ジューシーでやさしい甘みの千葉県産「房州びわ」をめぐる、フルーツさんぽ
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ジューシーでやさしい甘みの千葉県産「房州びわ」をめぐる、フルーツさんぽ

やさしいオレンジ色のころんとした実がかわいらしいビワ。とりわけ高級品として知られているのが千葉県産の「房州びわ」です。大きな実、果汁があふれ出すみずみずしさ、繊細な甘みと酸味のバランスでとりこになる人も多いのだそう。おもな栽培エリアはJR内房線沿いに広がっていて、気軽に産地を訪ねることも。4月下旬~6月下旬、食べごろを迎える「房州びわ」をめぐる小さな旅にでかけてみませんか。

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もぎたてのビワとオリジナルスイーツが集まる「道の駅とみうら 枇杷倶楽部」

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ビワの香りと甘みがぎゅっと詰まった「びわパフェ」(900円)。旬の時期には生ビワも登場

長崎県に次いで全国2位のビワの生産量を誇る千葉県。栽培は江戸時代から始まっていて、「房州びわ」は明治時代から皇室献上品にもなっている最高級品として知られています。 そんなビワをめぐるおさんぽでぜひ訪れたいのが、千葉県のビワ栽培の中心地・南房総市富浦にある道の駅。JR内房線の富浦駅から歩いて15分ほどなので、ゆっくり歩いて訪れるのもよいですね。 おめあては、自家製のビワピューレと果肉をたっぷり使った「びわパフェ」。少し酸味のあるシャーベットの上にコクのあるソフトクリーム、さらにシロップ煮と、ビワづくしが楽しめますよ。

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「オリジナルびわカレー」(単品900円、右)、テイクアウト限定の「小倉ブレンド和風びわの葉プレミアムソフト」(550円、左上)、自家製ジャムが付く「びわ葉トースト」(ドリンクセット750円、左下)

敷地内に工房をかまえていて、ビワのピューレづくりや葉の加工なども行っている枇杷倶楽部。カフェにはパフェ以外にもさまざまスイーツやドリンクがそろっています。ビワの葉を使って市内のベーカリーが焼き上げる「びわ葉トースト」、ビワのピューレを隠し味にした「オリジナルびわカレー」などちょっとめずらしいメニューも。

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カフェとその前に広がるガーデン(右上、右下)、南房総のシンボル的な建物(左)

カフェはガーデンに面していて、その先には小川と丘が連なる里山風景が広がっています。晴れた日にはテラス席でゆったり過ごし、食後はさんぽを楽しむのもよさそうです。 メニューはすべて通年食べられますが、4月下旬になるといよいよビワの季節のはじまり。例年5月上旬から6月くらいまで、生のビワを使ったメニューが登場するほか、市内約20の農家と提携して樹上で完熟したもぎたてのビワも販売しています。贈答用のビワから1パック1000円前後の小ぶりのビワまで種類も豊富。日によって1個から販売していることもあるので、気軽に試すことができますよ。

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道の駅とみうら 枇杷倶楽部

ミチノエキトミウラビワクラブ

clock-icon10:00~17:00(土・日曜、祝日は9:15~、カフェは10:30~16:30)
pin-icon無休
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ノスタルジックな学校でキュートなビワスイーツを楽しむ「道の駅 保田小学校」

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びわパフェ(800円)

JR保田駅から歩いて16分ほどのところにあるのがこちら。明治時代に開校し、126年の歴史に幕を下ろした鋸南町の旧保田小学校を使った道の駅です。 敷地内にある「cafe金次郎」で食べられるのが、二宮金次郎をモチーフにしたかわいいカップに入った「びわパフェ」。自家製の甘いソース、ソフトクリーム、シロップ煮のトッピングとビワづくしが楽しめます。下層部にはふわふわのチーズケーキ、さらにホイップクリームを合わせてボリュームも満点。見た目にもキュートなビワスイーツです。

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「びわソフト」(420円、右)、「びわジュースタピオカ」(600円、左)

「パフェはちょっとヘビーかも」というときは、ソフトクリームを単品でオーダーしてみては。店内でシロップ煮にしたビワの果肉をぜいたくにブレンドしていて、見た目も味わいも想像以上の果実感。コクのあるクリームとの相性もよく、ぺろりといただけますよ。 自家製ビワジュースを使ったタピオカドリンクも好評です。地元産のビワを使って手づくりしたソースを用いていて、ビワのやさしい香りと甘みが楽しめます。オーダーを受けてから軽くスムージーにしてくれるので、シャリシャリした食感もさわやかです。

