名山に囲まれ、江戸時代に宿場町として栄えた木曽町

山々に囲まれた木曽町。厳しい自然環境のなか、山々の恵みと清らかな伏流水を活かした食文化が栄える

木曽町は、長野県の南西部に位置する総面積の90％を山林が占める緑豊かな山間の町。 東京からは車で約3時間半で緑豊かな木曽エリアに到着。木曽町は西側に木曽御嶽山、東側の木曽駒ヶ岳がそびえ、夏はトレッキング、冬はスキーなどのウィンタースポーツをお目当てにした観光客でにぎわいます。

木曽町の西にそびえる標高3067メートルの木曽御嶽山

かつての木曽町は、江戸時代に中山道の中間地点だったことから関所が置かれ、旅のお客さんで宿場町もにぎわいました。木曽ヒノキをはじめ、昔から質の良い木材が採れることから木工の文化が栄え、暮らしの道具や家具が多く作られました。 木材で作られた桶や樽は、地元で酒の醸造、味噌や糀、郷土に伝わる漬物「すんき」を発酵させるのにも使われていました。木曽町は伝統的発酵食文化が根付いた”はっこうのまち”なのです。

木曽に伝わる名物の発酵食「すんき」とは？

すんきに使われるのは「黒瀬かぶ」「開田かぶ」「王滝かぶ」といった伝統野菜

松尾芭蕉の俳句にすんきが詠われていることから、江戸時代から木曽エリアに伝わる乳酸醗酵食品「すんき漬け」は、伝統野菜の赤カブの茎や葉を使って作られています。 味わいにはすっきりとした酸味があり、食物繊維が豊富に含まれています。寒冷地の気候ならではの保存ができることから、原料の成分をほとんど変化させることのない世界的に見てもめずらしい無塩の漬物です。

発酵してもカブの色がきれいに残る

天然の植物性乳酸菌由来のすんきは、手軽な腸活に最適です

発酵食品は味に深みを加える

すんきを仕込むシーズンは、素材のカブが旬を迎える初冬。海から遠い木曽地方ではその昔、塩はとても貴重でした。そのため、厳しい冬に塩を使わず野菜を保存するために無塩で発酵させる製法が発達したのだそう。 伝統食をルーツに持つすんきは、発酵食の効果が見直された現代でも健康や美容にも期待できる食品として女性にもおすすめです。

木曽に伝わるすんきの食べ方を一部ご紹介

身も心も温まる、すんきそば

すんきはお漬物としてそのまま食べることもできますが、地元に伝わる代表的な食べ方をご紹介します。 そばが名物の信州らしい食べ方「すんきそば」は、かけそばに漬け汁を加え、刻んだすんきをのせて完成。味噌汁の仕上げにすんきと漬け汁を加える「すんき汁」は、自宅でも手軽に真似できるレシピです。

ネギのかわりに味噌汁にすんきをトッピング。発酵食品を手軽に取り入れて

副菜として取り入れるなら、刻んだすんきに鰹節と醤油を加えて和える「すんきおかか」はいかが？すんき本来の味わいが同じ発酵食品の日本酒ともよく合う一品です。

すんきを自宅で味わおう♪

今季のすんきシーズンには木曽町すんき産業プロジェクトが「すんき食べ比べセット」を企画販売して大好評を博しています。（数量限定販売のため売り切れの際はご容赦ください。） 氷点下が続く極寒の冬の木曽町観光にはすんきとうじ蕎麦と有数の温泉で身も心も温まって頂けるお楽しみが満載です。木曽町を訪れたら、木曽町ならではの発酵商品がそろうショップへ足を運んでみて。 各種すんきはオンラインショップで購入できるのでお取り寄せもおすすめです。また、アンテナショップ「銀座NAGANO」でも販売していますよ。

長野県木曽町にはすんきの他にも、昔ながらの伝統的発酵食文化を受け継ぐ、味噌蔵や酒蔵があり、五感で体感できるはっこうのイベントやツアーなども開催しています。また、豊富な木材資源ゆえに発達した「木曽漆器」も酵素による働きの技法により作られることから、“発酵する器”として位置付けられ、年間を通してはっこうのまちを体感できますよ。 「木曽おんたけ観光局」では、木曽町の観光スポットや宿泊施設、アクティビティなどを紹介中！ぜひチェックしてみてくださいね。

「木曽おんたけ観光局」の公式HPはこちら

自然派ユーチューバーのコロモノココロチャンネルでも、すんきの美味しい食べ方をはじめ、伝統的発酵食品の味噌、地酒、糀やすんき乳酸菌を活用したスンキーヨーグルトや甘酒などを紹介中♪Z世代も注目のスーパーフードが揃う長野県木曽町の魅力は無限大です。ぜひチェックしてみてくださいね。