割子そばが人気の「土蔵蕎麦」は赤瓦と山と煙突の景色もごちそう

2階の窓からの風景。赤瓦越しに見る打吹山の緑と煙突が印象的

鳥取県倉吉市。白壁土蔵群で知られる小さな町並の中に「土蔵そば」はあります。1階には民芸品を扱う「民芸TAKAKI」が。階段をのぼって2階にあがるとびっくり。重厚な調度品や民芸のうつわがディスプレイされた、まるでサロンのような素敵な空間が広がっているのです。 さらに魅力的なのは、窓から眺める風景。赤瓦の屋根越しに、緑の山の稜線が見え、煙突が立ちます。この場所は郷土を愛した地元芸術家･高木啓太郎氏の思いが詰まった空間です。倉吉の民芸を愛し、この景色を愛した高木氏が、芸術家たちが集まるサロンを開きたくてオープンしたのがこの場所のはじまり。今は啓太郎氏のお孫さんがその意思を継ぎ店を開け、当時のままの景色を見せてくれます。

土蔵そば870円

人気のメニューは割子風の「土蔵そば」。濃いめのダシを直接かけていただきます。地元産のそばを使って打たれる麺は、太さにばらつきがあり、ほどよいコシがあって風味豊かです。素敵な調度品に囲まれて、そばを味わったあとは、同じ2階フロアにある「喫茶久良」でお茶を飲むのもおすすめです。

1階は手しごと雑貨や民芸品を扱う「民芸TAKAKI」

中央のブックカバー各1050円、手前の名刺ケース各1575円

店内には鳥取県の福光焼や国造焼などのうつわをはじめ、因州和紙を使ったブックカバーや名刺入れ、刺子のコースターなど、暮らしに取り入れたくなる素敵な民芸品が揃います。手しごとが生み出す風合いは、同じデザインでもひとつひとつ佇まいが異なり、お気に入りを探すのが楽しいです。

刺子のコースター各350円

木喰せんべい各650円

また、おみやげに人気があるのはオリジナルの木喰せんべい（そばせんべい）。まるで炭酸せんべいのような素朴な味わいで、くせになります。パッケージに描かれた絵も素敵。倉吉の民芸みやげにぜひおひとついかがでしょうか。