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2014.09.25
クラシック音楽が響く荻窪の老舗「名曲喫茶ミニヨン」
※こちらの記事は2014年9月25日に公開したものです。 今では少なくなってしまった、クラシックレコードを楽しむ喫茶店が荻窪には残っています。珈琲の薫りただよう「名曲喫茶ミニヨン」で、芸術の秋を満喫しましょう。

クラシックレコードを存分に楽しめる名曲喫茶

JR荻窪駅の南口から徒歩3分。バス通りに面した荻窪電話局前の交差点にあるビルの2階に、「名曲喫茶ミニヨン」があります。 名曲喫茶とは、クラシック音楽を聴かせてくれる喫茶店のこと。まだ音響装置が高価だった1960年代頃に流行したスタイルで、レコードプレイヤーのある家が少なくなった今の時代には、また新たな魅力あるスポットとして輝きを放っています。

受け継がれる喫茶の歴史

ミニヨンができたのは1961年。初めは駅の北口にありましたが、1971年に移転して以降、この場所で長い時を刻んできました。 お店を切り盛りする女性オーナーの小林さんは、2代目。創業者で名物オーナーだった深澤さんのもとで働き、2001年にお店を託されました。 いまでも北口時代に通っていたお客さんが、ふらりと立ち寄られることもあるそうです。

ノートでクラシック音楽をオーダー

喫茶メニューは、定番のブレンド・コーヒー450円をはじめ、いろいろな種類が揃います。焼き菓子やトーストなどの軽食もあるので、小腹を満たすのにもぴったりです。 名曲喫茶ならではのサービスといえるのが、クラシック音楽のリクエストメニューがあることです。先代の深澤さんによる味のある手書きのファイルが何冊もあり、その中から好きな曲を選び、カウンターに置いてあるノートに書き込むことで、リクエスト曲を店内でかけてもらうことができます。 レコード総数は、じつに5000枚。大音響で好きな音楽を流してもらうのは、クラシック好きならずともたまらない贅沢な時間です。

400回を超える定期コンサートも人気


月1回ほどのペースで定期的に開かれているコンサートは、通算400回を超える伝統の演奏会。30年以上に渡り続けている演者もいるそうで、それを支えつつ楽しみにしているオールドファンの方も多いそうです。また、奥にはギャラリースペースが設けられていて、作品展はもちろん、勉強会や仲間の集まりなどにも利用されています。 名曲喫茶でよく言われる、私語厳禁のようなルールはとくになく、音楽を邪魔しない程度なら会話もOK。常連さんには、まるで書斎のようにお店を利用する方もいるそうで、「気軽に利用してください」と小林さん。 芸術の秋がはじまるこの季節、クラシック音楽を聴きながら、自分だけの時間を過ごしてみてはいかがでしょうか。

名曲喫茶ミニヨン
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