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2023.09.27
東京の名店で見つけたお月見を彩る和菓子
9月29日は秋の風物詩・中秋の名月、1年の中で月が最もきれいな日と言われています。そこで、東京の名店で月やうさぎにまつわる見た目も美しい和菓子をセレクト。美味しい飲み物と職人さんの技を感じる芸術品のようなひと品を味わいながら、秋の夜長にほっこりと癒されて。
萬年堂本店の「お月見うさぎ」と「尾花」
神楽坂梅花亭の「水面の月」と「玉兎」
鉢の木の「姫菊」と「月のうさぎ」
とらや 赤坂店の「嵯峨野」と「月下の宴」
文銭堂本舗の「流れ雲」と「薄月」

萬年堂本店の「お月見うさぎ」と「尾花」

【お月見うさぎ/左】 風味豊かな小豆を薫り高いつくね薯の生地で包み込んだ薯藷饅頭(じょうよまんじゅう)ピンクの目と南天の葉で耳を表したうさぎの姿に、思わず笑みがこぼれます。 ◆価格:432円 ◆発売期間:~9月30日 【尾花/右】 秋の七草のひとつ・尾花(ススキ)が風に揺れる様子を描いた情緒たっぷりの和菓子。練切にまぜたきな粉がふわりと香ります。 ◆価格:432円 ◆発売期間:~9月30日
[お店の紹介]
約400年前に創業、今は銀座7丁目に店を構えていますが、元々は京都の地で天皇家にお菓子を納めていたという、歴史あるお店です。自慢の和菓子に使うのは、小豆の皮の渋味を含んだ煮汁をあえて捨てずに煮込んだ「渋切らず餡」。小豆本来の味と香りが濃厚、抹茶の味を引き立てると茶人からも愛されています。
萬年堂本店
マンネンドウホンテン

神楽坂梅花亭の「水面の月」と「玉兎」

【水面の月/左】 錦玉羹(きんぎょくかん)を流し込み、黄色あんを浮かべ最後に羊羹で仕上げた和菓子。表面に紋様を施すことで、水面に移る満月の姿が目に浮かびます。 ◆価格:465円 ◆発売期間:9月29日(十五夜)~10月27日(十三夜) 【玉兎(ぎょくと)/右】 見ているだけで思わず笑顔になる、今にもぴょんと跳ねそうなうさぎ。なかからは、お月さまのような真ん丸な黄味あんが現れます。 ◆価格:465円 ◆発売期間:9月29日(十五夜)~10月27日(十三夜)
[お店の紹介]
神楽坂通り沿いに店を構える、1935(昭和10)年創業の和菓子の名店。約23種類もの餡を和菓子ごとに使い分け、材料もすべて手作りというこだわりよう。 15日ごとに意匠が変わる上生菓子のほかに、「鮎の天ぷら最中」や「神楽坂福来猫もなか」など、ていねいに作られた和菓子が店内に所狭しと並んでいます。
神楽坂梅花亭
カグラザカバイカテイ

鉢の木の「姫菊」と「月のうさぎ」

【姫菊/左】 国産の白手亡豆だけで作った自家製餡で作った練切。白とピンクのグラデーションが美しい、花弁を広げるこぶりな菊がパッと目を引きます。 ◆価格:470円 ◆発売期間:~10月上旬 【月のうさぎ/右】 自慢の白餡に卵の黄味をたっぷりと練り込んだ風味豊かな黄味あんを使用。月とすすきが添えられたうさぎがお月見をしている様子はなんともキュート。 ◆価格:570円 ◆発売期間:~9月29日(十五夜)
[お店の紹介]
阿佐ヶ谷駅からほど近い商店街の入口に位置、フルーツ大福や新食感のもっちりどら焼きから焼き菓子まで、手土産にぴったりな和菓子が幅広くラインナップ。ひときわ目を引くのが自家製餡で作るカラフルな練切。ハロウィンのゴーストやお月見うさぎなど、繊細でキュートな意匠に思わず笑みがこぼれます。
鉢の木 阿佐ヶ谷本店
ハチノキアサガヤホンテン

とらや 赤坂店の「嵯峨野」と「月下の宴」

【嵯峨野/左】 真っ白な薯蕷饅頭(じょうよまんじゅう)にすすきの焼き印を押した、京都嵯峨野の風景が浮かんできそうな情緒豊かなお菓子。小倉餡を包み込む生地はつくね芋(山芋の一種)を使用し、芋のほのかな香りとしっとりとした食感が特徴。 ◆価格:540円 ◆発売期間:10月16日~31日 【月下の宴/右下】 緑と黄のにおい(色差し)と焼き印で、草むらから立ち上がって月を愛でる兎を表したかわいらしい薯蕷饅頭。中は希少な白小豆でつくったつぶ餡が入っています。 ◆価格:540円 ◆発売期間:~9月30日
[お店の紹介]
室町時代後期に京都で創業して以来和菓子を作り続け、1980年にはパリに直営店を出店するなど海外へも和菓子の魅力を発信しています。熟練の職人が紡ぎ出す生菓子は季節の移ろいと共に半月ごとに替わり、秋は和菓子好きを魅了 する月見にちなんだ薯蕷饅頭(じょうよまんじゅう)や、栗生菓子も。伝統とこだわりを五感で堪能して。
とらや 赤坂店
トラヤアカサカテン

文銭堂本舗の「流れ雲」と「薄月」

【流れ雲/左】 こし餡入りの求肥饅頭に糸状にした黄味の煉切を巻き、表面を焼いて仕上げ、雲を表現。求肥のもっちり感と煉切が好相性です。 ◆価格:330円 ◆発売期間:~9月30日 【薄月/右下】 月に見立てた栗入りの吉野羹と小豆羊羹を組み合わせた二層仕立ての和菓子。抹茶で野草を、黒胡麻で秋の虫を表すなど、細かい職人の技がすてきです。 ◆価格:330円 ◆発売期間:~9月30日
[お店の紹介]
皮をむいてから小鍋で数度に分けて炊きあげるなど、手間暇かけて作る餡が評判の「文銭堂本舗」。上生菓子は月替わ りの6 種に加え、「黒牡丹」と「君牡丹」の定番2種。ほかに江戸時代の貨幣を模した代表銘菓「文銭最中」や、週3日限定販売の「豆大福」を目当てに足しげく通うファンも多数。
文銭堂本舗 新橋本店
ブンセンドウホンポシンバシホンテン
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神島由布子 撮影/村上未知
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