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2025.03.25
古き良き器と個性派雑貨を探しに♪ 寺町美術通りの「器まるかく京都店」へ
個性的な骨董の店や古裂や古民芸店などが立ち並ぶ、京都・御所南にある寺町美術通りにある「器まるかく京都店」は、2024年11月に開店しました。器好きだけでなく、器が気になる人にもより興味が深まる、古き良き時代の骨董や今活躍中の作家もの。また、何に使うのか気になる雑貨も多数そろえます。日常の中の瞬間が特別になる、京都店が大切にする「普段づかいできるセレクト」から、好みの一つを見つけてみませんか。

宝箱を開けるかのような空間

全面ガラス張りの外観から、さまざまな器が見えるのも楽しい
寺町通りと竹屋町通りの交差点を南へ下がった西側にある「器まるかく京都店」。木板に大きく「器」の文字を書いた看板が目印で、店内に飾られた大きな福助さんがお出迎えする店です。

季節ごとのテーブルコーディネートを意識したディスプレイも
店内に入ると、とにかくどこから見てよいのか迷うほど、お皿やお椀などが所狭しと置かれています。まずは自分が気になるものを見つけてお店のなかを探訪していくのがおすすめです。

骨董から現代作家ものまで取りそろえる器

(左上)そば猪口は1650円~。写真は3300円(右上)1000円~2000円台を中心に展開する豆皿(右下)作家小辻真一さんの春萌窯より青市松皿 (正方形・丸)各1650円~(左下)陶器の4段重箱なども豊富
「器まるかく京都店」では、江戸後期から明治期を中心に昭和までの骨董から、京都・関西を中心に活躍する作家の器を扱います。骨董は、日本の伝統的な陶磁器の装飾技法を使う赤絵や色絵のものに、気軽な古伊万里もあります。また、アイテムでいえば陶器の重箱や蓋つき器、漆器の椀まで、とにかくいろいろあっておもちゃ箱をひっくり返したよう。10名以上の現代作家ものも気になります。共通点は日常づかいしたくなるものですが、目を引くものが必ずありそうです。

精華大学出身の作家、清水なお子さんによる器。四角鉢(大)7150円(小)3300円、レンゲ4070円
現代作家ものは、色絵付けの磁器から個性的な陶器など、作家について知りたくなる器ばかりです。例えば、色絵付けの器は、亀岡在住の女性作家・清水なお子さんによる器。料理が映えるだけでなく、ほかの器と調和をする器をつくりたいと作陶しているといいます。

信楽焼作家の中尾浩揮さんのボウル各3850円、お皿各3300円
春らしい色合いを表現している滋賀県の信楽焼の作家・中尾浩揮さんによる器もあります。実は、京都にある和食の名店で1年間お皿洗いをして料理と器に触れた時期もあるという作家さん。使うことを考えながら、釉薬使いがおもしろい作品をつくられています。「器まるかく京都店」で器を買うと、こういった作家のプロフィール的なメモもいただけますよ。

細やかな織部の絵付けが素敵な信楽焼作家・澤克典さんによる器など新しいものから骨董までさまざま
京都店では、器だけでなく、スプーンといったカトラリー、塗のお盆やトレー、建具の欄間に生活道具の手桶といった雑貨的なアイテムも多数扱っています。この店だけで扱う作家さんの器もあり、東京にある1号店の「神泉店」など他店舗とは、また違った個性をみせています。

改めてモノを大事にすることを知る

店内にいくつか置かれている「金継ぎにどうぞ」のカゴ
店内を見ていると「金継ぎにどうぞ」と書かれたカゴを見つけることができます。まだ十分使えるけれども、少し欠けていたりヒビが入っていたりする貴重な器を低価格で提供しています。最近さまざまなところで目にする「金継ぎ」を体感するきっかけにもなります。

オリジナルのてぬぐい1540円
いろんなものが置かれている「器まるかく京都店」は、一度訪れるとまた訪れたくなるという再来店する人が多いお店。その理由は、新たな出会いが待っているような気がする、そんな思いを馳せるからこそ。器を、食器としてだけなく、アクセサリー入れにしたり、ペン皿にしたりと、使い方はその人次第です。毎日が楽しくなる時間になりそうな、一生ものの好きな器や雑貨を、京都の旅で見つけてみるのもいいですね。

器まるかく京都店
ウツワマルカクキョウトミセ
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文:土井淑子 撮影:増田えみ
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