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2019.06.07
佐渡の“おいしい”を小瓶にぎゅっと詰めて。保存食のセレクトショップ&カフェ「HOZON」
下町らしい風情ある街並みと、点在するおしゃれなカフェやショップが魅力の清澄白河。のんびりした空気が流れるこの街で、散策のついでに訪れるのにちょうどいい素敵なお店を見つけました。上質な食材を使った瓶詰めや缶詰めのセレクションが魅力の「HOZON」です。2階にはくつろげる雰囲気のカフェを併設していて、店のオリジナル商品を使ったメニューも楽しめます。
路地裏にある小ぢんまりした店。棚には保存食がずらり
都営地下鉄大江戸線と、東京メトロ半蔵門線が乗り入れる清澄白河駅から徒歩5分。閑静な住宅街の、細い路地に面してある白壁のお店が「HOZON」です。
店に足を踏み入れると、瓶詰めや缶詰めの食品が棚にずらり。この店では、無添加にこだわって作った保存食や、セレクトした国内外の商品を販売しています。 店のオーナーは武田さん。父親の出身地であり、自らも子供のころから親しんできた佐渡の魅力を発信するために、このお店をオープンしました。
「HOZON」代表の武田さん(左)と、プロダクトマネージャーの菅原さん(右)
佐渡にはきれいな空気のもとではぐくまれた、質のいい産物がたくさんあります。しかしそれぞれ生産量は少なく、一般的にはあまり知られていません。そんな佐渡の産物を、より多くの人に届けやすい保存食にしようと考えたのが、このお店の始まりでした。 かつては佐渡の旬の食材を使い、試行錯誤を重ねて作り上げた商品を、イベントのたびに佐渡から持参していました。そして2018年5月、ついに清澄白河に店をオープン。手作りのあたたかみが感じられる店で、こだわりの保存食を販売しています。
保存料は一切不使用、オリジナルの低糖ジャム
左から「ゴボウトユズミソ」(M・1080円)、「ウメシナモン」(M・1080円)、「ヤキイチゴジャム」(M・1296円) ※Sサイズも展開
「HOZON」では、「料理にも使えるジャム」をテーマに、保存料やペクチンすらも入れないジャムを作っています。どれも材料や組み合わせがユニークで、お味が気になるものばかり。
各ジャムは味見もできます
リピート率ナンバー1の「ゴボウトユズミソ」は、ゴボウとゆずの風味がしっかりと感じられる味噌味のジャム。 「ウメシナモン」は濃厚な梅のジャムに、シナモンやクローブなどのスパイスをたっぷり効かせた一品。 「ヤキイチゴジャム」は佐渡の「えちご姫」を焼いてからジャムにしてあり、香ばしく濃厚な風味が特徴です。 どれも未開封の状態で1年~1年半はもつとのこと。開封後は冷蔵庫で約1ヵ月間保存が可能です。
ボトルがかわいい! 暑い季節に重宝しそうなシロップ
「梅と生姜のシロップ」(左)。これを使ったドリンク「梅ジンジャー」(右・400円)を、店内で飲むことができます
店内の壁に沿って並ぶ琥珀色の美しい瓶は、オリジナルシロップです。これは佐渡の果物を、スパイスなどで風味付けして作っています。なんと水は一切加えず、果物を砂糖に漬けて果汁を出しているとのこと。炭酸やお湯で割ったり、紅茶に入れたりして楽しめます。 なかでも一番人気の「梅と生姜のシロップ」(1500円)は、佐渡の梅とともに、ショウガや鷹の爪を漬け込んだ商品。甘酸っぱくさっぱりとして、飲むと元気になれそうな味です。これがあれば、今年は夏バテ知らずで過ごせそう。
佐渡のほうじ茶を、スパイス入りミルクティーで
「さどばんちゃ」(左・540円)と「さどばんちゃチャイ」(右・648円)
「さどばんちゃ」は、ノンカフェインで体にやさしいほうじ茶。 茶栽培の北限である佐渡の茶葉を使用。一番茶や二番茶、茎もすべて刈り取って焙煎するため、質がよく香り高いほうじ茶になります。 「さどばんちゃチャイ」は、インドで飲まれているチャイを佐渡の番茶で作ったスパイシーなお茶。お湯で煮出してミルクと合わせれば、やさしい味わいのチャイができます。
大容量の洋ナシのコンポートはちょっぴり大人の味
「洋ナシとりんごのブランデー」(1800円)は、佐渡のル・レクチェという品種の洋ナシを煮て、シナモンを効かせたブランデーに漬けたもの。アイスにかけたり、シロップを炭酸で割ったりして、大人の味を楽しんで。
こだわりのセレクト瓶・缶もお見逃しなく

店内にはオリジナル商品のほかにも、独自にセレクトした缶詰めや瓶詰が並びます。パッケージデザインも秀逸な保存食、いったいどんな味なのか、あれもこれも気になってしまうに違いありません。
2階の保存食カフェでひと休み
店の2階はカフェになっていて、店のオリジナル商品を使った飲み物や食べ物を楽しめます。1階で気になる商品があったら、それを使ったメニューがないかをチェックして、味わってみるのもいいですね。
座布団や背の低いソファが置かれた手作りの空間。ドリンク片手に読書などしながら、のんびり時を過ごせそうです。
きれいな黄色が印象的な、「くだものけずり豆花」(756円)。台湾伝統の豆乳プリン・豆花の上に、レモンのコンポートを凍らせて削った「くだものけずり」をのせています。 「くだものけずり」には、ジャスミンの葉が入っていて、さわやかな香り。味は甘酸っぱくやさしく、素材そのものの風味が感じられます。夏にぴったりの一品です。 「くだものけずり豆花」は数量限定。豆花の上にのせる「くだものけずり」の種類は季節によって変わります。
「焼きさばチーズサンド」(500円)は、香ばしく焼いたサバとチーズ、ポテトサラダなどを、カリカリに焼いたパンに挟んだサンドイッチ。上記の「ゴボウトユズミソジャム」も使われています。やさしい味付けの各食材が一体となってハーモニーを奏で、思わずまた食べたくなる味です。 「自家製いちごいちじくミルク」(550円)は、1階で販売している「いちごいちじくジャム」(90g・756円)にミルクを注いだもの。ほんのりやさしい甘さで、果肉ゴロゴロ、つぶつぶの食感も楽しいドリンクです。
あれこれ試して、2階で存分に舌を楽しませたら、帰り際に1階で気になるものを再チェック。 買って、食べてと保存食を2度楽しめる「HOZON」。清澄白河のショップ&カフェめぐりの際に、ちょっと立ち寄ってみませんか。
HOZON
ホゾン
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菅沼佐和子 写真:永岡邦彦
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