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2017.12.04
世田谷線ねこさんぽ#2− 猫の店員も大活躍! 猫の本がいっぱいのお店「キャッツ ミャウ ブックス」
「幸福の招き猫電車」に乗って、東急世田谷線沿線の猫にまつわるスポットをめぐる散策。第2回目は、今年の夏に三軒茶屋の住宅街でオープンし、はやくも人気を呼んでいる「Cat’s Meow Books(キャッツ ミャウ ブックス)」をご紹介します。
こちらは、猫が登場する本を2000冊以上集めた本屋さん。コーヒーやビールを飲みながら選ぶこともでき、のんびりと過ごせます。傍らでは猫の店員が店番をしたり昼寝をしたり、自由気ままに働く姿も。猫好きの心をとらえて離さないお店です。
本と猫とビール。人生で欲しいものを揃えたお店
「キャッツ ミャウ ブックス」は、三軒茶屋駅のお隣の西太子堂駅が最寄り。路地を歩いて1〜2分のところに建つ一軒家の1階にあります。三軒茶屋駅から歩く場合は8分ほどです。 扉を開けて入ると、猫の本がいっぱい。写真集や絵本、実用書はもちろん、猫の表紙のエッセイ本、猫を飼っている人物が主人公の小説、猫の話が出てくるインタビュー集、量子力学の有名な実験「シュレーディンガーの猫」について書かれた学術書も並んでいます。
店内のすべての本にはどこかに猫がいる。どこにいるのか探すのも楽しい
店主は本が大好きと話す、安村正也さん。「猫がいて、ビールが飲める本屋をつくりたい」と考えたことが開店のきっかけです。「新刊から古本まで広く集めるうちに本の雰囲気を見るだけで猫が出てくる本かどうか、“猫本レーダー”が効くようになりました」と笑います。
本のタイトルの並びにも安村さんの遊びがあり、クスッとさせられることも
のびのびと暮らす5匹の猫とほんわかと過ごせる空間
キャットウォークや本棚を昇り降りして見まわり中のキジ白「チョボ六(チョボロク)」
お店には新刊と古本に分けられた2つの部屋があり、奥に位置する古本の部屋には猫が自由に歩きまわれるキャットウォークや通り抜けができる穴の空いた本棚を設置。猫店員がやる気まんまんの表情で店内の見まわりを行っています。
こんな家で猫と暮らしてみたいと憧れる部屋づくりの工夫がたくさん
また別な猫店員はおだやかに窓際でひなたぼっこしたり、猫ちぐらの中で昼寝したり。猫店員たちを眺めているとやさしい気持ちになって、心からくつろげます。 猫店員は、野良猫や保健所から引き取った猫を保護している団体に相談し、人に慣れている保護猫を紹介してもらったのだそう。「猫店員にはそれぞれの役割があり、よく働いてくれています。本の売り上げの一部は保護活動団体に寄付しているんですよ」と安村さん。
猫の保護活動も行っている一般社団法人LOVE&Co.のコーヒー豆を使用。購入もできる
コーヒー(300円)や「水曜日のネコ」という名のビール(500円、水曜は450円)を飲みながら過ごすこともでき、その売り上げの一部も保護活動団体に寄付しています。
猫を通じて本や人がつながり合う場所にしたい
キジトラの「鈴(スズ)」と「読太(ヨンタ)」。ほかに黒猫の「さつき」、店長の「三郎」が在籍
「猫が好きな人が知らない本と出会ったり、いっしょになった人と話をしたり、つながりが生まれる場所にしたい。猫と人がともにくつろげる空間をそれぞれが1ピースとなってつくり、そのなかで本をゆっくりと手に取っていただく。それが猫の保護活動の手伝いになり、幸せな猫が増えることにつながるといいなと思っています」と安村さんは話します。
オリジナルのブックカバーは新刊にも古本にも付けてもらえる。お得なドリンク回数券もあり
最後におすすめの本を伺うと、嵐山光三郎氏の『猫のほそ道 ノラ猫俳句旅』とのこと。「老猫ノラが俳句を詠みながら旅をする本で、猫の気持ちになってローカルな旅をしている気分になれますよ」。
「猫のほそ道 ノラ猫俳句旅」嵐山光三郎著 小学館文庫
Cat's Meow Books
キャッツ ミャウ ブックス
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森田奈央 撮影:彌永浩次
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