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2014.12.22
かつて北前船で賑わった港町・山形県酒田でグルメさんぽ&体験
※こちらの記事は2014年12月22日に公開されたものです。 庄内平野が広がる酒田市は、日本有数の米どころ。海沿いには酒田港もあり、お米も魚もとびきり美味しい。酒田のシンボル山居倉庫でランチ&おみやげ探ししたあとは、かわいらしい傘福の体験や地元の人がすすめるおいしいお店に足を運びます。
山居倉庫の中にある食事処で、酒田の料亭が手がける松花堂弁当を

季節の「松花堂弁当」(2500円 税別)には、酒田港に揚がった新鮮な海鮮や県産の和牛などが入る
明治時代に建てられた米保管倉庫・山居倉庫は、米どころ庄内のシンボル的存在。樹齢150年以上のケヤキ並木が醸す色合いは、季節ごとに見る人を魅了します。その山居倉庫の中でランチにしましょう。 山居倉庫を見学したあとは、倉庫内の雰囲気を感じながらゆったりお食事。和風モダンな店内は、しっとり大人な雰囲気です。酒田の老舗料亭が営む芳香亭には、県産の黒毛和牛や地魚、米など庄内平野と日本海が育む豊かな食材が味わえるメニューが揃います。おすすめは季節の松花堂弁当や庄内浜直送の魚がいただけるお造り膳、庄内名物・天むぎきり(細打ちうどん、冬期は休)など。酒どころ・庄内だけあり、銘酒も種類豊富です。 ○芳香亭(ほうこうてい) [所]山形県酒田市山居町1-1-20 [TEL]0234-21-1036 [時間]11:00~14:30、17:30~21:00 [定休日]月曜の17:30~21:00 [アクセス]JR羽越本線酒田駅から庄内交通湯野浜温泉行きバスで10分、山居町下車すぐ [HP]http://www.sakata-kamezaki.jp/houkoutei_index.html

山居倉庫の中で食事ができるのは、唯一こちらだけです
山居倉庫の中にある土産物屋には、ご当地名物が並びます

「歌舞伎くるみ」(6個615円)は黒森歌舞伎を見て感動した初代が、寒中歌舞伎の美しい風景をイメージして作ったそう
ランチをしたあとは、同じく山居倉庫の中にある、土産処・夢の倶楽でお買い物を楽しみましょう。 おすすめはパッケージにひとめぼれした歌舞伎くるみ。砂糖、寒天、くるみのみを使ったシンプルなお菓子で、濃厚な甘みとくるみの香ばしさはブラックコーヒーと相性抜群。幻のもち米といわれる酒田女鶴の粘り強いモチモチさと味わい深さがまるごと味わえる大福もおすすめです。ほかにも麩、米を使ったオランダせんべいなど、酒田を代表する土産と出会えます。併設されている華の館(入場無料)には、酒田の歴史や文化を知る展示もあります。 ○夢の倶楽(ゆめのくら) [所]山形県酒田市山居町1-1-20 [TEL]0234-22-1223 [時間]9:00~18:00(12~2月は9:00~17:00) [定休日]無休 [アクセス]JR酒田駅から車で約5分、山居町下車すぐ [HP]http://www.sakata-kankou.com/product/yumenokura/

収穫量も少なく栽培しにくい品種のため、農家が激減。品種改良を重ねて「女鶴」を復活させた。「女鶴大福」(1個165円)
日本三大つるし飾りのひとつ「傘福」の手作り体験にチャレンジ

祭りの山車以外にも、幸せを願う庶民が傘に手作りの飾り物を下げて、神社仏閣に奉納したという
明治28年に建てられた旧料亭・山王くらぶで、酒田に伝わる傘福の手作り体験に挑戦してみましょう。 酒田が北前船で賑わった豊かな時代、山王祭に町中を練り歩いた豪華な山車が傘福の原型だと考えられています。傘福のモチーフになるものは、花や亀、桃、鶴、亀などの縁起物。そんな傘福をちりめんを使って縫って作る体験が人気です。所要時間は約1時間、先生が丁寧に教えてくれます。体験したあとは、国の有形文化財にも登録されている建物の見学をぜひ。床の間、襖の引き手など、手の込んだしつらいを見ることができます。 ○山王くらぶ(さんのうくらぶ) [所]山形県酒田市日吉町2-2-25 [TEL]0234-22-0146、傘福体験の予約は090-4317-3867(傘福くらぶ) [時間]9:00〜16:30(体験は要予約) [入館料]大人310円、材料費は600~700円(講習料は無料) [定休日]火曜(祝日の場合は翌日) [アクセス]JR酒田駅から車で約10分 [HP]http://sannou.matizukuri.info/

「自分で不器用だ、とおっしゃる方ほどハマる傾向が高いですよ」と先生
地元っ子が足繁く通う、手作りジェラート屋さん

「店内にはカフェスペースがあり、パスタも人気です」と店主
ジェラート モアレは、地元の人が愛してやまない店のひとつ。おじいさんがコーヒーを飲んだり、学校帰りの子どもたちが買いに来たり、町の社交場のようです。 手作りジェラート店をはじめて21年。お客さんは老若男女、店主と話しながら、今日は何にしようかと楽しそうにジェラートの種類を決めています。18種類の中で定番はわずか6種類。その他は季節のものを使って手作りしています。「小さい頃から食べにきてくれていて、最近は子どもを連れてきてくれる」と店主はいかにも嬉しそう。アットホームで訪れるとほっこりとした気持ちになるような、地元っ子から愛されるステキな店です。 ○ジェラートモアレ [所]山形県酒田市中町1-7-18 [TEL]0234-22-5280 [時間]10:00~21:00 [定休日]無休 [アクセス]JR酒田駅から徒歩約15分 [HP]https://www.facebook.com/moare

ジェラートは「シングル」(280円)、「ダブル」(320円)、「トリプル」(390円)
クチコミで人気を集める寿司屋のおまかせ握り

「地魚のおまかせ握り」(10貫3000円 税別)
地元の人いわく「こい勢の地魚のおまかせ握りは値打ちがある」とのこと。その言葉に期待がふくらみます。 旬の地魚と契約農家で栽培される無農薬のササニシキを使用する「地魚のおまかせ握り」がクチコミで客を集めます。この日の魚は、ゆず塩でいただくアオリイカ、塩でいただく高級魚ノドグロ、口の中で甘くさっととろける濃厚なバフンウニ。ほかにも太刀魚や津軽海峡まぐろなど、旬の魚の旨さを見極めた10貫の寿司が長皿に美しく並びます。実際に味わってみて実感。この内容で、3000円(税別)はほんとうにお値打ちです。 ○こい勢(こいせ) [所]山形県酒田市相生町1-3-25 [TEL]0234-24-1741 [時間]11:00~14:00、16:00~22:00 [定休日]月曜 [アクセス]JR酒田駅から徒歩約5分

カウンター15席、2階には座敷がある
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白桃澄江 写真:沖本明
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