)手取川の石で囲った神聖な禊場

社務所では御朱印をいただくことができます。白峰地区の「白山工房」で作った伝統工芸「牛首紬」のオリジナル御朱印帳もあり、桐箱に大切にいれられています。 あらゆる縁を結ぶ「結び守」などたくさんのお守りもありますが、珍しいのが「白癒守(はくゆまもり)」。白山の神様は江戸時代の頃から、歯の神様としても知られていました。歯の治癒のほかに、口から入る災いのウイルスや、口から出る言葉の災いからも守ってくれます。現代にぴったりのお守りを身に着けてはいかがでしょうか。

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白山比咩神社

シラヤマヒメジンジャ

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神社の参道でゆるりと過ごせる甘味処

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あずき寒天とコーヒーのセット800円。こだわりの寒天はファンも多い

参拝のあとに立ち寄りたいのが、北参道にある「茶処 善与門」。川魚山菜料理の名店として知られる料理旅館「和田屋(わたや)」の姉妹店です。縁あって白山比咩神社の境内に移ってきました。この和田屋の隣に、気軽に利用してもらえるようにと30年前に甘味処をオープン。古民家風の店内は木のぬくもりを感じられます。 名物は「あずき寒天」。固さにこだわりのある手作り寒天に、地元農家が栽培する大納言小豆を使った手作り餡をのせ、蜜が入ったシンプルなスイーツ。ぷるんとしたほどよい固さの寒天とやさしい甘さのあずきのバランスにほっこりします。メニューには白山の伏流水が湧く井戸水を使うため、コーヒーもおいしいですよ。

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(左上)和田屋自家製のきゃらぶき880円、ふきのとう味噌880円、やさしい味の橙ぽん酢850円、赤梅入りの料理酢600円(左下)ディスプレイも素敵な雑貨 (右上)「いなり蕎麦」980円。石川県ではきつねそばのことをそう呼ぶ (右下)和の趣で落ち着く店内

食事メニューは「いなり蕎麦」がおすすめ。和田屋の板前秘伝のだしで作る蕎麦は、甘めのつゆが染みこんだ刻み油揚げとネギ、辛みのある大根おろしと好相性。テイクアウトでは、厳選した濃厚なクリームチーズのソフトに、自家製餡をたっぷり入れた「クリームチーズあずきソフト」が好評です。 店内には店主の橋爪さんがセレクトした素敵な器や木工など雑貨が並び、その横には和田屋特製の商品も。地元の酢や醤油にひと手間加えた自家製調味料やごはんのお供など、おみやげにぴったりです。手作りの白山麓の「熊の油」も女性の間では密かな人気。肌がすべすべになるのでお試しあれ。

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食材にもこだわった手作りメニューがそろう

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豪華な「おはぎ屋定食」1480円。十割そば半人前、笹寿司2個、天ぷら盛り合わせ、厚揚げ焼がつく

「白山比咩神社」の表参道の駐車場沿いにある「いっぷく処 おはぎ屋」は、気軽な雰囲気の食事処と特産品の売店。以前ご夫婦で営業していたお店の屋号「おはぎ屋」を受け継ぎ、地元・鶴来の人々が活性化のために、アイデアを出し合って共同で運営しています。 食事の名物は「おはぎ屋定食」。国産のそば粉100%で打つ十割そばをはじめ、村上店長が栽培する有機野菜をメインに使う天ぷら、白峰の人気豆腐店の厚揚げのほか、鶴来の郷土の味、笹寿司がつきます。家庭でも作るという笹寿司は油揚げとマスの2種類。めくるとエビや海藻、生姜などが隠れてます。ごはんは白山市産のコシヒカリ。白山のおいしさが詰まった定食です。

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(左上)「おはぎ屋ソフトクリームのつぶあんおはぎ」400円(おはぎのトッピングはイメージです) (左下)おみやげ売り場の奥が飲食スペース (右上)つぶあん、きなこ、黒ごまの「おはぎ3個入」390円 (右下)土居原さんが米と麹、酵母で醸す「どぶろく」450円。飲めるのは特区のここだけ

米農家の土居原さんが作る「おはぎ」はおみやげにぜひ。北海道の十勝産小豆を使って炊く自家製のつぶあん、石川県産のきなこ、黒ゴマで作る3種類のおはぎは、甘さ控えめの餡が評判です。このおはぎを使ったのが人気の「おはぎ屋ソフトクリーム」。ジャージー牛の生乳で作った濃厚なクリームに、つぶあんのおはぎを練りこんだユニークなソフトクリームで、ごはん粒のつぶつぶ感が絶妙ですよ。 「白山詣双六」のQRスタンプラリーは白山比咩神社が上がり。5か所をめぐったら、おはぎ屋または鶴来にある白山市観光連盟で「加賀染の手ぬぐい」がもらえます。ぜひ挑戦してみてくださいね。

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いっぷく処 おはぎ屋

イップクドコロオハギヤ

clock-icon9:00~16:00(毎月1日は5:00~、食事は11:00~14:00、季節により延長あり)
pin-icon水曜(1日・祝日のぞく)
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趣ある町並みの中で、白峰の食文化にふれる

