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2014.01.17
より美しく生まれ変わったアムステルダム国立美術館へ
国の面積あたりのミュージアム数で世界一を誇るオランダ。その中でも最大の規模を持つのがアムステルダム国立美術館です。レンブラント、フェルメールをはじめとする17世紀オランダ黄金時代の珠玉のコレクションを堪能しに行きましょう。
10年の歳月を経て、2013年春にリニューアルオープン

ここはアムステルダムに来たら見逃せないミュージアムのひとつ。本館は10年もの間、改修工事に入っており、長い歳月を経てついに2013年4月にグランドオープンしました。これに伴い、なんと世界初の「閉館日なし、365日開館」になったとのこと。旅の期間が決まっている旅行者にはうれしい限りですね。 今回の改修では、エントランス・スペースをガラス張りにして外光を取り入れたり、壁の装飾の一部をオリジナルの状態に戻したり、世界屈指の作品群をより快適に、より美しく観られるようさまざまな工夫がなされています。またアジア館も新設され、日本からきた仁王像が展示されるなど、アジアの文化もまとめて紹介されるようになりました。 美術館のもともとの設計は、アムステルダム中央駅を手掛けた建築家カイペルスによるもの。ヨーロッパ初の美術館専用の建物として1885年に建てられました。美しい建物自体にもぜひ注目してみてくださいね。
美術館の至宝、レンブラントの『夜警』の前は常に人だかり

この美術館を訪れたらかならず見ておきたいのが、オランダを代表する画家レンブラント・ファン・レイン作『夜警』。教科書にも出てくる有名な絵画です。 この絵は、補修・洗浄したときに“実は夜じゃなかった”ということがわかり、話題になった一枚。表面のニスが劣化し黒ずんだせいで、これまで夜の印象を与えていました。 『夜警』というタイトルは通称なので、レンブラントがつけたものではありません。長年誤解されたまま、世界中に知られているというのも、なかなか変わった話ですよね。しかも今まで3回も人的に傷つけられ、損傷するたびに補修され、復活をとげてきました。 迫力ある絵自体はもちろん、数奇な逸話も知っていると、より興味深く鑑賞できそうです。
フェルメールの緻密な絵に世界中の人が見惚れます

オランダ、デルフト出身の画家ヨハネス・フェルメール作『牛乳を注ぐ女』も見逃せない作品のひとつ。フェルメールは日本でも人気の高い画家のひとりです。寡作の画家として知られ、現存する絵画は世界中で30数枚。そのうちの4枚がここで見られます。 フェルメールは、人物とくに女性を数多く描いていますが、2点だけ風景画も現存しています。そのうちの1枚も所蔵されているので、探してみるのもおもしろいかもしれません。風景画『小路』のほか、『牛乳を注ぐ女』『青衣の女』『恋文』が展示されています。 思わず引き込まれるその空気感、巧妙な構図、繊細なタッチ。貴重な作品をぜひゆっくり間近で眺めてください。

見どころの多い2階を鑑賞の中心にしてみましょう

2階は画家ごとに展示の部屋が分かれており、レンブラントやフェルメールなど、見たい画家の部屋だけをまわることもできます。 通路沿いに右回りに歩くと美しいデルフト陶器や世界から集めた工芸品が展示されています。このエリアで見ておきたいのが、1676年の貴重なドールハウス。精密に作られた小さな家具に驚きます。 館内は広いので、鑑賞に丸一日費やすこともできますが、時間が限られている場合は2階から見学しはじめるのもおすすめです。
最後にミュージアムショップをチェックしたら、カフェで休憩を

【アムステルダム国立美術館】 Museumstraat 1, 1071 CJ Oud-Zuid, Amsterdam, Nederland
帰る前にはミュージアムショップのチェックもお忘れなく。いろいろなアートグッズが並びます。 図録やポストカード、作品のレプリカはもちろん、フェルメールの『牛乳を注ぐ女』の紙ナプキンやマグカップ、レンブラントの『夜警』の柄の傘など、ちょっと目を引くグッズの数々はおみやげにもおすすめ。 また広い館内を歩いたあとはモダンなカフェで休憩を。ミュージアムショップの真上にはシックなインテリアでまとめられたおしゃれな空間が広がります。明るく広々としたカフェでくつろぎながら、ゆったりした時間を過ごしましょう。 絵画鑑賞が趣味の方はもちろん、普段美術館に足を運ぶことがない方にもおすすめなアムステルダム国立美術館。アムステルダムに旅行へ行く際には、新しく生まれ変わったこの美しいミュージアムへ足を運んでみてくださいね。


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ことりっぷ編集部
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