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2019.03.06
薪窯で仕込む、ホカホカもっちりパンが話題! 山のおいしい空気の中で営む、横須賀「山の上ベーカリー」
「山の上ベーカリー」は、横須賀の緑豊かな山の上に佇むベーカリーカフェ。薪をくべて作る、薪窯ならではの味わい深いパンが人気で、パンを生かしたランチも期待を裏切らない味。リノベーションした古民家にアンティーク家具が並んだ店内は、ゆったりとして、どこを切り取っても、抜群の空気感に胸が高鳴るお店です。
非日常を感じる、山小屋のような隠れ家
石段の先に、薪窯のあるパン工房、奥にはカフェの2棟が並ぶ
横須賀市・田戸台。京急線の県立大学駅から上町方面に坂道を登ること10分。小高い崖山の下に立つ看板を目印に、石段を進むと現れるのが「山の上ベーカリー」です。樹々に抱かれるように景観に溶け込んだお店は、まるで山小屋のよう。
内装のテーマは「ヨーロッパに憧れるマタギの家」。想像力が刺激される
店内から、テラスからとすべての座席がホッとする特等席
店内に入ると、そこはクラシックが流れる落ち着いた空間が広がるカフェ。 床も壁も、大正時代から残る古民家をすべて自分達でリノベーションしたというから驚きです。シャンデリアの穏やかな光に、使いこまれた暖炉、古家具としっくり合うよう手作りした大テーブルなど、古材を生かした温かみのある空間作りが見事。
薪火で焼き上げる、一期一会の薪窯パン
工房では、薪窯でパンを焼く様子を間近で見学できる
オープンは2017年。“古民家をワクワクする場所に”との思いから、ベーカリーカフェに大改装。中でも、スタッフが煉瓦を組んで作った、大きな薪窯で焼くパンは絶品です。
気候環境によって、毎日違う表情に仕上がるのが薪窯の特徴。おなじものは一つとない、まさに一期一会のパン
おいしさの秘密は、薪で窯を熱した後に蓄えられた遠赤外線の力だそう。パンの水分が蒸発しにくく、生地の中まで火が通るため、皮はパリパリ、中はモッチリ。
味わい深さを追求!迫力の自信作
手前左)「薪窯パン」(ホール750円、ハーフ400円)。手前右)「じゃがまる」(350円)。奥)「山食パン」(1斤550円)
お店に並ぶのは、どっしりと大きなハード系を中心に、表情豊かな種類のパンが8種、約100個。名物は、薪窯ならではの滋味深さがあふれる「薪窯パン」。特に焼き立ては香ばしく、ホシノ天然酵母が醸し出す熟成香や、小麦の旨みなど、風味が一層引き立ち、連日完売するほど評判。断面にしっかり刻まれる気泡の跡も、丁寧に焼いた証です。 他にも好評なのが、ゆでたじゃがいもを練りこんだ「じゃがまる」。じゃがいもの自然な甘みが上品で、食事パンやおやつにもおすすめです。また、こんもりとした山型の「山食パン」は、トーストした時の独特の口解け感に驚かされますよ。
看板メニュー!お肉トロトロ「ビーフシチュー」
「ビーフシチューセット(パン、サラダ付)」(1500円)。パンは、窯から出した焼き立ての「薪窯パン」が提供される
お昼どきは、レストラン並みに本格的な、自家製ランチがいただけます。定番の「ビーフシチュー」は、スパイスの配合が抜群で、口の中に広がる甘い肉汁にうっとり。料理を邪魔しない「薪窯パン」とのバランスも絶妙です。 地場の旬な野菜をたっぷりのせたサラダは、赤キャベツの酢漬けに人参のラペなど、マイルドな味わいで食感も楽しいひと皿です。
スパイスたっぷり「キャロットケーキ」
「キャロットケーキ」(400円)、「山の上ブレンドコーヒー」(500円)
スイーツの定番は、スパイスが香る「キャロットケーキ」。生地には、手ですりおろした人参と、ごろっと大きなクルミとレーズンがたっぷり。さらにレモンの酸味が効いたクリームチーズをトッピングしてあります。添えたいドリンクは、横須賀の人気焙煎店「宍戸珈琲」がお店をイメージしたという、オリジナルブレンド。香り高く、ほっと一息つける組み合わせです。
夜は時々、心ときめく“スナック”に♪
冬はホットワイン、夏はサングリアなど、季節に合わせたメニューが楽しみ
月に2回、夜は「スナック山の上」に変身。ビールやワインとともに、お酒とパンに合うアヒージョなど、こじゃれた料理も揃います。 昼間のほどよくにぎやかな雰囲気も素敵だけれど、週末にワインを傾けながら、どっぷり浸れる雰囲気は格別。昼も夜も、山の風が心地いい「山の上ベーカリー」で、特別な時間を楽しんでくださいね。
山の上ベーカリー
ヤマノウエベーカリー
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横田 麻希
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