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2016.12.22
ほぼ毎日開催中。盛岡の台所「神子田朝市」で食べるあったかご当地グルメ
盛岡市の「神子田(みこだ)朝市」は、ほぼ毎日営業している全国でも珍しい常設の朝市。新鮮な野菜や果物、花、手づくりのお惣菜などが安く手に入る「盛岡の台所」です。 買い物はもちろん、ここでしか食べられない名物メニューを味わうのも醍醐味です。

年間300日以上営業。盛岡の素顔が見える朝市
新鮮さはもちろん「安さ」も魅力。地元の生産者との会話も楽しい。
盛岡市の中心部から歩いておよそ10分。古き良き佇まいが残る、閑静な住宅街の一角に「盛岡神子田朝市」はあります。 月曜日と年末年始を除き、年間315日営業している朝市。盛岡近郊の生産者と中心に、野菜や果物、魚介類、お惣菜、生花などを販売しています。 営業時間は午前5時頃から8時30分頃まで。 品切れなどで早々に店じまいするお店も少なくないので、時間に余裕を持って行くのがおすすめです。

行列必至、「ひっつみ」の名店「木偶の坊(でくのぼう)」
木偶の坊の「噂のひっつみ」(400円)。なめらかな食感がくせになる
朝市を散策していると、目に入って来るのが「噂のひっつみ」と書かれたのぼり。お店の前には暗いうちから行列ができています。 こちら「木偶の坊」は、岩手の郷土料理「ひっつみ」のお店。具材たっぷりの汁の中に、小麦粉をこね薄く延ばした生地が入ったすいとんの一種で、「ひっつむ(引っ摘む)」がその語源と言われています。
早い時間からお店の前に行列。土・日曜日には100食〜200食出る
ひっつみは、地域や家庭によって作り方も味わいも異なる素朴な家庭料理。「木偶の坊」の「噂のひっつみ」は生地が大きく、つるっとした食感が特徴。野菜のやさしいダシとよく合い、起き抜けの身体に優しく染みわたります。

朝に似合う優しいラーメン。「神子田朝市食堂」
赤い暖簾が目印。
神子田朝市のグルメといえば、ラーメンもはずせません。 赤い暖簾が目印の「神子田朝市食堂」。 ここのラーメンが目当てで朝市に通う人も少なくないと言います。 しょうゆベースで中細麺、具材もシンプルなラーメンは、懐かしく優しくて、飽きのこない味わい。 寒い朝に食べると身体の芯から暖まり、心までぽかぽかしてきます。
「ラーメン」(450円)はシンプルでほっとする味わい。そのほかワンタン麺なども人気がある
神子田朝市にはほかにも、おでんや朝がゆなどその場で食べられるあったかメニューがいろいろ。 そのため、朝の出勤前に立ち寄り、ここで朝ご飯を食べて行く人もいるのだとか。 持ち帰り用に、コロッケや唐揚げ、玉子焼きなどのお惣菜を扱う店も豊富です。
紙コップで手渡される「朝がゆ」(100円)。青のりの香りが食欲をそそる

食後には、コーヒー片手に買い物を
「コーヒー」(150円)。ほっと温まる一杯
お腹がいっぱいになると、飲みたくなるのがあったかいコーヒー。 場内を歩いていると、コーヒーの紙コップを持った人をたくさんみかけます。 その香ばしいにおいに誘われて、訪れたのは「マドカ珈琲店」。 ひっつみの「木偶の坊」の隣にあります。
店頭では豆やフィルターなども販売。このまねき猫が目印
ここのオリジナルブレンドは、深すぎず浅すぎずの程よい加減で、酸味の少ないすっきりとした味わい。 朝、外で飲み歩くにはちょうどいい、ほっとする一杯です。 買い物に来た人だけでなく、市場の人たちもよく利用するというマドカ珈琲店のコーヒー。 神子田朝市の定番アイテムです。
場内には反射式ストーブや薪ストーブで暖をとる人があちこちに。なんだかほのぼのとする風景
地元産の野菜や果物が安く手に入るだけでなく、ここならではのグルメも堪能できる神子田朝市。 店主である生産者さんとの「どっから来たの?」「これおまけするね」といったやりとりも楽しく、心までぽかぽかしてきます。 市の人たちとおいしいものに元気をもらい、充実した一日が始まりそうな予感。 そんな気持ちになれるのも、この朝市の魅力です。 「朝活」も楽しい盛岡の旅。ぜひ早起きをして出かけてみてください。
盛岡神子田朝市
モリオカミコダアサイチ
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