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2018.04.21
あの有名シーンが蘇る。“一休さん”ゆかりの寺院「一休寺」へ。
※こちらの記事は2018年4月21日に公開したものです。 京都駅よりバスで約1時間、近鉄電車とタクシーを使って30~40分の京田辺市にある「酬恩庵(しゅうおんあん)」は、“とんち”で有名な一休さんが晩年を過ごしたことから通称「一休寺」と呼ばれる寺院です。 四季折々で映し出される景観が魅力で、これからの時期は新緑のモミジに包まれた参道が美しく、京都に来たら訪れたい話題の寺院なんですよ。
“一休さん”こと、一休禅師とは?
アニメでもお馴染みの一休さん。その生涯に様々な説話を残した事から江戸時代に説話「一休咄(いっきゅうばなし)」が作られ、とんちで有名となったお坊さんです。 天皇家の血を引くといわれる由緒正しき御家柄ですが、6歳で京都安国寺に出家。以来、一つの寺にとどまることなく転々とし、晩年はこの一休寺で過ごしています。
境内をゆっくり巡ってみましょう
総門をくぐると見える石畳の参道。春には桜、秋には紅葉と四季折々の表情が楽しめます。春には、うぐいすの鳴き声が聞こえることもあるのだそう。 先へ進むと、一休禅師のお墓「宗純王廟」があり、王廟の門には天皇家の家紋である「菊の御紋」を見ることができますよ。
一番の見どころは「方丈庭園 南庭」。敷き詰められた波紋の白砂と、サツキの刈込みや蘇鉄が植えられた江戸時代の典型的な禅苑庭園です。背後に見える、一休禅師の住まい・虎丘庵(こきゅうあん)と宗純王廟と共に、目の前に広がる枯山水の庭園を眺めながら、心落ち着くひと時を過ごせます。
あの有名なシーンの屏風を発見!
一休さんの代表的な説話「屏風の虎退治」をご存知ですか?将軍・足利義満が出した無理難題を一休さんがとんちを使って切り替えす有名な話。そんな名シーンが蘇る「虎の屏風」は、カメラで撮影することもできます。 その他にも「この橋渡るべからず」の橋もあり、名シーンを思い出しながら懐かしい気持ちになれるのも、一休寺ならではの楽しみ方です。
また、この「一休寺」にある禅語みくじはとてもユニークで、禅の言葉を身近に感じることができます。ものの見方を変えてみるという“とんち”は禅に通じる部分もあるそうですよ。
ひと休み、ひと休み…一休さんゆかりの甘味を味わって
「善哉」(600円)※一休寺納豆付き
寺院の中では、お茶やぜんざいを頂ける売店も。 「善哉(ぜんざい)」は、一休禅師が小豆の汁に餅を入れたものを食べた際に「善哉此汁(よきかなこのしる)」と言ったことが語源とされています。 箸休めに数百年前より伝わる「一休寺納豆」もいただきながら、当時の食文化を歴史と共に味わってみてくださいね。
お土産のマスコットは作家さん手作りの一点もの
各1500円
売店で見つけたのは、人形作家mogaさんとのコラボレーショングッズ。1つ1つ手作りをしているので、表情もさまざま。一休さんだけでなく、トラや母上さま、新右衛門さんなど、ゆかりあるキャラクターもそろいます。ここでしか出会えない特別なお土産を、京都旅の想い出として購入するのもいいですね。
紅葉の時期に訪れるのもおすすめ
一休寺は隠れた紅葉スポットとしても有名。秋になると、見事な紅葉を見ることができますよ。青い苔と紅葉のコントラストが映え、幾何学模様の御影石の石畳に紅葉がこぼれるように赤く染まる様子は圧巻です。 京都市内から少し離れている為ため、比較的のんびりと巡ることができる「一休寺」。都会の喧噪を忘れ、ゆっくりとした時間を過ごしに訪れてみてはいかがですか?
一休寺(酬恩庵)
イッキュウジシュウオンアン
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ことりっぷ編集部 情報提供:KYOTO SIDE
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