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2022.05.20
創業110年、根津にある変わらぬ味と自家製あんこが評判の「甘味処 芋甚」
昭和の面影が色濃く残る根津エリアに店を構える「甘味処 芋甚」。創業110年のこちらでは、あんみつやぜんざいなどの和スイーツのほか、自家製アイスクリームを使ったチョコレートサンデーなど、さまざまな甘味を提供しています。長年幅広い世代の人々に愛されているお店の甘味を味わいに訪れませんか。
大正時代から続く老舗甘味処
1996(平成8)年に建て直された趣のある建物
東京メトロ根津駅1番出口から徒歩5分。ゆったりとした穏やかな雰囲気の根津エリアに「甘味処 芋甚」はあります。1912(明治45)年にオープンしたこちらは代々家族で経営しており現在は4代目。受け継がれてきた方法で作り上げる自家製あんこやアイスクリームを使ったメニューを20種類以上提供しており、変わらぬ味を届ける町の甘味処として地域の人々に愛されています。
入り口の「あんみつ」と書かれた暖簾や軒先の木の看板に風情を感じる
はじめは焼き芋屋としてスタートしたこちらですが、1923(大正12)年の関東大震災を機に心機一転、甘味処に形態を変えたそう。ちなみに「芋甚」という店名は、創業者の山田甚蔵(じんぞう)さんが焼き芋屋として店を始めたことから「芋甚」と名付けたそうです。
長居したくなるほっとする空間が
温かみのある雰囲気の店内
暖簾をくぐると、落ち着いた雰囲気の清潔感ある空間が広がっています。ほっとするようなこじんまりとした店内は、ついつい長居してしまいそうです。
歴史を感じる絵が飾られています
店内には、1996(平成8)年の建て直し前のお店の外観が描かれた絵が飾られています。甘味を味わいながら眺めてみてもおもしろいですね。
お店の1番人気はやっぱりあんみつです♪
「クリームあんみつ」(520円)
夏にはかき氷、秋冬には大判焼きである「昭和焼き」などが味わえる、20種類以上のメニューを提供するお店の1番人気は、あんみつの上に自家製バニラアイスをトッピングした「クリームあんみつ」です。北海道産の小豆を使用したやさしい甘さのあんこと上品な甘さのバニラアイス、塩味の効いた赤えんどう豆はどれも提供当初から変わらぬ方法で作り続けている自家製で、一緒に食べるとどこか懐かしい味わいが口の中に広がります。
銀の食器にのったレトロな雰囲気のスイーツも
「チョコレートサンデー」(380円)
和スイーツ以外に、喫茶メニューのような銀の食器にのったレトロなスイーツもありました。ちょこんとのったサクランボがかわいいこちらは、自家製バニラアイスに濃厚なチョコレートソースをかけた「チョコレートサンデー」。バニラアイスとチョコレートのシンプルな組み合わせながらも、シャリシャリとした食感のバニラアイスと、なめらかなチョコレートソースが絶妙に合わさった、クセになる味わいです。
「アベックアイス」(320円)
こちらは自家製の小倉アイスとバニラアイスが盛られた「アベックアイス」。小倉アイスを男性に、バニラアイスを女性に見立てて2代目が考案したそう。カップルを表現していることから、「アベックアイス」と名付けられました。
ほっとするような味わいです
左は北海道産小豆と砂糖のみで作られた小倉アイスで、小豆をしっかりと感じられます。右は練乳と粉乳をそれぞれ2種類ずつ混ぜ合わせて作られたバニラアイスで、シャリシャリとした食感で上品な味わい。 それぞれを楽しんだ後は、2つの味を一緒に味わって。バニラアイスの上品な味わいの中に小豆のやさしい甘さを感じ、さっぱりとした甘さのためペロリと食べられます。
おみやげやおもたせにもぴったりです♪
左から「まめかん」(400円)、「みつまめ」(400円)、「あんみつ」(400円)
軒先では、涼しげなパッケージに入った「みつまめ」や「あんみつ」などのテイクアウトも行っています。老舗の味を自宅でも味わえるのはうれしいですね。 ちなみに秋冬になると提供される昭和焼きはこちらで焼き上げられるため、出来上がる様子を実際に見ることもできます。テイクアウトも可能なのでアツアツがいただけますよ。 創業110年、ほっとひと息つきたいときにぴったりな「甘味処 芋甚」を訪れて、どこか懐かしい味わいの甘味を堪能しませんか。
甘味処 芋甚
カンミドコロイモジン
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クエストルーム 写真:古本麻由未
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