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大きな黒板を配した「cafe金次郎」の店内

かつての職員室を使っている「cafe金次郎」。すぐ外に小学校時代の二宮金次郎の銅像が立っていて、店内には学習机や椅子が並んでいます。学校給食をイメージした「あげぱん」(230円)などもあって、小学校時代にタイムスリップした気分になれるかも。 ビワのメニューは、オフシーズンには場合によって千葉県産以外のビワのストックを使うこともあるそう。逆に旬の時期には鋸南町産のフレッシュビワを使ったメニューも登場するので、ぜひシーズン中に訪れてみたいですね。

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ノスタルジックな雰囲気の館内(右上、右下)、畳ベッドのある客室(左上)、テラスのある大浴場「里の小湯」。日帰り入浴も可能(左下)

道の駅のメイン棟である旧校舎の2階部分は、かつての教室を使った宿泊施設「学びの宿」になっています。客室名が「1年2組」など学級名になっていて、室内には「学び」をテーマとした演出も。「教室に泊まる」という非日常な宿泊体験をしてみるのも楽しそうです。

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旧体育館部分は特産品を販売する「きょなん楽市」に。5~6月には地元産ビワをこちらで販売

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道の駅 保田小学校

ミチノエキホタショウガッコウ

clock-icon9:00~17:00(cafe金次郎は10:00~、里山食堂は11:00~15:00、曜日により異なる)
pin-icon無休(cafe金次郎は水曜休、里山食堂は火曜休)
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https://hotasho.jp/#
「学びの宿」1室4名定員、1人1泊4200円、宿泊専用電話0470-29-5531

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知る人ぞ知るビワのメニューが味わえる「蜂の駅ひふみ養蜂園 café123」

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まろやかな味わいの「びわの葉茶」(418円)

各テーブルにはちみつのピッチャーが置かれ、はちみつを使った体にやさしいメニューをそろえるカフェ。国産のはちみつにこだわり、館山で約70年の歴史をもつ養蜂園が手がける一軒です。 こちらで出会ったのが、古くから薬効成分や美容成分で知られるビワの葉を使ったお茶。地元産の無農薬のビワの葉のうぶ毛を1枚ずつ取るところから店内で手づくりしていて、最後は4~5時間かけてじっくりと煮出すのがおいしさの秘密だそう。ほんのりと甘くやさしい味わいに心が安らぎます。

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「ビワの葉茶付きはちみつパンケーキ」(1100円)

カフェには、自社製のはちみつを使ったさまざまなスイーツもそろっています。お茶に合わせるなら、フルーツコンポートが付くパンケーキはいかが? コンポートははちみつのみで煮ているそうで、ここにも館山産のビワが登場。ビワ+はちみつという新たな組み合わせが楽しめますよ。自家製のはちみつジェラートとあわせて、はちみつをたっぷりかけて味わってみて。

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カフェの入口。風情ある建物とかわいいのれんで和カフェの雰囲気

お店があるのは館山駅から徒歩15分ほど歩いた静かなエリア。古材を用いた建物の内部が小さなカフェになっていて、その奥には広々としたガーデンが広がっています。 ガーデンには養蜂園のスタッフが滞在するという古い日本家屋もあり、どことなく南房総の旧家を訪れたような気分に。店内のほかガーデンにも席があるので、好みで選んでくつろいでいきましょう。

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びわはちみつ90g1300円~。小さなボトルはおみやげにもよさそう

隣には養蜂園のショップも。定番の菜の花はちみつ、春に採取するさくらのはちみつ、スーパーフードとして知られる花粉荷など、さまざまなはちみつ食品が並んでいます。ここでは、ちょっとめずらしいビワの花のはちみつも販売。ビワの花期である12月ごろに採取されるもので、年間でもわずかしか取れないものだそう。数量限定なので早めにどうぞ。

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蜂の駅ひふみ養蜂園 café123

ハチノエキヒフミヨウホウエンカフェヒフミ

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ビワにこだわって、房総で買いたいおみやげはこちらです

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「枇杷倶楽部オリジナルうちわ」(小1760円 大2420円、右)、「びわ手ぬぐい小紋柄」(1100円、左)

フレッシュな果実やスイーツもいいけれど、南房総ではビワを使ったおやつや雑貨も見逃せません。ここでは「道の駅とみうら 枇杷倶楽部」で見つけたオリジナルのおみやげをご紹介。一部は南房総エリアのみやげもの店などでも販売されているので、おでかけ先で探してみては。 まず目についたのが、ビワをモチーフにした小紋柄がかわいい「枇杷倶楽部オリジナルうちわ」。こちらは地元・南房総市の伝統的工芸品「房州うちわ」の工房とコラボしたもので、軽くてしなやかな使い心地。おそろいの柄の「びわ手ぬぐい小紋柄」とセットで使うのもすてきです。

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写真右から時計回りに「枇杷の蜜石鹸」(550円)、「綿100ぼでぃたおる」(715円)、「びわの葉ボディソープ」(300ml880円)、「ビワリーフジェル」(8g360円)