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人気の「雪だるまカフェ」をはじめ、風情ある建物が建ち並ぶ白峰のメインストリート

鶴来地区から霊峰白山の麓、白峰までは車で約45分。標高500mにあり、山々に囲まれた豪雪地帯です。観光エリアとして注目の場所で、毎年2月には「雪だるままつり」を開催し、かわいらしい雪だるまと食べ歩きを目当てに多くの人が訪れます。 白峰の町並みは重要伝統的建造物群保存地区に選定され、独特の建築様式を残す土蔵造りなどの民家が軒を連ねています。2kmぐらいの範囲に集落が集まっており、散策するのも楽しいエリア。人気の「白峰温泉総湯」や特産品販売所、伝統工芸「牛首紬」のはた織り体験、ランチやスイーツ、堅豆腐も楽しめるので訪ねてみましょう。

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「ぼたもち」350円と「しそジュース」300円。ドリンクには手作りの雪だるまクッキーも付く

重要伝統的建造物群保存地区の一角にある「雪だるまカフェ」は、白峰の町並みの中でもフォトジェニックな情緒ある建物です。明治時代築のこの建物は、15年前は空き家で解体するところでした。それを地元で暮らすオーナーが引き取り、雰囲気を残したまま修復してカフェにしたのが始まりです。それがつながっていき、今では重伝建地区となったそう。 囲炉裏と縁側のあるカフェは、白峰出身のオーナーと店長の家族で運営していることから、白峰の食文化が存分に堪能できます。人気の「ぼたもち」は、収穫時に振る舞うおやつでした。地元の方が作るつぶあんで包んだ大きなぼたもちは甘さ控えめで、やさしい味わい。箸休めの自家製漬物とも合います。店裏の畑で採れた紫蘇で作る鮮やかな「しそジュース」は、紫蘇が香る風味のいいジュースです。

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(左上)暖かい日は縁側の窓を開けて開放的な空間に (左下)「かましいりこ」300円は砂糖をつけて (右上)大根おろしで味わう「おろしうどん」550円 (右下)店長の永吉さんの母や叔母が作る愛らしい雪だるま人形も販売

「おろしうどん」は、仏事「報恩講」の時に夜食として食べられる料理だそうです。山では日持ちする乾麺を使い、うどんの上に醤油で和えた大根おろしを乗せるだけ。大根の辛みがきいて、さっぱりしたおいしいうどんです。食事メニューは、春になると山で採ってくる山菜料理も登場。天ぷらなどでいただけますよ。こだわりが詰まった「手取川ダムカレー」も注目の一品です。 珍しいのが、昔からの子どもたちのおやつ「かましいりこ」。「鴨足」に似た雑穀の「シコクビエ」を炒って粉にしたものに、熱湯をかけて混ぜて食べます。香ばしく素朴な味わいですが、甘くはないので砂糖をつけてどうぞ。食文化のストーリーに思いを馳せ、山景色を眺めながら、ゆっくり過ごしては。

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雪だるまカフェ

ユキダルマカフェ

金沢市から白山市の鶴来までは鉄道もあり、足をのばしやすいエリア。路線バスやタクシープランを活用すれば、さらに奥の白峰までも訪れやすくなります。つぎの金沢旅は白山市まで旅のプランに入れ、新たな町を訪れてみてはいかがでしょうか。

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【アンケート&プレゼント】抽選で4名様に「金沢と白山のよいもの」をプレゼント♪

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(上段)金沢の水引 自遊花人「ブックマーカー(花)」(下段)落雁諸江屋「花うさぎ」と「わび」タンス(小)

アンケートにお答えいただいた方の中から、抽選で4名様に「金沢と白山のよいもの」を各1名様にプレゼントいたします。お好きな賞品を選んで回答してください。みなさまのご応募をお待ちしております♪ 賞品名: ①金沢の水引 自遊花人「ブックマーカー(花)」 ➁落雁諸江屋「花うさぎ」15個入2箱と「わび」タンス(小) ③小堀酒造「加賀梅酒」 ④牛首紬「御朱印帖」 応募期間:~2023年3月26日(日)まで 賞品の発送:4月上旬 ※当選者の発表は、賞品の発送をもって代えさせていただきます。

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(上段)小堀酒造「加賀梅酒」 のイメージ。プレゼントは、「加賀梅酒」720ml(下段)牛首紬「御朱印帖」

アンケート&プレゼント応募はこちらから

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「加賀藩と霊峰白山」観光連携事業
事務局(一社)白山市観光連盟
白山市公式観光サイト「うらら白山人」 https:// www.urara-hakusanbito.com
金沢市公式観光サイト「金沢旅物語」 https://www.kanazawa-kankoukyoukai.or.jp

※掲載の内容は、記事公開時点のものです。変更される場合がありますのでご利用の際は事前にご確認ください。
※画像・文章の無断転載、改変などはご遠慮ください。

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