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2015.02.02
冬だけのショコラ氷が、京都の老舗菓舗「二條若狭屋 寺町店」にお目見え
※こちらの記事は2015年2月2日に公開されたものです。 「二條若狭屋 寺町店」の茶房でいただける、「寺町ショコラ」は冬だけのお楽しみです。かき氷でもなく、チョコレートアイスクリームでもない冷たいチョコレートスイーツが、いま京都で話題を集めています。
老舗和菓子店の茶房は“和”に憩える空間です
琴の音が静かに流れる2階の茶房
創業から約100年の歴史を紡いできた和菓子店「二條若狭屋」が、茶房を併設した「寺町店」を開いたのは2013年6月のこと。お店は二条通と寺町通が出合う一角、京都市営地下鉄の京都市役所前駅から寺町通を北へ5分ほど歩いたところにあります。 外からは想像できないのですが、暖簾をくぐってお店に入ると、とても奥行きがあります。ショーケースにきちんとならんだ和菓子の数々に心惹かれながらも、まずは1階奥にある階段を上がって2階の茶房へ。そこはやわらかな光につつまれた穏やかな空間でした。 「二條若狭屋」の初代は画家を目指したこともあるといい、かつて交流のあった日本画の竹内栖凰(せいほう)の絵や与謝野晶子の書も飾られています。お茶や甘味をいただきながら、歴史に名を遺した人たちの作品を拝見できるのも素敵です。
ネーミングも愛らしい「寺町ショコラ」
「寺町ショコラ」(1080円)。ぷにぷにとした白玉との相性も抜群
「寺町ショコラ」(1080円)は、フランスのヴァローナ社のチョコレートにミルクなどを加えて凍らせたもので、注文を受けてから削ってくれます。 そっとスプーンを入れてみると、まるで粉雪をすくったような感じ。ひんやりなめらか舌ざわり、ふんわりやさしい香りと甘み、豊かなチョコレートの味が口の中に広がります。食べる前はシャリシャリとした氷をイメージしていたのに、まったく違いました。 そして、中に隠れているバニラアイスクリームを見つけた時の小さなうれしい驚き。バニラアイスがチョコレートの味をさらに引き立てています。最後は溶けてきたチョコレートに別添えのクラッシュアーモンドを入れると、カリコリとしたあらたな食感が楽しめます。
「寺町ショコラ」のアイデアは店長の大石真由美さんによるもので、女性ならではの感性が光ります。「チョコレートの好きな方には気に入っていただけるのでは」と、ふんわり微笑まれました。 「寺町ショコラ」は3月14日(土)までの販売です。 ※こちらの記事は2015年2月2日に公開されたものです。
創業のころから愛され続けるお菓子があります
ゆったりとした販売スペースで、お気に入りの和菓子を探して
小箱の絵もかわいい「不老泉」。左:「花」、右:「月」
1階の販売スペースでは、「二條若狭屋」ご自慢の和菓子が手に入ります。やさしい色合いの干菓子がいっぱい詰まった「京の色」(648円)は、仕事の合間やちょっとほっこりしたい時、お茶のおともにぴったり。 大正時代から販売されている「不老泉(ふろうせん)」(各216円)は、お椀にあけて熱湯を注げば、とろ~りとした上品な甘さの葛湯になります。小箱の絵柄によって中身が違い、「月」は抹茶風味、「花」は善哉風味、「雪」は葛湯で、善哉と抹茶はお湯を注ぐと千鳥とあられが浮いてくるんですよ。冬のおみやげにぴったりです。
ふたを開ければやさしい色合いの干菓子が詰まっています。「京の色」(648円)
南北を走る寺町通は新旧のお店が混在し、歴史ある社寺が点在するので、ぶらり散策するにはとても楽しい通りです。ちょっと歩き疲れたら、「二條若狭屋 寺町店」で冷たくて甘いものをいただきながら休憩しませんか?
二條若狭屋 寺町店
ニジョウワカサヤテラマチテン
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田中昭美 / 写真:杉沢栄梨
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