漢方でも使われてきたビワの葉の薬効成分に注目したバスグッズもそろっています。ビワの葉エキスとはちみつを使った「枇杷の蜜石鹸」や、やわらかな泡立ちの「びわの葉ボディソープ」は、ビワの葉の保湿効果でやさしい洗いあがり。 ビワの葉エキスを加工した「綿100ぼでぃたおる」は乾燥肌の人にも好評とのこと。お風呂あがりは「ビワリーフジェル」でさらに保湿ケア。化粧水や乳液の要らないオールインワンタイプで、肌にハリと弾力を与える効果が期待できるそう。

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写真右から時計回りに「びわゼリー」(350円)、「びわ葉茶ヴァッフェル」(120円)、「びわバタークリーム」(398円)、「のむ果実『枇杷』」(378円)、「手作り枇杷ジャム」(648円)

食品のおみやげ人気ナンバーワンは、館内のカフェでも好評な「びわゼリー」。旬の時期につくる自家製ピューレがとろりとろけるスイーツです。焼き菓子では、ビワの葉を使ったお菓子「びわ葉茶ヴァッフェル」に注目。秋に地元農家から集めたビワの葉をクリームに仕立て、堅焼きのワッフル生地で挟んだ香ばしい焼き菓子です。 甘みと酸味のバランスが新鮮な「手作り枇杷ジャム」、ビワとフレッシュバターをブレンドした「びわバタークリーム」はパンやクラッカーに合わせて食べたい一品。房州ビワを贅沢に使った果実飲料「のむ果実『枇杷』」も南房総ならでは。少し肌寒い時期は、レンジで温めてホットで飲むのもおすすめとのことです。

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「びわ狩り 里見農園」で海を見ながらジューシーなビワをまるかじり

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ビワの木々の向こうに広がる東京湾。晴れていれば対岸の三浦半島まで一望できる

食べる・買うだけでなく、ビワ園そのものを訪ねてみたくなったらビワ狩り体験はいかがでしょう。こちらは12000平方メートルの山林で280本前後のビワを栽培する近藤喜治さん一家のビワ園。千葉県で最初にビワ狩り体験を始めた、南房総を代表するビワ農家のひとつです。 ビワの木が栽培されているのは標高120~170メートルの丘陵地帯。ふもとから車でぐんぐん斜面を上がっていくと途中から一気に視界が開け、背の高い木々の間から真っ青な東京湾が広がります。上部は山全体が農園の敷地になっているそうで、シンと静まり返った小道に立って海を眺めているだけで開放感が満ちてくるかのよう。

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ビワ狩り体験のイメージ(右上)、ビワ園の麓には美しい里山が広がる(右下)、ビワ園の小道(左)

ビワ狩りは事前に要予約。当日はまずJR岩井駅から徒歩15分ほどの母屋で受け付けを行います。こちらでは民宿「里見館」も営んでいて、泊まりがけで遊びに来る常連客も多いそう。 受け付けを終えたらビワ狩りへ出発。当日食べごろの実が成っている場所までは車で連れて行ってもらえるので、急斜面を歩く自信がない人でも安心です。ビワ園では30分間ビワが食べ放題。果汁が滴り落ちる完熟のビワを丸かじりする至福のときを楽しみましょう。終了後は母屋に戻って解散。シーズン中はこちらでビワの直売も行っています。 帰りは、JR岩井駅に戻る途中で岩井海岸に寄り道するのもよさそう。夏は海水浴客でにぎわう海岸ですが、ふだんは人も少なく、美しい砂浜が広がっていますよ。

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びわ狩り 里見農園

ビワガリサトミノウエン

clock-icon9:00~15:00(天候により変動あり)
pin-icon期間中無休
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http://biwagari-satomikan.com/loquat.php
びわ狩り30分食べ放題2300円

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いかがでしたか?南房総の太陽をたっぷり浴びて甘くおいしく育つ「房州びわ」。ビワは繊細なフルーツで、冬の寒さも大敵。温暖な南房総エリアが栽培の中心となっています。今回ご紹介したスポットはJR内房線沿いの海と山が広がるエリアに点在していて、JRの各駅から歩いて行ける範囲にあります。うららかな日差しの下、のんびりと列車に揺られておめあてのスポットをめぐってみるのもよさそうですね。

※掲載の内容は、記事公開時点のものです。変更される場合がありますのでご利用の際は事前にご確認ください。
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JR東日本千葉支社

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南房総の保田・岩井・富浦・館山の各エリアへは、東京駅から内房線に直通する総武線快速で木更津駅・君津駅で館山方面の列車へ乗り換えてアクセスできるほか、土休日には新宿駅から直通する「特急新宿さざなみ号」も運行。新宿駅から館山駅までは約2時間15分です。おでかけ前にルートや運行情報をチェックして、列車の旅をどうぞお楽しみください。

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