261
2018.06.29
伝統技術と和の美しさを、普段の生活に取り入れる。京都「ウラグノ」
手紙まわりのオリジナル文具を扱う店「裏具」。三十三間堂南大門そばにある、3店舗目となる「URAGNO(ウラグノ)」では、おなじみの紙文具をはじめ、クッションカバーや大判のハンカチとしても使える小風呂敷など新たに登場した布アイテムも並んでいます。
職人技と和が息づくデザインの文具からスタート
文具から布雑貨まで並ぶ店内
バス停東山七条、博物館三十三間堂前から徒歩5分、和のデザインがすてきな雑貨を扱うお店が「URAGNO(ウラグノ)」です。
定番人気の200枚つづりの小さなメモ帳「まめも」(各410円)
2006年に京都の花街・宮川町に、手紙まわりのオリジナル文具を扱う店「裏具」がオープン。2013年には東山八坂に姉妹店「裏具ハッチ」、そして文具から飛び出したアイテムを扱う「ウラグノ」がオープンしたのが2015年のこと。
タオルハンカチ(540円~)は、金魚糸という希少な糸で肌触り良く仕上げた新作
裏具のオープン以来、オリジナルプロダクトを展開し続けるデザイナーの佐々木まなびさんは、京都の何気ない風景からそのヒントを得ているようです。
鳥居や橋といったデザインなど、裏具プロジェクトらしいユニークな柄のクッションカバー(全12種・各7344円)
「京都にいると当たり前のように、季節の行事があり、日本の風習が根付いていることに気付きます。季節がとても身近ですよね」と佐々木さん。デザインは、日本らしい季節感や絵柄が醸す物語を大切に、あえて余白を多くし「間」を感じさせることで、手にとった人の想像力を掻き立てるようにしているそう。
未来に繋がるコラボレーションにも注目
photo by Yukiyo Daido 「みずのふばこ」2種86400円~
また、老舗陶器店「たち吉」や「岡村漆器店」など京の伝統技術とのコラボレーションアイテムも魅力のひとつ。 「岡村漆器店」との出会いから生まれた「みずのふばこ」は、漆と蒔絵の技術が裏具デザイン とマッチした一品です。
すべて手書き、手作りの漆の箱は、手元に置いて大切に使いたい
ジャンルや職種の垣根を越えた良いものを
手ぬぐいを額に入れて飾れば、空間をモダンに変身させてくれそう。写真右上がデザイナーの佐々木さん
「伝統技術を『伝統』として眺めるだけのものにするのではもったいない。実際に使ってこその魅力もたくさんあります。そのよさをもっと身近に感じてもらえたら」と佐々木さんは語ります。裏具の持つ「粋」を閉じ込めたデザインと伝統技術の出会い。伝統を育むこれからの京都を感じてみてください。
URAGNO
ウラグノ
【ことりっぷマガジン Vol.17】 6月7日発売
特集「三度目の京都」
今号は「三度目の京都」と題し、何度も訪れている方に向けて夏の京都の魅力をお届けします。この夏、自分だけの京都を見つけに、出かけてみませんか。
※掲載の内容は、記事公開時点のものです。変更される場合がありますのでご利用の際は事前にご確認ください。
※画像・文章の無断転載、改変などはご遠慮ください。
ことりっぷ編集部
の人気記事