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2021.06.05
窓から眺める庭園の景色にうっとり♪ 初夏が似合う京都のお寺5選
歴史ある寺社が多くある京都。お参りはもちろん、歴史を感じる建物や美しい庭園を眺めるのも楽しみのひとつですね。今回は窓からの風景がすてきな京都のお寺を5つピックアップ。ふだんは非公開のお寺や世界遺産に登録されているお寺など、特別感もたっぷりな名所をご紹介。行き先リストのひとつにぜひ加えてくださいね。
水墨画家・雪舟がつくった京都最古の枯山水庭園「芬陀院」
昭和44年、恵観公の300回忌を機に復元された茶室
禅宗の僧でもあった室町時代の水墨画家・雪舟。紅葉の名所・東福寺の塔頭寺院「芬陀院(ふんだいん)」は雪舟とゆかりが深く、彼が作庭した枯山水庭園があります。 庭ができたのは寛正・応仁期(1460〜68年)といわれ、京都で最古。現在の庭園は二度の火災を経て荒廃していたものを、昭和を代表する作庭家・重森三玲氏が復元したものです。
創建は鎌倉時代。「雪舟寺」という別名でも親しまれている
芬陀院
フンダイン
幸せを呼ぶ「ハートの窓」が話題♪「正寿院」
猪の目を模しているから「猪目」。お寺や神社の飾り板などにも使われる
宇治市のお隣、宇治田原町にある「正寿院(しょうじゅいん)」。800年ほど前に創建された高野山真言宗のお寺です。 50年に一度だけ開扉される秘仏「十一面観音」がご本尊。国の重要文化財に指定されている快慶作の「木造不動明王坐像」などでも知られます。夏には境内に2000個の風鈴を飾ることから「風鈴寺」とも呼ばれています。
100名ほどの日本画家の協力で描かれた160枚の「花天井画」もすてき
正寿院
ショウジュイン
季節の移り変わりを感じる半夏生のお寺「両足院」
1202年創建の京都最古の禅寺、臨済宗建仁寺派大本山「建仁寺」。塔頭寺院のひとつが「両足院(りょうそくいん)」です。 境内には池泉廻遊式庭園があり、初夏に緑の葉が一部を残して白くなる「半夏生(はんげしょう)」が池のほとりで大切に育てられています。通常は非公開で坐禅、写経などを実施する静かなお寺ですが、季節ごとに特別拝観を実施。 半夏生の開花に合わせた初夏の特別拝観(2021年は6月1日~7月11日)を実施中です。
建仁寺塔頭 両足院
ケンニンジタッチュウ リョウソクイン
圧倒的な美しさに心打たれる「瑠璃光院」
京都市街から電車でも行ける比叡山の麓、八瀬。「瑠璃光院(るりこういん)」はこのエリアならではの豊かな自然を生かした寺院です。 大正から昭和初期にかけて建物を数寄屋造りに改築し、自然を借景とした庭園を造営。名人、中村外二氏と佐野藤右衛門一統が手がけた名建築・名庭として知られています。 こちらは春と秋のみ一般公開。磨きあげられた書院の床や机に反射する緑や紅葉に多くの人が魅了されます。2021年春は6月15日まで。
瑠璃光院
ルリコウイン
波紋を表す美しい銀沙灘が美しい世界遺産「銀閣寺」
世界遺産に登録されていることもあり、京都では定番の観光スポット「慈照寺(銀閣寺)(じしょうじ・ぎんかくじ)」。 室町中期の「東山文化」を代表する建築物です。独特の建築様式を持つ観音殿(銀閣)はもちろん、円錐台形に砂を盛って作られた「向月台(こうげつだい)」やその手前にある波のような紋をつけた砂地「銀沙灘(ぎんしゃだん)」など、庭のすばらしさも魅力です。 禅宗の建築の特徴である観音殿と同じ花頭窓が「宝関処」の門にもあり、銀沙灘を美しく切り取ります。
銀閣寺(慈照寺)
ギンカクジジショウジ
いかがでしたか? 今回は、過去に「ことりっぷWEB」で紹介した京都のお寺の中から、庭の眺めが美しいお寺をまとめてご紹介しました。拝観可能な時間や休日などは各記事の公開時点のものですので、事前に確認しておでかけしてくださいね。
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高柳涼子
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