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2020.01.04
京都祇園のクラシカルな洋館で優雅なアフタヌーンティーを
祇園の鎮守社・八坂神社の奥に広がる円山公園のそばに、築110年の時を紡ぐ洋館「長楽館」が建っています。館内の「デザートカフェ 長楽館」では、クリスタルの最高峰・バカラ社製のシャンデリアがきらめく優美な空間でアフタヌーンティーを楽しむことができます。
迎賓の間で味わう特別なアフタヌーンティー
迎賓の間のアフタヌーンティーは2名より。1名4840円~(サービス料込)
アフタヌーンティーは、1階の迎賓の間でいただけます。自家製のスコーンやフィンガーフード、季節のフルーツなどが英国式のアフタヌーンティースタンドに彩りよく盛り付けられ、空間の美しさとあいまって思わずうっとり。オリジナルのブレンドティーやフレーバーティーとともに優雅なひとときを過ごせます。 ほかの部屋では、目の前で最後の仕上げをしてくれる「ドレッサージュ スイーツ」や季節のデザートも味わえます。
時を超えて味わいを増す、素敵な館内
左:玄関 右:迎賓の間のシャンデリア
こちらは、たばこの製造や販売で富を築いた実業家の村井吉兵衛が、1909(明治42)年に迎賓館として建てた館。 設計は、美術史を学んだというアメリカ人技師によるもので、外観はルネッサンス様式、迎賓の間はロココ様式、窓やステンドグラスはアールヌーヴォーなど、ヨーロッパのさまざな建築様式を取り入れていて、部屋ごとに趣が異なるのも魅力です。
階段を上がり、喫煙の間へ。ステンドグラスも創建当時から残るもの
飴色の重厚な階段を上がると、ステンドグラスの扉が。こちらは、螺鈿をあしらった大理石の椅子など重厚な調度品をしつらえた喫煙の間。ステンドグラスの上には、「長楽館」の名づけ親である初代内閣総理大臣・伊藤博文直筆の扁額が掲げられています。
2階には5つの部屋とバルコニーがあります。村井吉兵衛の奥様の部屋だったという貴婦人の間は、大きなマントルピースや壁面の装飾が優雅。窓からは円山公園のシンボルであるしだれ桜を望めます。 部屋ごとにその雰囲気にあわせた格調高いアンティークの調度品でまとめられていて、現在は2階のすべての部屋と1階の球技の間でカフェタイムを過ごせます。
ケーキのテイクアウトやおみやげはブティックで
ブティック。右は看板商品の「MURAI'S CAMELIA」1箱1296円(8本入)
窓からふりそそぐ光に輝くステンドグラスが印象的な1階の元サンルームは、現在はブティックスペース。村井吉兵衛にちなむ葉巻をモチーフにした焼き菓子やクッキー、パウンドケーキなどが並びます。パッケージも素敵なのでおみやげに喜ばれそう。 日常から離れ、とくべつなひとときを過ごしたいときに、長楽館を訪れてみてはいかが。 「ことりっぷマガジン冬号 Vol.23」では、新年に行きたい「あたらしい京都」を大特集しています。寒い冬だからこそいつもより繊細に感じる京だしを味わいに「京都のあったかごはん」を、昨秋にオープンした美術館が話題の嵐山では、きらめく朝の光が映す川の流れが眺められる朝の時間帯をおすすめしています。 春や秋のような華やかさはないけれど、冷たい空気に包まれる冬の京都でいつもと違う京都の魅力を感じる旅はいかがですか。
【ことりっぷマガジン Vol.23】
特集「あたらしい京都」
あたらしい年の最初の旅提案として、伝統と新しさが混在するあたらしい京都へと誘います。京都らしい凛とした冬の旅を様々な切り口で特集しました。
デザートカフェ 長楽館
デザートカフェちょうらくかん
京都府 京都市東山区八坂鳥居前東入円山町604
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佐藤理菜子 写真:小川康貴
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